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週刊金融日記 第170号 恋愛工学の目的はセックスだけなのか、上海株式市場暴落、青山の高級焼肉でネギタン塩、女のための恋愛工学:ザオリク無限ループ、他

// 週刊金融日記
// 2015年7月13日 第170号
// 恋愛工学の目的はセックスだけなのか
// 上海株式市場暴落
// 青山の高級焼肉でネギタン塩
// 女のための恋愛工学:ザオリク無限ループ
// 他

 こんにちは。藤沢数希です。
 先週は、大阪の書店でサイン本を作ってきました。大量に作ったところは、まだ、あるはずです。関西在住の方は、ぜひ寄ってみてください。

大阪の書店に『ぼく愛』のサイン本あります!
http://blog.livedoor.jp/kazu_fujisawa/archives/52054753.html

 ケークスの連載も更新されました。

Chapter5-9 テクノロジーの勝利

 Amazonのレビュー欄やTwitterでも、恋愛工学を巡る議論が熱くなってきましたね。それにしても、恋愛工学が嫌いなら、僕たちをほうっておいてくれればいいのに、どうして、こう批判を続けるのでしょうかね。人の恋愛を評価し、善悪の判断を下すほど、彼ら、彼女らは立派な方々なのでしょうか……。

『ぼくは愛を証明しようと思う』

 今週は読者から重要な投稿が多数です。梅雨時は、本やメルマガを読んで、知識を蓄える時期です。そして、夏に向けて、筋トレですね。

―やさしい非モテコミット彼氏君とのセックスの相性が良くないです
(女のための恋愛工学:ザオリク無限ループ)
―浅草橋・両国・錦糸町(ARK)プロトコル
―ED薬とそのジェネリック薬の入手方法について
―「学力より女子力」が我が家の教育スローガン
―七夕ザオラル・ルーティーン
―藤沢さんはもし10億円持っていたら

 それでは今週もよろしくお願いします。

1.恋愛工学の目的はセックスだけなのか

 ネットでは、また、恋愛工学への批判が目立ちはじめた。彼らが批判するのは、恋愛工学というのは、単にセックスするためだけのものじゃないのか、ということだ。つまり、恋愛工学を使って得られるものなど、セックスだけで、本当の愛、本当の男女の信頼関係などはまったく得られない虚しいテクノロジーなのだ、と。そして、恋愛工学を学んでいる者たちが、ネット上で、そうした批判に反論している。恋愛工学は、単にセックスするためだけのものじゃない。長期的な関係を結ぶことも考えている、と。
 恋愛工学は多くの分野をカバーしている学際的な学問だ。男性が女性となるべく効率的にセックスするための方法論はそのひとつにすぎないし、恋愛工学を使って見つけた恋人と幸せな関係を築き、結婚にまで至ったカップルなど、このコミュニティにはすでに数えられないほどいる。
 こうした恋愛工学への批判をやめない人たちに反論することは簡単だ。しかし、彼らの言い分をよく聞き、我々はもっと謙虚にならないといけない、と思ったことも事実だ。

 以下の文章は、『ぼくは愛を証明しようと思う。』に収録しようとして、編集の過程でカットしてしまったものだ。修行時代のわたなべ君が永沢さんから学んだことを思い出している場面だ。やはり、わたなべ君も、セックスが全てじゃないし、もっと大切なことがあるんではないか、と悩んでいたようだ……。

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【勝利に対する心構え】

 最終的には、僕たちプレイヤーは結果で全て評価されてしまう、という現実も受け入れないといけない。
 他の多くの動物と同様に、人間の恋愛もどこまで行っても女が選ぶ立場である。最終的にはセックスを受け入れるかどうかを決めるのは常に女であり、僕たち男が女からどう評価されたかは、結局のところセックスできたかどうかの一点だけで決まってしまう。どんな誠意のこもった言葉をかけられようとも、好きな女がセックスさせてくれなかった、ということは、僕たちは選ばれなかった、ということなのだ。それ以上でもそれ以下でもない。意識だけが高く、利益が出なくても社会に貢献できればいいなどと言い、結局は世の中の何の役にも立たない社会起業家のようなことを言っていてもダメだ。金を儲けなければビジネスを続けられないように、セックスという報酬がなければ、恋愛というゲームも続けられないし、続ける意味もない。
 永沢さんがこうした恋愛市場の厳しさを、アメリカのスポーツ文化を象徴する非常に有名な言葉のパロディを使って教えてくれたことがある。フットボールの世界で、1960年代に最強とうたわれたグリーンベイ・パッカーズの監督だったヴィンス・ロンバルディは、チームのミーティングでこう切り出した。

 "Winning is not everything."(勝つことが全てじゃない)

 しばらく彼は間を置いた。聴衆は「努力することが大切だ」とか「スポーツを通して成長することが大切だ」とか、単に試合に勝つより大切なことがあるというようなことを、次に言うと思った。
 しかし、彼はこう言い放ったのだ。

 "Winning is the only thing."(勝つことが唯一絶対のことだ)

 "Only"という一見"Everything=All"の反対語を使ったようで、ますますその意味を強めるという高度なレトリックにより、「試合では勝利以外の価値はない」という価値観を徹底的にチームに叩き込んだ。こうして常勝チームが誕生した。
 ある日、僕が永沢さんに「セックスが全てじゃありませんよ」と言った。彼は「その通りだ」と言った。それから「恋愛というゲームにおいて、セックスというのは唯一のことだ」と言って、僕にこの話を教えてくれたのだ。
 恋愛プレイヤーは、このように勝利に対する強い意志を持たなければいけない。
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