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週刊金融日記 第190号 Twitterオフパコ論、ロシア機撃墜で地政学的リスク高まる、お伊勢詣り、カロリーは週単位で考える、他

// 週刊金融日記
// 2015年12月1日 第190号
// Twitterオフパコ論
// ロシア機撃墜で地政学的リスク高まる
// お伊勢詣り
// カロリーは週単位で考える
// 他

 こんにちは。藤沢数希です。
 とうとう、漫画版の『ぼく愛』がはじまりましたね。アフタヌーンで、僕たちのことをまったく知らないような人が、恋愛工学に出会って、どういう感想を持つのか、とても興味深いですね。
 漫画になったことで、中学生や高校生がこの物語を読んでくれれば、素敵なことではないでしょうか。というのも、映画『プリティ・ウーマン』 http://amzn.to/1Tmw3oc でリチャード・ギア扮する大富豪のエドワードが、場末の娼婦をしていたヴィヴィアンをプライベートジェットに乗せてサンフランシスコのオペラハウスのデートに誘うシーンで言ったセリフが、真実を含んでいると思うからです。

"People's reactions to opera, the first time they see it, is very dramatic. They either love it or they hate it. If they will love it, they will always love it. If they don't, they may learn to appreciate it, but it will never become part of their soul."
(オペラというものはね、はじめて見るときの体験がすごく大切なんだ。オペラを大好きになる人もいれば、そうでない人もいる。最初に大好きになったら、オペラは一生の友になるんだよ。でも、最初の体験がイマイチなら、その後にどれだけオペラを学んだとしても、それが魂の一部になるなんてことは決して起きないんだ。)

 芸術というものは、最初の出会いがとても大切だということです。アフタヌーンのような青年向け漫画雑誌は、ちょっと背伸びしたい中高生が読んでいることがとても多く、彼らはピュアな魂の持ち主なのです。そんな彼らが最初に出会い、恋のときめきや愛の痛みを教わるラブストーリーが、僕たちの『ぼく愛』だったら、とても素敵な人生を歩んでいけると思うのです。エドワードのセリフを借りれば、恋愛工学が魂の一部になるというわけです。
 だから、僕たちの恋愛工学を漫画化したいという多くのオファーを頂いたのですが、僕はこのアフタヌーンをその媒体に選ぶことにしました。

●アフタヌーン 2016年1月号
http://amzn.to/1POfVwZ

 さて、話は変わりますが、先週は、村上ファンドが、また、強制「調査」を受けることとなり、メディアで大きく報じられました。いまのところ、何が悪かったのかはまったく報じられていません。復活した村上ファンドは、モノ言う株主として、黒田電気の経営陣に不合理な資本政策を改めるように迫っていました。

●新生「村上ファンド」が主張する黒田電気との攻防
http://diamond.jp/articles/-/76591

 村上ファンドの投資戦略というのは、株価が保有資産の価値(たとえば、現金や土地の価値)より安くなっているような会社を見つけてきて、大株主になり、配当などの形で金を株主に支払わせるというものです。株価がその会社の保有資産よりも安いということは、つまり、経営者はいないほうがマシで、経営者の価値がマイナスだということを意味します。こういう会社はPBRが1倍以下になっています(全ての資産が時価で帳簿に載るわけではないので、単純なPBRの計算は、必ずしも実態を表しませんが)。
 このような村上ファンドのやり方は、資本主義の教科書通りで、正しいことです。しかし、がんばって働いている従業員や経営者の会社に、外部から入ってきて、金を奪い取っていくように見えることもあり、日本的な価値観からは嫌われがちです。さらに、日本の大企業はPBR1倍割れのオンパレードで、多くの経営者を間接的にクソ呼ばわりする(実際に、本当にクソなのですが笑)村上ファンドの言動や行動は、日本の権力中枢やその影響化にある大企業の偉い人たちに、ものすごく嫌われてしまうようです。
 そして、本日、黒田電気の従業員声明が、村上ファンドにクソ呼ばわりされた経営者の捏造だったというニュースが入ってきました。

●黒田電気の従業員声明、「作成は一部関係者」社外調査委
http://www.nikkei.com/article/DGXLASDZ27I4P_X21C15A1TJC000/

●私文書偽造や偽計業務妨害に関連する罪が成立しうる
http://ivory.ap.teacup.com/kaikeinews/

 その直前の村上ファンドに対する強制調査は、ひょっとしたら、こうしたファンドの活動に釘を指す、何らかの意図があったのではないか、と勘ぐることもできてしまいます。これから村上ファンドは、どうなってしまうんでしょうか。そして、日本の資本市場の健全性はどうなるのか、我々も見守りたいと思います。

 また、話は変わりますが、車の自動運転やドローンによる宅配は、もう数年先には実現しているかもしれません。ITとハードは、これからもどんどん融合し、とても便利な世の中にしてくれそうですね。未来が楽しみです。

●アマゾン、配送ドローンの新型プロトタイプを披露
http://japan.cnet.com/news/service/35074186/

●世界初、自動運転バスがスイスの街で公共交通機関として運用開始に
http://jp.autoblog.com/2015/11/28/navya-autonomous-arma-electric-buses-public-roads/

 今週の読者投稿コーナーの重要トピックは以下のとおりです。また、紙面の関係上、いくつかの重要論文が来週に回っていますので、しばらくお待ちください。

—社長に囲われ月50万ほどもらっていますが元カノから虐められています
—結婚してからさまざまなリスクが頭に浮かび積極的にシュートを打てません
—30代になり精子が足りません
—ザオラル戦略のビッグデータ検証実験をまた行いたいと思います
—食事の満足度を維持したまま摂取カロリーを減らす方法

 最近、とても寒くなってきましたね。みなさん風邪には気をつけて、恋愛に仕事にがんばってください。それでは、今週もよろしくお願いします。

1.Twitterオフパコ論

 最近、迷走気味のTwitterだが、恋愛工学コミュニティでは、依然として重要なコミュニケーションのインフラである。

●世界中のWebサイトからTweet数の表示が消えてしまった
https://twitter.com/kazu_fujisawa/status/670881798973468672

 さて、今週は、恋愛工学ユーザーの方から、Twitterを活用した包括的なオフパコ戦略についてのレポートが届いたので、まずは紹介しよう。ところで、オフパコというのは、ニコニコ大百科辞典によると、次のように定義されている。

「ネット上(Twitter、Facebook等)で知り合った相手と直接顔を合わせ、その流れでセックスする事を指す言葉。普段ネット上でしか交流のない者同士が実際に出会う「オフ」を経て、パコパコする(=セックスする事を指す隠語。パコるともいう。行為時の擬音が由来)ことから呼ばれるようになった」

 このオフパコという言葉はいささか下品な響きがあり、恋愛工学でターミノロジーとして正式採用するかどうかは、現在、恋愛工学用語委員会のほうで協議中である。しかし、今回は、暫定的にオフパコという言葉を使うことにしよう。

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—オフパコに関する研究報告

藤沢さん、読者の皆様、

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