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人を育てる指導とは

以前に、「人を動かす」には、ということについてお話しした。その中で、連合艦隊司令長官であった、山本五十六氏の、
「やってみせ 言って聞かせて させてみて 誉めてやらねば 人は動かじ」
という言葉をご紹介した。※その時の記事はこちら↓

実は、この言葉には続きがあったことを最近知ることとなったので、今回はその山本五十六氏の「人を育てる」心構えについてお話ししたいと思う。

話し合い 耳を傾け 承認し
任せてやらねば 人は育たず

山本五十六氏の言葉

このシンプルな言葉の中に、今の時代に求められる指導法が、なんとも分かりやすく含まれている。
どの時代でも、優れた指導者は、人を動かすための理由付けとその方法を、しっかり認識しているのだろう。
よくよく考えてみると、当時は戦争真っ只中で、軍隊といえば、そのモチベーションの持ちようがすべて死に直結するという、今では考えられないほどシビアな世界で、山本氏はそのトップで指示をしていた。

私も実際には経験がなく、テレビや祖父母から聞いた話ではあるが、当時の軍隊は暴力は当たり前で、いわば気合いと根性のいわゆる精神論が先立っていた時代であった。
そんな中での、この山本氏の言葉は当時としては異例だったに違いない。それでも、人間心理の探求や、相手の立場で考える視点、さらに優れた指導者になるためのたゆまぬ考察と努力が、当時としては珍しい思考を築き上げたのだと考えられる。

人の心は、認めてくれた人、肯定してくれた人、そして褒めてくれた人の方へ自然と向いていく習性がある。
人は耳を傾けてくれる人に話をしようと思うものだし、承認してくれる人のために働こうとする。これは今も昔も変わらず全く同じなのであろう。

現在は、「コーチング」として、傾聴や承認などというノウハウはいくらでも学ぶことができる。そのうえで、ノウハウを学んだところで、結局は実践しなければ何の意味もない。その意味において、ノウハウなど学ばなくても、山本氏は実践していた。優れたリーダーは常に実践しているのだ。
そして、実践の中で繰り返し、試行錯誤して、自分なりのやり方に落とし込んでいるのである。
「優れたリーダーは実践ありき」
そのことを胸に刻み、明日から息子と「話し合う」ことからはじめてみよう。


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