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ニッチェライフ

オンラインの学術誌「ニッチェライフ」に、私が関わった報文2報が掲載されました。オープンアクセスですので、ぜひごらんください。

・長野県におけるマダラコガシラミズムシの追加記録
(内田大貴・岩田泰幸・冨樫和孝)
長野県では長野市と松本市からの記録しかなかったマダラコガシラミズムシについて、新たに千曲市と富士見町から採集されたことを報告しました。また、すでに既知記録が存在する松本市での写真記録についても、県内における生息環境の把握に寄与する情報として公表しました。
Niche011_20.pdf (niche-life.com)

・マルヒラタガムシを標高920M(長野県)で採集
(冨樫和孝・高野雄一・岩田泰幸)
マルヒラタガムシを高標高地(長野県の標高920M)で採集したことを報告しました。本種は低地の沿岸域から記録されることが多い虫で、内陸の高標高地からの採集例はこれまでなかったと思われます。
Niche011_21.pdf (niche-life.com)

インターネット上には、生き物に関する貴重な観察記録や分布に関する情報が散見されます。これまでは、そのような貴重な情報をどこかに記録したいと思っても、地方あるいは学会などに加入しなければならなかったり、雑誌ごとに報告できる内容に制限があったりと敷居が高いのが実情で、気軽に学術的な形で報告できる媒体が存在しませんでした。

『ニッチェライフ』は、埋もれがちな生物に関する発見を、どなたでも気軽に報告できるようにすることを目的として刊行されている学術雑誌です。学会誌などに比べて投稿のハードルは高くなく、また、各専門分野に精通した編集委員さんによる査読もしてもらえます。投稿や閲覧にあたって会員登録や会費が発生することもありません。

みなさんも「これは」と思う発見があれば、投稿を検討してみてはいかがでしょうか。