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週刊金融日記 第620号 家のものを捨てるためのこんまり哲学がようやく理解できました、小林製薬紅麹炎上中、有楽町の安くて美味しい大箱ビストロバル、海外移住に関してアドバイス、他

// 週刊金融日記
// 2024年4月5日 第620号
// 家のものを捨てるためのこんまり哲学がようやく理解できました
// 小林製薬紅麹炎上中
// 有楽町の安くて美味しい大箱ビストロバル
// 海外移住に関してアドバイス
// 他

 こんにちは。藤沢数希です。
 今週は身内の葬儀などあり、いろいろバタバタしておりました。一見、お寺や葬儀屋などに儲けさせるだけの無駄な儀式ですが、1年に1回ぐらいも会う親戚なんかそんなに多くなく、ほとんどの親戚はもう何年も会ってない、みたいな感じだと思います。しかし、別に歪み合っているわけでもなく、まったく無関心というわけでもなく、久々に会いたいなあ、ぐらいは思っているわけですね。そんな親戚が一堂に会するイベントって、もう葬式ぐらいしかないと思うんですよね。そういう意味では、葬式って重要イベントで、必ずしも坊主にぼったくられるだけのものではないのかもしれません。まあ、死んだ親族が、最後にみんなを会わせてくれる、みたいなやつですね。
 ということで、今週はメルマガ配信が遅れて申し訳ございません。

★東京は桜が満開のようで、僕も香港に帰る前に見れて嬉しいです。最近は、スギ花粉もほとんどなくなりましたし、素晴らしいですね。

 2027年には名古屋⇔品川間で開通するはずだったリニア中央新幹線ですが、静岡県の上の方をちょろっと通る計画で、それを静岡県知事が強硬に反対しており頓挫しておりました。それで、当然ですが、Xなんかの賢い風インフルエンサーたちが、知事の川勝さんをめちゃくちゃ叩いていたわけです。日本の国家的なプロジェクトなのに(まあ、JR東海の民間プロジェクトですが)、なんということをしてくれるんだ、と。それと同時に、こんな知事を選挙で選ぶ静岡県民はバカだと言わんばかりです。

★まあ、しかし、この地図とか見ると、ただでさえ新幹線ののぞみにスルーされている静岡県民にしてみたら、リニアでもこんな仕打ちをされ、JR東海や政府の言うことをハイハイと聞いて、何も持ち帰って来ない知事がいたら、それこそ選挙で落とすでしょうよ……。阿吽の呼吸で、静岡県民になんか公共事業とかプレゼントできなかったから、こんな拗れたんでしょうね。

●「非常にショック」リニア2027年断念で沿線知事「それぞれの責任果たすのは当然」暗に静岡批判?
https://www.youtube.com/watch?v=v1mb-sBCh_M

 その川勝さんですが、公務員試験を突破してきた県庁職員の入庁式で、「県庁はシンクタンク。野菜を売ったり牛の世話をしたり、モノを作ったりとかと違い、皆さまは頭脳、知性の高い人たち」と、職業差別丸出しのアカンことを言ってしまい、大炎上して、辞意を表明するに至りました。しかし、辞めるのは6月ぐらいらしく、その頃にはほとぼりが冷めているでしょうから、本当に辞めるのかどうかは、まだ、わかりません。
 川勝さんは、オックスフォードで歴史学のPhDを取っていて、学者はとっとと辞めているのですが、緻密な経済データの分析で幕末の日本の経済史の通説を書き換えるなど、若くして割とちゃんとした研究をした人みたいですね。
 拙著にも書きましたが、日本は学部でどれだけ難しい入試を突破したかに重きが置かれており、大学院レベルの学位も専門性も重視されない社会です。そうした事態を変えようと、僕なりに啓蒙活動をしているわけですが、スタンフォード大でPhDを取った鳩山さんに続き、川勝さんも、いろいろやらかしてくれましたね。とほほ。

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週刊金融日記 第357号 なぜ東大やスタンフォード大卒の理系は成蹊や学習院の文系学部卒よりバカなのか

 ガザ地区のパレスチナ人を日々爆殺しているイスラエルですが、シリアにあるイラン大使館にミサイルを撃ち込み、抜き差しならないことになってきました。さすがに、これにはイランも報復をする、と宣言しています。
 イスラエルとしては、何とかアメリカを中東戦争に誘い出して、アメリカの軍事力を使ってイランを叩きたいわけですが、それはイランもわかっているので、どの程度の報復になるのでしょうか。報復合戦がエスカレートしていけば、大きな中東戦争に発展しかねませんね。困ったものです。

●イラン“大使館にイスラエルが攻撃”大統領 報復措置取る考え
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240402/k10014409861000.html

 今週も読者から興味深い投稿がいくつもあります。見どころは以下のとおりです。

-マイナス金利が解除されたのにタワマンバブルが弾けないのはなぜですか
-台湾有事を見据えて日本が取るべき対応は「核共有」なのでは
-海外移住に関してアドバイスをお願いします

 それでは今週もよろしくお願いします。

1.家のものを捨てるためのこんまり哲学がようやく理解できました

 葬式の話の続きですけど、葬式の後に、霊柩車に遺体が入った棺桶が載せられ、みんなで火葬場に行くことになります。火葬場に着くと、いろいろ待合室があってそこでみんなで待ちます。大きな葬儀屋だと、近くに軽食が食べられる専用の待合室を持っていたりします。火葬場はさすがに撮影禁止です。棺桶を焼却炉に入れて、全部燃えて骨だけになるのに小一時間かかるのですが、この間に、僕は火葬場に次々とやってくる霊柩車を眺めていて思いました。
 ふつうの黒いバンの霊柩車もあれば、何やらクラシックカーみたいな、すごく高そうな霊柩車もあって、そういう立派な霊柩車でやってくる人たちは、火葬場でも肩で風を切りながら歩いています。僕は、以前に、人生とは死ぬまでマウンティングである、と書いたのですが、ああ、死んだ後も人間はマウンティングを続けないといけないんだな、とそのたいそう立派な霊柩車を見ながら思いました。

週刊金融日記 第497号 人生とはマウンティングでありマウンティングこそが人生

 さて、葬式も終わり、お墓などに入れる骨をもらって、残された親族たちは、次に何をするかというと、死んだ人が家に残した物を処分して、掃除しないといけないわけです。生前はいろいろ大事にしていた物ですが、身内とはいえ、他人から見たらぜんぶゴミですから、こういうゴミ屋敷みたいなものを片付けるのに長けている業者を呼んで、気持ちよくぜんぶ捨ててもらうわけですね。
 先日、引っ越しの話を書きましたが、僕は最近はどうやって物を捨てるのか、片付けるのか、ということに真剣に向き合い、ずっと考え、行動してきたわけです。

週刊金融日記 第619号 人生を変える最強の方法は引っ越しである

 そして、ふと、昔にKindleで買って、たぶんあんまり読んでなかった、累計1300万部超えで、世界各国語に翻訳された、あの本を読むことにしました。近藤麻理恵さんの「片付け本」です。

『人生がときめく片づけの魔法』近藤麻理恵
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