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週刊金融日記 第185号 クラウド会計システムを使った経理自動化 その1、日米金融政策に注目、赤坂のビストロと牡蠣を美味しく食べるルーティーン、紗栄子と前澤友作さんの交際について、他

// 週刊金融日記
// 2015年10月27日 第185号
// クラウド会計システムを使った経理自動化 その1
// 日米金融政策に注目
// 赤坂のビストロと牡蠣を美味しく食べるルーティーン
// 紗栄子と前澤友作さんの交際について
// 他

 こんにちは。藤沢数希です。
 LINE社の田端さんとの対談は、感動の最終回です。

●文章力とメディアリテラシーは自分で試行錯誤しないと育たない
http://diamond.jp/articles/-/79217

 そして、とうとう『ぼく愛』 http://amzn.to/1MO6yMn がマンガ化されます。近々オフィシャルに発表しますが、すでに予告が出ていますね。

●アフタヌーンの次号予告ざわわ…っ

 今週も読者投稿コーナーは盛り沢山です。見所は以下の通りです。

―紗栄子と前澤友作さんの交際について
―事実婚で子供の父親の地位を奪われるリスクについて
―出会い系アプリを17個登録したリサーチレポート
―大学院修士2年ですがいまから研究成果をなんとか出したいです
―エクセル2013世代ですがVBAでおすすめの本はありますか?
―クラブで持ち帰った女子が本番ありの風俗嬢でした

 今週号はブログで予告した通り、クラウド会計システムなどを使って、いかにスモールビジネスの経理業務を効率化するかについて議論しています。本当に、経理のクラウド化は、もっと早くやっておけばと後悔しきりです。

●個人事業と小さな会社の経理と節税はこの4冊だけで大丈夫
http://blog.livedoor.jp/kazu_fujisawa/archives/52064714.html

 最近は、秋も深まってきて、ますます日本の食物が美味しくなってきましたね。食欲の秋、そして、読者の秋です。活字をたくさん読んで、知識をたくわえましょう。
 それでは、今週もよろしくお願いします。

1.クラウド会計システムを使った経理自動化 その1

 僕はこれまで、経理の仕事をいつも後回しにしてきた。申告時期が来て、一気にバタバタやるということを、この10年ぐらい繰り返していたのだ。毎年、一度やればいいことなので、来年こそは効率化するぞ、と意気込んでいても、申告が終わってしまうと、そんなことはすっかり忘れて、毎年、毎年、非効率なやり方を繰り返してきた。このように経理の業務に向き合わなかった結果、かえって、膨大な時間をこうした事務作業に費やすことになってしまったのである。
 これまでの僕の経緯は、以下の通りだ。

■第1段階: サラリーマンをやりながら、ブログでアフィリエイト収入と本の印税を稼ぐ
 収入:アフィリエイトはソニー銀行に振り込まれていたので、CSVファイルで履歴をダウンロードしてまとめる。本の印税は、出版社から年末に支払調書が届くので、それをそのまま使う。
 経費:2月ぐらいに経費になりそうな領収書をまとめて、カフェ代、書籍購入費、交通費…、などに仕分けして税理士に投げる。
 その他控除:各種保険料が所得から控除できるので、保険会社から送られてくる書類をまとめる。
 僕が使う時間は、丸々2日、つまり、20時間/年ぐらい。

■第2段階: 収入が多くなってきて、税理士のススメで青色申告に切り替える
 規模が多少大きくなってきて、レシートの整理などが大変になってきたので、アシスタントにやってもらう。しかし、最終的に、僕がチェックするので、アシスタントの助けがあっても、業務が拡大してレシートや領収書の数が多くなった分で相殺され、僕が使う時間の20時間/年は変わらず。頼んだレシートの仕分けなどで間違いがあるとイラッとするので、第1段階よりも僕の精神的な負担は増加。

■第3段階: エクセルで月々の経費の管理をはじめて、暗黒時代へ
 アシスタントが暇そうにしていたので、毎月の経費をモニタリングするため、エクセルのスプレッドシートを作り、毎月打ち込ませるということをはじめる。しかし、ほとんど経費の推移なんかチェックすることはなく、エクセルはまったくの無駄な仕事になる。
 ここに来るまでにかなりの年月が経っているので、それなりに税理士に投げる書類を作るのには慣れてきたが、収入のソースも増え、経費の使い道も増え、アルバイトもちょくちょく雇い、いろいろかなり大変になり、僕が経理に使う時間は、30時間/年ぐらいに増える。経理が苦痛で仕方がない。いっそのこと、経費ゼロで申告してしまえば、この苦しみから開放されるのに、という考えが頭をよぎる。
 暗黒時代である。

■第4段階: メルマガなどの業務が拡大し法人化。経理業務は混迷を極める
 法人を設立すると、(いろいろと条件はあるが)最初の2年間は消費税を払わなくてもよくなるのだ。印税などの収入には消費税が付いてくるので、まるまる益税になる。いまは消費税率は8%なので、これは利益が8%そのまま増えることになる!
 と、思ったのだけれど、会社設立で変な印紙をたくさん買う必要があったり、税理士に支払う報酬で、なんだかんだで会社設立費用が50万円ぐらいかかったし、自分が何かを仕入れるときは当たり前だが消費税を払わないといけない。さらに、消費税を払わないのだから、その分はまるまる利益になって、ここに法人税がかかる。法人税の実効税率は4割である。さらに、税理士に支払う報酬も増え、日々の経理業務も増えた。よって、思ったより、この益税分の恩恵は少なかった。
 いろいろあって、結局、僕が経理にかける時間は、35時間/年ぐらいに増えてしまった。

 このように、僕と経理業務との戦いは、長く苦しいものだった。前回の申告では、やはり多くの時間を費やし、塗炭の苦しみを味わった。執筆活動や恋愛工学のフィールドワークなどで時間に追われており、地に足をつけて経理業務を学ぶことができなかったからだ。いったい何をやったら効率化するのか、皆目検討が付かない。そのために、税理士や会計士がいるのではないかと思うかもしれないが、僕のこれまでの経験では、こうした資格職の人たちは、こちらにある程度のレベルの知識がないと、与えられた最低限の仕事をするだけで終わる。彼らは、苦労して資格を取ったわけであり、自分たちの業務をブラックボックス化して、ただ定型的なサービスに金を払ってもらうことを好む。こちらから何も言わなくても、効率的なやり方を教えてくれることは、あまりない。誰が好き好んで、自分の仕事がなくなるようなリスクのあることを教えるのだろうか。結局、僕が自分でしっかりと経理の勉強をする時間をケチったがために、10年以上の間に、かえって膨大な時間を費消してしまい、いくつかの節税のチャンスを失ったのだ。

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