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週刊金融日記 第326号 グローバル資本主義を生き抜くための子供の英語教育、移民選手が8割のフランス代表がW杯優勝、土用の丑の日に五反田でうなぎ、ひとりで行ったフェスでA級美女をゲット、他

// 週刊金融日記
// 2018年7月16日 第326号
// グローバル資本主義を生き抜くための子供の英語教育
// 移民選手が8割のフランス代表がW杯優勝
// 土用の丑の日に五反田でうなぎ
// ひとりで行ったフェスでA級美女をゲット
// 他

 こんにちは。藤沢数希です。
 ワールドカップ決勝のフランス対クロアチアは素晴らしい試合でしたね。民族紛争が続き、幼い頃に親族を戦争で亡くしてしまったクロアチアのモドリッチは、苦難を乗り越え、レアルマドリードでプレイする世界的なスター選手になりました。クロアチアの人口はわずか400万人です。対するフランスは人口7000万人。今回の代表チームは23人中19人が移民、あるいは移民の両親から生まれてきた外国にルーツを持つフランス人です。言ってみれば、グローバリズムの権化のようなチームですね。
 結果は、4対2でフランスが勝ちました。圧勝と言ってもいいかもしれません。世界が右傾化するなかで、こうした多様なバックグランドを持つ移民のチームが、世界で最も注目されるスポーツの大会で優勝したことはとても意味があるでしょう。また、大会のMVPは優勝国のフランスからではなく、クロアチアのモドリッチ選手が選ばれ、FIFAはなかなか粋な計らいをしました。フランス代表は優勝賞金の約43億円をゲットです。ひとり当たり2億円ですから、年俸10億円単位の選手がゴロゴロいるフランスでもなかなかの金額ですね。
 次のワールドカップは4年後ですね。いまから楽しみです。

★フランス圧勝! クロアチア代表も最後まで戦い抜きました。

★多様なルーツを持つ選手たちが活躍するフランスが優勝しました。

★宗教のバックグランドも多様でした。

●ロシアW杯の賞金が過去最高額に…優勝国には43億円、GS敗退でも11億円
https://www.soccer-king.jp/news/world/wc/20171028/661852.html

 中国などの業者に頼めば、大量のフォロワーを買ったり、記事に大量にいいね!を付けてもらえます。これでインフルエンサーのふりをしてしまえば、本当にインフルエンサーになってしまうという、なかなか面白いことが起こるようです。

●中国のクリック工場。いいね!を量産したりTwitterのフォロワーなど売っている。
https://www.techinasia.com/viral-photo-china-shows-manipulate-app-store-rankings-hard

●Twitter社の偽フォロワー削除で売れっ子カメラマンが一気に32万以上減った悲劇
http://tablo.jp/street/news003547.html

★Twitterの噂によると、この方法でミスキャンパスや読者モデルとやりまくっていたそうです。落ち着いたら、ぜひ僕たちのメルマガにその方法を投稿してほしいですね(笑)。

 先日、とうとうクレジットカードの不正使用の被害に遭ってしまいました。いやはや、僕が被害者になってしまうとは……。会社のAMEXカードで使った経費の仕訳をしていると、数ヶ月前から身に覚えがないヤフージャパンから毎月498円引き落とされているではないですか。さらに、2ヶ月ほど前にやはりヤフージャパンから何かを2万円ほど買っています。AMEXに電話をしたところ、他にも同じことが行われた人がたくさんいたようで、すぐに不正使用ということがわかり、(ヤフージャパンから)返金されました。
 おそらくどこかのサイトがハッキングされ、それらのカード情報が犯罪グループに渡り、犯罪グループはまずは個人情報の確認が甘いヤフオクの会員になり、ヤフオクで何かを買い(売り手にお金が払われる。売り手ももちろん仲間)すこしずつ金を抜き出しているようです。みなさんも気をつけてください。
 あと、逆に思ったのですが、クレジットカードはこうやって犯罪集団に狙われることが前提になっているので、すぐに返金されたり対応が良くて、じつは安全なんだな、と。カード会社が保険に入っているし、怪しい取引を見つける方法などを研究しており、監視のAIが常に走っていますからね。だから、犯罪グループも、ヤフオクを使ったりして、チミチミとしか金を盗めないのでしょう。そして、それらはばっちりと全部記録に残るので、警察と協力して犯人を捕まえやすいのですね。

★人生で初めてカード不正使用の被害に遭いました!

 今週も興味深い投稿がいくつもあります。見どころは以下のとおりです。

-ポストSPではコミットすべきという認識で正しいでしょうか
-バチェラー・ジャパンに学ぶ女性のための恋愛工学
-英語教育は何歳から始めるのがいいですか
-40代のシングルマザーですが高校生の息子が勉強しなくて困っています
-女ですが第325号のまさかどさんの投稿に回答します
-ひとりで行ったフェスでA級美女をゲット

 それでは今週もよろしくお願いします。

1.グローバル資本主義を生き抜くための子供の英語教育

 サッカーのワールドカップは多様なバックグラウンドを持つ移民の選手たちが活躍しましたね。また、いくつもの言語を話すマルチリンガルの選手たちがたくさんいました。というか、ヨーロッパのチームで活躍するサッカー選手たちは、ほとんど全員がマルチリンガルですね。

★クロアチア代表のモドリッチ選手は英語もペラペラ。

★ベルギー代表のルカク選手は英語はほぼネイティブで、それ以外にも5ヶ国語をしゃべる。

★100億円プレイヤーのポルトガル代表クリスティアーノ・ロナウド選手も何不自由なく英語をしゃべります。

 トップクラスのサッカーのチームなど典型なのですが、トップクラスの組織というのはスポーツに限らず、ビジネスでもアカデミックな研究機関でも、自然と多様性(=diversity)を備えた組織になるのです。それは多様性を尊重しているからではありません。逆で、そんなものはまったく気にせず、世界中からベストの才能を集めてきた結果、自然とそうなるわけです。
 サッカーの場合は、スペインのリーグなら共通語はスペイン語、フランスのリーグならフランス語になり、選手たちは大変なのですが、幸いなことに、ビジネスやアカデミックの世界では、どこの組織でも英語が共通語になります。ということで、英語を習得するメリットは計り知れません。特に日本人はエリートでも英語ができない人が多いので、英語ができるだけで頭一つ抜け出します。簡単にいうと、同じスキルの人なら英語ができて外資系企業に転職するだけで給料が2倍以上になるのが日本です。
 ヨーロッパの場合はホワイトカラーのエリートは全員が英語ができるので英語ができるだけでは高い評価になりません。これは英語の重要度が下がるという意味ではなく、むしろ逆で、ヨーロッパでは英語ができない人はホワイトカラーの仕事に就く可能性がゼロだということです。面接にも呼ばれないのです。
 グローバル化はこれからもどんどん進んでいくので、日本のホワイトカラーもヨーロッパのようになっていくのは目に見えています。それが5年先か10年先かはわかりませんが、いまのように英語ができるとプラス、というジョブ・マーケットから、英語ができないと最初のスクリーニングで弾かれる、というジョブ・マーケットに変わるわけです。

 日本でも、ごく例外的な人は、留学などしなくても、日本の公立中高で英語を勉強して、あとは参考書や英語の音楽、映画などから独学で高い英語力を身に付けますが、これは数百人に1人レベルの話なので、あまり一般化できないかもしれません。また、日本という国が特殊なのは、東京大学などの国内の一流大学に入学するようなトップ1~2%ぐらいの学生も英語ができないということです。中国や韓国の一般人も英語ができませんが、エリートはみんな英語ができます。
 なぜ日本のエリートは英語ができないかというと、やはり教育に問題があることも事実でしょう。そもそも英語の先生があまり英語をしゃべれないという問題があります。また、英語の読解などは、文法を論理的に理解し、英語を日本語に訳していくことが求められます。これは日本が欧米の文献をいち早く輸入して、国内の産業に活かしていくという目的なら、あるいは英語と日本語の関係を考える「英語学」としては役に立つ側面があるのかもしれませんが、口頭でのコミュニケーションでは、いちいち日本語に変換する回路が脳にできてしまい、大きなブロックになりかねません。このある意味で間違った英語の勉強法が徹底的に強化されてしまった高学歴な日本人は、英会話が非常に苦手になってしまいます。

 それでは日本人の子供が英語をできるようにするにはどうしたらいいでしょうか。もちろん長期留学させるなどのオプションはありますが、経済的に難しい場合もあるし、日本人としての文化の理解がおろそかになる、という点も考慮すべきでしょう。日本はなんだかんだと島国の経済大国で、その特異な文化を理解していることは、将来役に立つ場合も多いでしょう。逆に、日本人としてのアイデンティティがなくなれば、中国やインドのエリートたちとガチ競争に巻き込まれます。
 それでは日本の非常に安く、そして、やはり質も高い公教育のレールに乗りながら、英語を身につけるにはどうしたらいいでしょうか。公立に限らず、日本の私立中高一貫校でも、この大学受験のペーパーテストを目標に勉強するシステムの弱点はやはり英語です。そこを家庭で補う必要があります。
 以下は現実的なプランです。

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