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週刊金融日記 第259号 AI時代を生き抜くための英語学習、相場の潮目は変わったのか、六本木で美術展巡りと安くて美味しいワイン食堂、失敗してもいいんだよ、他

// 週刊金融日記
// 2017年3月27日 第259号
// AI時代を生き抜くための英語学習
// 相場の潮目は変わったのか
// 六本木で美術展巡りと安くて美味しいワイン食堂
// 失敗してもいいんだよ
// 他

 こんにちは。藤沢数希です。
 アフタヌーンで連載中の『ぼく愛』コミックですが、わたなべ君が恋愛工学を使いこなせるようになって、Amazonでコンドームをまとめ買いしております。そして、小説では文字でしか描かれなかったエロい場面が……(笑)。

『アフタヌーン 2017年05月号』 http://amzn.to/2nWnvOX

 僕はまあ、そこまで重症ではありませんが、花粉症歴が長いです。2月下旬から4月上旬まで、毎年、目が痒くなって鼻水が出ます。そういうわけで、花粉症の飲み薬とは長いつきあいなのですが、ずっとエバステル、そして、エバステルのジェネリックであるエバスチンを使っておりました。
 アレルギーの発症には、ヒスタミンという体内物質が関与しており、こうした薬は基本的にはその受容体をブロックして、症状の緩和を達成するわけです。しかし、ヒスタミンは神経伝達物質としても働いており、これを抑えると眠気が起きたり、と困った副作用があります。製薬会社は、副作用をさまざまな工夫で抑えるわけです。いまの花粉症の薬は第二世代抗ヒスタミン剤といわれ、副作用の抑え方が特徴です。アレグラ、ジルテック、ザイザルなどが有名で、よく使われていますね。僕が使っていたエバステルは、第二世代としてはちょっと古い薬で、効き方もマイルドで、いまではマイナーなんですが、寝る前に1錠飲めばいいだけで服用は簡単です。で、それが効いているならわざわざ薬を変える必要はない、と医者に言われたので、昔からずっと同じものを使っていました。
 しかし、今年は2010年12月発売のザイザル以来、6年ぶりの新薬が登場しました。デザレックスとビラノアです。第二世代抗ヒスタミン剤よりさらに眠気等の副作用を減らしているのが売りですが、新薬なので最長で2週間分しか処方してくれません。
 僕はビラノアを試してみたのですが、たしかに眠気などの副作用は減っており、実際、ほとんど感じません。また、飲んですぐに効きはじめて、試したときは、これで花粉症問題は解決された!と思ったほどです。しかし、割りとすぐに効き目が切れはじめたりして、花粉症完全克服とまではいきませんでしたが、眠気がない、集中力に影響しない、などの特性は非常にありがたいと思いました。
 次はデザレックスも試してみたいと思います。

●花粉症シーズン到来…抗アレルギー薬 新薬2製品が登場 OTCも充実—シェア争いさらに激化
http://answers.ten-navi.com/pharmanews/8124/
 
 と、この原稿は、セブ島のリゾートで書いているのですが、最強の花粉症対策は、やっぱりスギがないところに行くこと、というのをしみじみと思いましたね(笑)。

★セブ島はスギ花粉が飛んでいません。まるで天国のようです。

 今週はとても面白い投稿が多数ありました。見どころは以下のとおりです。

—Sクラスを抱いたら音信不通になっていた二人から急に同時に誘いを受ける宇宙的ネットワークを体験
—「私のどこが好きなの?」と聞かれたときの返し方
—街コン・相席屋ブルーオーシャン化戦略
—失敗から学んだ副業を始める前に知っておくべき3つのこと
—アラフォーですが恋愛工学を勉強してからの初ゴール報告です
—素人童貞ですが趣味が無いので女の子とのコミュニケーションができません
—別れ話を切り出されても、常に余裕で構えて 、たまにディスり、サインが出たら一気にいく

 それでは今週もよろしくお願いします。

1.AI時代を生き抜くための英語学習

 日本人が教育に金を突っ込むのは、一にも二にも受験のためである。より知名度のある私立中学に入学したり、大学進学実績のいい偏差値の高い高校に入学するためである。そして、それらは最終的には、すべていい大学に入るためなのだ。
 さて、その大学であるが、大学の教育自体には労働者の仕事の能力を引き上げるという点では意味がないが、厳しい入学基準に合格するために不毛な長期間の努力をすることができた、そして、卒業するだけの規律のある人物だったということが証明でき、それによって就職・転職市場で有利にすることにだけ意味がある、というシグナリング理論なるものも一定の説得力を持っている。いささか皮肉なものの見方であるが。
 いずれにしても、日本人が受験準備のために支払う教育費は、その他のピアノやサッカー教室、スイミングなどの「人生を豊かにするため」の習い事などと比べて桁違いである。たかだか1通200円ばかりのメルマガを買うことに辛辣な批判を浴びせるTwitterにいる主婦たちが、平気な顔して出来の悪い息子や娘を中学受験させるために、夫の年収の大半を無駄な教育に突っ込むのだ。まさに受験産業であり、それはある種の宗教だと言っていい。
 親子のそうした学歴獲得競争を僕自身は冷ややかな目で見つめながらも、やはり学歴好きのこの国民性が、戦後の高度経済成長を実現した原動力であるし、いまでも庶民レベルまで多くの日本人は読み書き計算に不自由せず、勤勉であることの大きな理由なのではないか、と思っている。もちろん、途上国型のキャッチアップ経済が終わってしまったこと、そして、IT革命により、これまでの教科書に書かれている正しい考え方を理解し、知識を正確に暗記することに重点が置かれている日本の教育が、ある種の制度疲労を起こしていることは間違いない。
 文科省もこうした問題意識を持っており、大学入試改革や小中高のカリキュラムの刷新が行われようとしているわけだが、実際のところ、大学入試改革で何が変わるのか、まだ誰もわからない、というのが現状だ。4年後、つまり、いまの新中学3年生が受ける大学入試は変わるはずなのだが、情報が錯綜しており、そうした生徒や生徒の親は「学歴獲得競争」のために何をどう準備すればいいのか皆目検討がつかず、途方に暮れているのだ。こうした経緯は、以下のブログ記事とメルマガのバックナンバーに詳しく書いてあるので、興味のある人は読んでほしい。誇張でも何でもなく、これだけ読めば、いまの大学入試改革に関する議論の最先端に立つことになるのだ。

●2020年大学入試改革の落とし所によっては日本の受験産業は壊滅する
http://blog.livedoor.jp/kazu_fujisawa/archives/52100963.html

『週刊金融日記 第248号 2020年大学入試改革に対応する方法』

 さて、前置きが長くなったが、こうした不透明な現状であっても、ひとつだけ確かなことがある。それは英語教育の重要性が格段に増すことである。現在の新小学2年生が5年生になるときに、小学校で英語の必修化が行われる。つまり、いまの新小学2年生の中学受験では英語が加わるということだ。
 現代の受験産業において、質・量ともに最も多くのリソースが費やされているのが中学受験であり、この英語必修化によって、最難関中学の英語のテストは英検2級程度の難易度になることが予想される。英検3級が中学卒業程度、2級が高校卒業程度の英語力が目安だが、日本の中学3年生で英検3級程度の英語力があるのは2割ちょっとで、高校3年生で英検2級程度もやはり2割ちょっとである。つまり、中学受験組のトップレベルは、小学生のうちに大半の高校生より英語ができるようになる、ということだ。

●中3英語力、国の目標遠く 英検3級程度は2~4割
http://www.nikkei.com/article/DGXLASDG01H64_S6A200C1CR8000/

 大学入試も、これまでの読み書きだけでなく、聞く話すの4技能すべてを見ることになっている。また、TOEICやTOEFLなどの外部試験も積極的に活用する。一方で、英語以外の他の科目に関しては、文科省は科目の区切りがない、たとえば、理科や社会の題材を使って、図や表を読み取って計算したり考えたりする「総合型」の試験を導入したいと言っていたぐらいなので、数学や社会、理科などの各科目単独の試験の重要度は下がる方向である。つまり、大学入試も、英語が格段に重要になるのだ。
 教育ビジネス、あるいは受験産業的には、小学生を中心にして、親子留学などの需要が増大しそうである。なぜならば、教育にふんだんに金をかける中学受験組の家庭の親は、間違いなくそういう機会を早期から作ってくるはずだからだ。英語の4技能習得のため、中学生、高校生のネット英会話需要なども増大しそうだ。ネット英会話は、さすがにモチベーションなどに問題がある小学生には難しく、逆に、反抗期の中学生や高校生で親子留学は困難だ。中学生、高校生を対象にした、夏休みを利用した短期留学プログラムなどは、いまよりも流行ることなりそうだ。
 こうしたことに先んじて、僕はセブ島留学やネット英会話の研究を開始し、メルマガでいくつかのレポートを発表してきたわけである。また、週刊金融日記の英語部は、筋トレ部に次いで二番目に部員が多く、僕もできるだけ参加し部員の英語力向上に努めている。

『週刊金融日記 第221号 フィリピン英語短期留学事情と英語の勉強法』

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