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週刊金融日記 第75号 最新のゲーム理論に基づくプレゼント戦略のガイドライン、サマーズがFRB議長選考から辞退、池田信夫氏とのアベノミクス対談(第1章)、新橋の鮎づくし、立ち去る勇気、他

// 週刊金融日記
// 2013年9月16日 第75号
// 最新のゲーム理論に基づくプレゼント戦略のガイドライン
// サマーズがFRB議長選考から辞退
// 池田信夫氏とのアベノミクス対談(第1章)
// 新橋の鮎づくし
// 立ち去る勇気
// 他

 こんにちは。藤沢数希です。
 日本は連休ですが、台風18号が直撃していますね。僕はこの連休は原稿を書くのに集中していて、来週の連休に旅行する計画だったので、家でおとなしくしているのにちょうどよかったです。各地で河川が氾濫したり、電車が止まったりしているようで、みなさん災害にはくれぐれも気を付けて下さい。

 さて、今週から経済学者の池田信夫さんとのアベノミクスについての対談がはじまります。アベノミクスというのは、第1の矢である大胆な金融政策、第2の矢である機動的な財政政策、第3の矢である成長戦略から成ります。しかし、第2の矢の財政政策は、旧態依然のバラマキ公共事業で、第3の矢の成長戦略も各官庁の予算要求をまとめただけの伝統的な自民党の政策です。ということで、目新しいのは、第1の矢であるリフレ政策だけなのですが、これについて議論しています。

 また、恋愛工学は、非常に重要なプレゼント戦略のガイドラインが冒頭で紹介されています。今週号の人生相談コーナーの見どころは、次のトピックでしょう。

—Shit tests(女子が課してくる様々なテストについて)
—出会いエンジンの構築
—株式投資が趣味ですが住宅ローンはすぐに返済するべきでしょうか?
—恋愛でモテなくなる男性の非モテコミットの性質が自然淘汰されずに残った理由
—なぜデブの女はモテないのか(なぜ白い肌の女はモテるのか 続編)
—自分と同等以上の年収の女子だったら結婚のリスクはないですよね?
—Good DadとGood Genesを両方常に確保しようとする女子について
—週刊金融日記の醍醐味は他のプレイヤーからの刺激を受けることにある

 それにしても、今週号もすごいボリュームです。台風で外出できないと思うので、この機会にぜひバックナンバーともども読み込みましょう。

1.最新のゲーム理論に基づくプレゼント戦略のガイドライン

 本メルマガでは、最初のデートでセックスに持ち込むようなショート・ターム戦略では、高価なプレゼントを贈ることは、そうでもしなければ女に相手にされない"Bad Genes"のシグナルを発することになり、ときとして逆効果になる、ということを何度か説明してきた。そして、本メルマガでの恋愛戦略は、どちらかというと、こうしたショート・タームの恋愛戦略にフォーカスしてきており、それらは一定の成果を出してきた、と思われる。

 しかし、本メルマガの男性読者には高額所得者も多く、せっかく苦労してお金を稼いだのだから、やはり女にプレゼントでもして、自分の財力でもって魅了したい、と思っている方も多いだろう。"Good Dad"戦略である。また、男性は、ある程度の年齢に達すると、"Good Genes"タイプのショート・ターム戦略だけではモテることが難しくなってくるのも事実だ。

 そこで、今回は、最新のゲーム理論により証明されているプレゼント戦略のガイドラインを示そう。これらは2005年にロンドン大学のReter Sozou博士とRobert Seymour博士らの論文(*)に基いている。
 幸いなことに、この極めて数学的な論文の結論は非常にシンプルだ。自分の財力と誠実さを示して、女子とセックスがしたいなら、「高価だが受け取る女子にとっては価値がないプレゼントを贈れ」ということである。具体的には、高価な花束や高級レストランでのディナー、豪華な旅行、などだ。決して贈ってはいけないプレゼントは、宝石や貴金属、ブランド物の時計やバッグなどの換金性が高いもの、マンションを買ってあげたり家賃を出してあげたりといった生活費的なもの、当然だが、商品券や現金など、である。
 つまり、最新のゲーム理論に従えば、キャバ嬢などにエルメスのハンドバックやカルティエの時計などを買うことは、最も愚かな人間がすることなのである。彼らは、恋愛市場で毟られ、ケツの毛まで抜かれて、地獄に突き落とされるべくして生まれてきたような男たちである。

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