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重要な指標はただ一つ by Josh Elman

BY JOSH ELMAN 
翻訳ソース : https://news.greylock.com/the-only-metric-that-matters-now-with-fancy-slides-232474cf414c

我々は皆世の中に価値あるものを生み出そうと取り組んでいる。私たちはゼロのユーザーベースからローンチし、ユーザー数と共にプロダクトが成長していくことを願っている。

そんな中多くの起業家やプロダクトマネージャーから「我々の指標は十分だろうか?」という問いをよく受ける。これは資金調達に関わるものから、プロダクトの機能に関わるもの、そしてベンチマークと比較するためのものまで様々である。これらの問いに対して、何がうまくいって何がうまくいかないといったような簡単な答えというものは存在しない。現実はプロダクトによるところが大きいものである。

ではどこから始めれば良いのか?

私たちは一つ一つの「ユーザーのストーリー」に耳を傾けるところからスタートする。このユーザーのストーリーが複数束なったものを私達は「データ」と呼ぶ。

しかし近頃はたくさんのデータポイントで溢れかえっており、時に何に注視すべきかを見失うことがある。 

一つのことにフォーカスする。

人々は私達のプロダクトを使ってくれているか

ではどのようにすれば人々がプロダクトを使ってくれているかどうかがわかるのか? 三つの要素に分解する

1. 目的 : 何故彼らはあなたのプロダクトを使うのか?
2 . コアアクション : 鍵となる行動は何か?
3 . サイクル : あなたの思い描く頻度でユーザーはあなたのプロダクトを使っているか?

鍵となる指標 : ユーザーが一定期間内に何回コアアクションをとったか

LinkedIn (Circa 2005年)

■目的
互いに見つけ、見つけられること
■コアアクション&サイクル
見つける : 他のメンバーを週 2 ~ 3回検索する
見つけられる : 年に1 ~ 2回、他メンバーからきた問い合わせに対して返信を行う。

 Yelp

■目的
ローカルのビジネス/サービスを見つけ評価する。

■コアアクション&サイクル
検索する : ローカルのビジネス/サービスを週に2 ~ 3回検索する
評価する : 月に1回新しいレビューを書く

Facebook

■目的
友達と継続して繋がっている。

■コアアクション
友達の近況をチェックする。
一日 2 ~ 3回の情報の共有

Discord

■目的
PC gameをプレイしながら友達と繋がりコミュニケーションをとる

■コアアクション&サイクル
ゲームをプレイしたい人がいるかチェックをしにアプリを開き、ライブチャネルに参加する
週3 - 4回 ( プレーヤーの使用頻度に応じて変化する )

AirBnB

■目的
滞在場所を予約する

■コアアクション
旅行オプションを検索し予約する

■サイクル
年 3 - 5回

「コアユーザー」はあなたにとって最優良顧客である。

1. Top of Mind : Notificationやリマインダー、スペシャルディールに関わらずダイレクトに訪れるユーザーがどれだけいるか
訪れるユーザーの何%がDirect Trafficかをトラックする。

2. Recurring : ユーザーはあなたのサービスに繰り返し戻ってきているか
Weelly/Monthlyで戻ってきているユーザーをトラックする。

3. Referring : 彼らは他の人とサービスを共有しているか
K - Factors のトラック及びユーザーのうちリファラーが何%を占めるかを算出する。

人々は本当に本当にあなたのプロダクトを使っているのか?

ステップ1: 月ごとの使用頻度を確認する。

どのユーザーが他のユーザーに比べて最も戻ってくる傾向があるのかを理解することが重要である。まずこれをグリッドにして計算するところから始める。 2ヶ月目にN日もしくはそれ以上の回数戻ってきた回数とSign Up一月目にプロダクトを訪れた回数でテーブルを作り、1ヶ月の期間でどのグループのユーザーがプロダクトにスティックしやすいかを観察する。

ステップ2 : コアユーザーの敷居を見極める

ステップ1でグリッドを計算した後、これらをチャートに落とし込んでいく。そしてユーザーベースを"Cold" (かえってこないユーザー)、"Casual" (かえってくるくるかもしれないユーザー)、"Core" (高い確率でかえってき続けるユーザー)の3つのバケツに分類する。Coreユーザーが最も重要なバケツとなる。

 ステップ 3 : アクティベーションバケツを理解する

 どのユーザーが "core" でどのユーザー "casual" かが分かった時点で、次にユーザーが一月目にどのバケツにおり、次の月にどのバケツに移ったかを上記のようなダイアグラムにしてマッピングする。New Userをできるだけ1ヶ月目でCoreにコンバートすることが大切である。

ステップ 4a : データからWhyを見つけ出す

どのグループがコアユーザーかを予測できるようになった時点で、更にどういったきっかけを元にコアユーザーになる傾向があるのかを掘り下げる。上記の二つの例はTwitterのものである。

 ステップ 4b : ユーザーと話をしながらWhyを見つけ出す

質問事項
1) あなたがこのプロダクトを知りSign Upするきっかけとなったものは何か?2) あなたの期待に沿わなかった部分はなにか? 
3) プロダクトを使用しに戻ってきた理由/きっかけは何か?
4) 二度目からより高い頻度で使うようになった部分/機能は何か?

 コアユーザーを大切にしよう。彼らはあなたのスーパーヒーロー達である。 

問題 1
十分なユーザーが集まらない

Viralityの活用を通じてコアユーザーを増やす。
Viralityの種類については別のポストで詳細に述べている参考にしてほしい。

問題2
サインアップはするもののユーザーが滞在しない

オンボーディングプロセスを通じてコアユーザーにまで誘導する

ラーンフローの活用 : サインアップするプロセスの中であなたのプロダクトについてユーザーに伝えよう。ここではユーザーはあなたのプロダクトを学びにきている。焦らず時間をとってユーザーを教育しよう。

ウェルカムウィークの活用 : もしユーザーが最初の日にアクションを取らない場合、戻ってくるきっかけを設けてあげよう。


ソーシャルプレッシャーの活用 : もし友達がシステム上にいる場合、彼らが互いに迎え、教え合い、新しいユーザーと繋がり合えるよう働きかけよう。

問題3
ユーザーが滞在しはするものの、滞在時間が短い。

前述で紹介したコア分析に戻り、分析範囲を四半期ごとに拡張させてみよう。
チャーンを把握することが長期的な成功に欠かせないことを理解することが重要である。

まとめ
一つの指標が全てを物語る。
あなたのユーザーは本当にあなたのプロダクトを使っているのか?

※尚、本記事はJosh Elman氏の許可のもと翻訳ポストとして掲載させて頂いております。スタートアップ界隈の皆様の分析の参考にしていただければ幸いです。当該和訳は、英文を翻訳したものですので、和訳はあくまでも便宜的なものとして利用し、適宜、英文の原文を参照していただくようお願い致します。

翻訳ソース : https://news.greylock.com/the-only-metric-that-matters-now-with-fancy-slides-232474cf414c

Twitter : @joshelman

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