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[記事公開]深津 x けんすう x 尾原 の未来会議「生成AI後、生き残るコンテンツ〜Vision Proの本当の変革って?」(前編)

(12684文字/約25分で読めます)
2/5に実施した 深津さん x けんすう x 尾原 の未来会議「生成AI後、生き残るコンテンツ〜Vision Proの本当の変革って?」の記事化です。
(動画リンクはメンバーの方が見れる文末にあります)

[超要約]
深津、けんすう、おばらによる未来鼎談では、GPTの日常業務への応用、ディープフェイク技術のリスク、AIの進化がもたらす未来について議論。量子コンピュータの進歩がエネルギー問題解決に寄与し得ること、そしてテクノロジーが社会や価値観にどのような影響を与えるかが話題に。ポピュラーカルチャーとしての「ワンピース」を例に、テクノロジーと物語が人類の未来にどう関わっていくかを探究しています。
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▼GPTの使い方
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尾原和啓(以下尾原):どうもこんばんは。深津さん、尾原、 おそらくけんすう来るだろうの、未来鼎談ですけれども、8か月ぶりかな、ご無沙汰しております。ありがとうございます。というわけでね、実はさっき10分前から、話盛り上がり始めていて、個人的にはものすごい、僕が最近ハマってるのは、今更っちゃ今更なんですけど、やっぱGPTsがすごい楽なので、 もう完全に日々の業務のマクロだし、非同期で、とにかく手軽に、自分でまあいい答え返ってくればいいのかな、みたいなものをとりあえず、放り投げとけばいいじゃんっていう、非同期のアイディアボックスみたいな形で使っていて。
さっきお話した話でいうと、とにかく、顧客アンケートとかぶっこんで、アンケートの中から、お客様がどんなところを価値として感じてくれてるんですか。みたいなことをグルーピングしてくださいとか、ないしは、お客様が何を痛みに感じられて、その結果、ネガティブな感情を持ってしまってるんですか。みたいなところの、インサイト出しとかは、とにかく強いし。定量と定性の行き来みたいなところも、まあ、結構あるよね、みたいな話をすごいしてて、
深津貴之(以下深津):僕はアンケート結構ね、数値化するのに使うのがいいと思って。ユーザーインタビューがバーって出るじゃないですか。で、文章が結構出た時に、その文章を数値化するのがすごいだるい時に、文章をまずGPTでタグに変換してもらうんです。
尾原:なるほど。
深津:カスタマーサポートとか、機能について喋ってるとか。ユーザーの普通のメッセージを全部タグに変換して、スプレッドシートに入れて、それをイチゼロにして重回帰分析かけると、人間の感想文からそのまま重回帰分、統計的有意差とか取れるので。それはいいなって思いますかね。
尾原:そうですね。最近、経営層の方とお話してると、やっぱりGPTって、アンストラクチャーデータと呼ばれるような、データの分析をする手前の、構造化されてないぐっちゃぐっちゃのデータが経営に使えますよ。っていうことがでかいって時に、GPTで答えまで持っていかなくても、1回、構造化データ的に扱えるようなものにすれば、 あとは逆に言うと検証可能性なデータになりますもんね。
深津:それやると、1日でタグ付けするのに比べれば3000円ぐらいかかるかもしんないけど、GPTで数値化しちゃう方が早かったりする。
尾原:そうですね。だから、僕も割とあれですね、サブスクレーバーとか、クローラーツールと合わせて、要は、自分が定点ウォッチしてるお客さんのサイト、お客さんのライバルのサイトとかを、ニュースリリースとか拾ってきて、そっから、データにかます形にして、それをセールスフォースに連携して、お客さんに自動的にこれ読んだ方がいいよメールにするみたいなことだったりとか。
深津:やりますね。僕の場合は、サイト分析じゃないんですけれども、ニュースクロールしたものを一旦エクセルとかにまとめて、スクロールしたニュースに対して、全部カテゴリ付け付けて、カテゴリー付けしたのに従って、自分のDiscordのチャンネルにばーって分類して投げるってますね。
なので、自分のDiscordに基盤モデルとか言語AIとか画像AIみたいなチャンネルがばーってあるんですけど、入ってきたニュースを言語AIのニュース、これが論文、これチュートリアルって、分けるような仕組みになってます。
尾原:そうですよね。で、しかも、そうやって1回フォルダー分けしてると、後でそこから何かをインサイト抽出したい時のボックスにもなるし。
深津:あと、手動のチャンネルがあって、その手動のチャンネルにリンク貼れば、手動のチャンネルに貼ったリンクも同じ分類のところに投げてくれるんで、情報の集約ができて便利だなっていう。
尾原:そうなんですよね。しかも、最近、GPTちゃんが、アットマークから、GPTs呼び出せるようになったから、なんかそういうふうに、ちょっと変換させたいなみたいな話だったりとか、ちょっと、例えば、僕が1番呼ぶGPTsは、とにかくその辺のデータポンと放り込んだら、それを、分析してくれるやつと、画像を掘り込んだら、画像のことの中身を説明してくれとか、あとこのプレゼン資料に合うような絵を16対9のスライドサイズで入れてくれ、みたいな話になったりとか。 なんかそういう、自分の中で持っといた方がいい定期的なデータみたいなものを。
深津:けんすうさん、来た。こんにちは。
尾原:これであげたら、けんすうじゃなかったらどうしよう。しかもアバターで来て、けんすうのリアルタイムボイチェンできたらどうしよう。
深津:今日ちょうどそういうのニュースでありましたね。
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▼ディープフェイクとAI
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深津:ディープフェイクCFOが現れて、ディープフェイクCFOの指示に従って、28億円振り込んじゃったって事件がさっき起きてましたよ。
尾原:おおー。
深津:ディープフェイクCFOから、なんか緊急のズームミーティングが来て、そのズームミーティングを幹部みんなまとめて信じちゃって、そのまま振り込んだらしいです。
尾原:すげえ。 結局、あれなんでしょうね。レディネスっていうか、そういうケースがありうるっていうことが想定範囲に入ってない人って、いまだに騙される。
深津:未だにっていうか、出たばっかりの新しいトラップですからね。
尾原:そうなんですけど。でも、絶対違うじゃんって話がありますからね。
深津:けど、そんなにバレないものなんですね、ディープフェイクってそんなに。って思って。
尾原:あとはあれですよね。とはいえ、今ジェミニプロの生成画像から、ウォーターマーク要は作ったやつの透かしが入るようになってきたから、だいぶ減らす方向にはきてるけど、とはいえ、どんどんオープンソースモデルで動画系含めてこの半年すげえ進化してってるから。
深津:で、あれなんですよね。20億とか騙して取れるんだったら、悪いやつがちゃんとPDCAの精神持ってたら、そのうち5億ぐらい使って、トレーニングしますもんね。さらに。ごめんなさい。28億だと思ってたら38億でした。
尾原:だったら、言い方悪いけど、トレーニングデータに5億円ぐらい使ってもいいし、もっと言うと、顔立ちは、ディープフェイクできて、あと喋りが上手ければいい話だから。 喋りに関してだけ言っちゃえば、俳優さんを本当に雇ってきて、その俳優になりきって、声はリアルタイムボイチェン使うからやってくれ。みたいな。あれ、けんすう来ないな。
深津: やっぱりディープけんすうでした?
尾原:ちょっと待ってくださいね。けんすう入った?まあ、っていう、この手の新しいテクノロジーの波が来ると、最初にノイズが増えて、そのノイズを、ある程度制御する方法が、まー出てくるって、揺れですけど。最初の案件が、38億か、でかいな。
深津:少し課題になるのが、あれなんすよね。悪いやつの方が、仕事がまめでPDCAが早いっていう。 正義の見方は遅れてやってきますからね、原則。
尾原:かつ、正義の味方はルールに縛られるので。打ち手が打てないっていうのが、基本的にね。
深津:しかも、正義の味方は事が起きてからやってくるからね。こういうAIみたいな速度でどんどん極端になっていく世界だと不利ですよね。
尾原:そうですね、どんどんそこは増幅していきますからね。
深津:こういうのだって、なんか対策練る前に、もう今絶対やったやつ、今月中にあと50件やって、100億作って引退しようとね。
尾原:お、来た。
深津:お疲れ様です。
古川健介(以下けんすう):お疲れさまです。
尾原:よかった。偽けんすうじゃなかった。
けんすう:なんか全然入れなくてごめんなさい。 どうですか。
尾原:今は、ビランとヒーローのAIでの戦いっていう話をちょうどしてて。悪役の方が用意周到に俊敏に動けるのに対して。
深津:悪いやつのが仕事早いよね。
けんすう:確かにね。ヒーロー行き当たりばったりが多いですよね。
尾原:そうそう、振り回されるからね。
深津:ちょうど手前で、ディープフェイクけんすうが来たか。偽物か本物かって話してたんですけど。タイムリーに、今日ディープフェイクで、偽CFOに騙されて38億振り込むって事件が起きたらしくて。
けんすう:そうですよね。香港の方ですよね。
尾原:ちょ待って。何で知ってるのww
けんすう:戦々恐々としてます。我々は。
深津:うっかりディーププレゼンテーションされた、ディープベンチャーに、なんかエンジェル投資とかしちゃうかもしんないですからね。
けんすう:そうなんですよ。意外と会ったことない人に投資してたりとかするじゃないですか。確かにその人の名前で調べて、その人の顔が出てきて、なんかあのズームでもそんな感じで話してたりしたら、意外とわかんないなと思ったんすよね。
深津:そうそう、偽けんすうさんの紹介でやってきましたとかいうので来たら、ちょっとわかんないかもしんないです。
けんすう:僕も最近とあるところと、僕の音声作ってたりしたんですけれども、 なんか日本語とかだと、イントネーションの違いで、わかっちゃうんですけど、僕の言語を英語にしちゃうと、日本人にとってはよくわかんなくなるんですよ、イントネーションが。僕が喋ってると思うので、僕が英語でプレゼンしてる体とかにすると、多分ちょっと判別できないなって思いました。
深津:難しそう。
尾原:だから、あれだよね。フェイクを向上するよりも、フェイクに騙されやすい文脈をどう開発するかみたいな話になったりするよね。
けんすう:そうですね。例えば、なんか僕が英語でプレゼンをしていて、それをビデオに撮ったんで、これで投資を決めてくださいみたいな。 ありうるじゃないですか。なんか海外の投資家向けの動画ですとか言われると。
深津:メールアドレス偽装して、そういうのでビデオレター送ってこられたら、区別をしようがないですよね。
けんすう:ないっすよね。区別つかないですね。まさにスタートアップ投資とかだと、本当に、ビデオの資金調達の資料ですとかで、なんかちょっと荒い動画で、プレゼン資料が前面に出てて、右下とかに喋ってる僕の動画があるとかだったら。
深津:しかも、動画が、Dropboxとか、googleドライブのフォルダに入ってて、動画の中で振り込み先、ここなんですけどみたいに言われて。わかんないっすよ。
けんすう:わかんないっすね。っていうのがあるので、現実になってきたなって感じはしますね、そういうのが。
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▼生成AIの未来鼎談
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尾原:結局OpenAIのサムアルトマンが、AIの暴走のリスクみたいなんで、1回追い出されて戻ってきた後に、AIの脅威から、どういうものを、ブロックしていくかっていう、指針を発表してるんですけど。

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