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週刊金融日記 第551号 香港ハンセン株価指数ETFを買ったらとんでもない目にあった話、米雇用統計上ブレでインフレ懸念再燃と円爆上げ、僕の好きなエッグタルトのお店を香港人にバカにされて悲しくなった話、外資系企業でレイオフされました、他

// 週刊金融日記
// 2022年12月5日 第551号
// 香港ハンセン株価指数ETFを買ったらとんでもない目にあった話
// 米雇用統計上ブレでインフレ懸念再燃と円爆上げ
// 僕の好きなエッグタルトのお店を香港人にバカにされて悲しくなった話
// 外資系企業でレイオフされました
// 他

 こんにちは。藤沢数希です。
 まさかの日本代表がスペインに勝利で、今夜は決勝トーナメントでクロアチア戦ですね。クロアチアもめちゃくちゃ手強い相手ですね。僕は前回のワールドカップで準優勝したクロアチアをよく見ていました。ルカ・モドリッチはすごいですね。

★クロアチア紛争で祖父を殺害されたモドリッチは、前回のワールドカップでMVPになっています。

  BioNTechとModernaのオミクロン対応mRNAワクチンが各国で認可され、香港でも無料接種が始まり、さっそく打ってきました。

★近所のプライベート病院が接種会場のひとつとなっていたので、予約して接種してきました。

 前回のブースター接種は3回目だったのですが、香港に帰ってきて、当時はまだホテル隔離7日間でしたが、2回目の接種から半年以上経っている場合、ブースター接種しないとレストランにも行けない、というお達しが来て、かなり嫌々打ちに行きました。子供の勉強と同じで、やらされている、と思ってやると苦しいです。副反応も辛かったように思います。だいたい、接種箇所が腫れるのですが、多くの場合、微熱みたいな風邪っぽい症状が1日ぐらい出ます。これが割と辛く、前回のオミクロン爆発の際に香港政府が各家庭に無料配布していた風邪薬を飲んだ記憶があります。
 しかし、今回は、特に誰からも強制されず、日本に帰ったらたくさん会食等したいから、と自ら進んで自分のために打ちに行ったので、副反応はあまり辛くありませんでした。これをプラセボ効果というのか知りませんが、嫌々やるのか、自ら進んでやるのかで勉強もワクチン接種もぜんぜん違ってきますね。

 お陰さまで、拙著の教育本は増刷になったのですが、Amazon等は売り切れてしまい、補充はまだしばらくかかりそうです。リアル店舗には残っているところも多いと思いますから、紙の本が欲しい方は本屋さんに行きましょう。香港は世界一家賃が高く家が狭いので、そもそもほとんどの家に本棚を置くスペースがありません。そのせいか、大型書店もぜんぜん充実しておりません。大型書店がたくさんあるのは東京や大阪などの日本の大都市の素晴らしいところだと思います。別に日本語の本が欲しいわけではないのですが(香港にAmazonはありませんが日本のAmazonで買えば香港まで送れます)、せめて英語の本がたくさん置いてある大型書店が香港にあればいいのにな、と思う次第です。

『コスパで考える 学歴攻略法』
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 今週も読者から興味深い投稿がいくつもあります。見どころは以下のとおりです。

- 外資系企業でレイオフされました
-『平成進化論』に『コスパで考える学歴攻略法』の書評が載っていました
- 嫁が反ワクチン派になり実害が出始めています
- 4回目以降のワクチンを打つほうがいいデータをご教示ください
- 宮台真司先生を襲った犯人はどういう人物だと思いますか
- S級美女ナンパした結末を報告します

 それでは今週もよろしくお願いします。

1.香港ハンセン株価指数ETFを買ったらとんでもない目にあった話

 このメルマガで、僕はコロナバブルを見逃して、現金ポジションのまま2年以上も苦しい思いをしていたことはたびたび書きました。バックナンバーを読んでいただきたいのですが、簡単に言うと、2019年末ごろに出国税のために持ってて売れる有価証券を全部売りました(日本は、一発当てた起業家などが株の売却益にかかる税金などがない国に移住してから持ち株を売るなどの抜け道を塞ぎ、海外移住の際に有価証券を日本で売却して税金払うか、売却したとみなしてその分の税金を払わないといけなくしました)。その後、まんまとコロナが来て世界的に株式市場が大暴落して、これはしばらくアカンだろうな、と思っていたし、当時はトレーディングや投資にあまり熱心ではなかったこともあり、証券口座とか開けたりするのがめんどくさくて、しばらく現金ポジションのまま放置していました。しかし、ご存知のように、2020年3月の大暴落のあとに世界中の中央銀行が狂ったように金融緩和をして、あれよあれよという間にコロナバブルになり、もう株なんかは高くなりすぎて買えなくなってしまったわけです。
 そして、とうとう2021年の暮れぐらいからコロナバブルが弾けそうになり、僕はバブルには乗れなかったけれども、バブル崩壊ではちゃんと儲けよう、とずっとこの時を待っていたので、2022年上半期は、おかげさまでショートポジションなどでかなり儲けることができました。

週刊金融日記 第526号 コロナバブル崩壊!今年の荒れ相場が楽しみ
週刊金融日記 第545号 グローバル戦略トレーディングの今年のこれまでの成績

 2020年や2021年は、ふつうに株や株価指数をロングするというのはもう高すぎて無理だと思っていたので、ミーム株だとか、一足早く来たクリプトのバブル崩壊だとかのオルタナティブなオポチュニティにベットして凌いでいました。
 しかし、じつはすこしだけ株のインデックスETFもロングしたのです。それが香港ハンセン株価指数のETFです。というのも、僕はいろいろ戦略トレーディングするための口座は米系の大手ネット証券を使っているのですが、長期保有のETFなどはプレミアステータスなどを確保するために、手数料等高くて使い勝手も悪いのですが、HSBCの口座のほうでやろう、と思っていて、HSBCでも株を取引できる投資口座を開きました。それで、ちゃんと取引できるのかどうか調べるために、当時、コロナバブルに出遅れていた香港ハンセン株価指数のETFを買ってみたのです。バブルだけど、まだ、これぐらいならいいか、金額も小さいし、と。バブっていて他が高すぎるからと3番手、4番手でそこまで株価が上がっていないような出遅れ銘柄を買いに行くと、だいたいろくなことはありません。HSBCの投資口座の実験をするために、この香港株のETFを少額買ったのですが、その後に中国政府が巨大テック企業を押さえつけはじめて、中国テックバブル大崩壊で、最終的には、僕が買ったところから4割以上も下落しました(笑)。あんなに少額のETFでここまで損できるんか、と感心しました。

 しばらくすると、このETFを運用している会社が買収されたからかなんかで(大したサイズでなかったのでそれすら調べていません)、僕が買ったETFが上場廃止になる、とHSBCからメールが来ました。それで、上場廃止前に売るか、他の上場が維持される同じETFにコンバートするか決めてくれ、と書いてありました。コンバートする場合は、コーポレートアクションのところで申請してくれ、と書いてありました(Webでポチッとやるだけですが)。自分で売るか上場維持される別のETFへのコンバートを申請せよ、と。そのメールを何度読んでも、では、何もしなかった場合どうなるかが書いてありません。第3のオプションであるはずの、何もアクションしない場合にどうるなかが明示されていないわけです。
 こうした株価指数のETFや先物は、証券会社の裁定取引の自動取引のプログラムが常に動いていて、現物株のバスケットとの間で一定の乖離幅に収まっています。たとえば、ETFが割安になれば、ETFを買って先物が売られたり現物株のバスケットが売られたり、などという裁定取引が瞬時に行われます。競争が激しく、必ず利益が出るほど乖離するということはほとんどなく、一定のレンジで動くのですが、上場廃止されるということは、ETFを持っている僕みたいな個人投資家は売るわけで、ETF価格はこのレンジの下限に行きがちだろうな、と思いました。また、売買手数料を取られるのでわざわざ売るのは損だな、とも思いました。じゃあ、コーポレートアクションのところで存続する他のETFにコンバートするように指示を出せばいいのですが、どうせ、こういう個人投資家がたくさん持っているETFなんか、かなりの人がめんどくさいか忘れていて「何もしない」となるわけで、何もしなかったところで、多数派の個人投資家に不利益なことにはならないだろう、と僕は勝手に決め込み、Webにログインしていろいろ申請するのも面倒なので、放置することにしました。どうせ、勝手にコンバートされるんだろう、と。

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