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視覚障がい者のサッカー観戦

こんにちは(^^♪

僕は中度の視覚障がい者ですが、小学校のころからずっとサッカーをしたり見たりして楽しんでいます
Jリーグファン、海外サッカーファン、日本代表ファンとしてももう20年近く歴史があります

見えづらくたってちゃんと見てるんです!←ココすごく大事

今回は僕にとって「サッカー観戦」がどのようなものかを書いてみます
決して思い出話じゃないです
こんなサッカー観戦ライフですよっていう感じのです


自宅でのテレビ観戦

僕が中学や高校のころはまだネット配信が盛んではありませんでした
一部のチャンネルのかぎられたピックアップされた試合だけを観れる環境でした
ここ10年で配信環境がぐ~んと発展して、今じゃDAZNというコンテンツを中心にJリーグの好きなチームの好きな試合が有料ですが見放題!
ありがたすぎて目からカルピスが流れますね~
ただ僕ぐらいの視力だとテレビ観戦は圧倒的に見やすい!
試合映像はピッチ全体を映しているので、テレビの真ん前にいれば人やボールの動きがちゃんとわかります
実況や解説も聴きながらなので特に戦況が頭で整理しやすいこともあります
そして僕はツエーゲン金沢のサポーターです
ツエーゲンであれば選手の背番号からプレーの特徴それぞれしっかり把握できているので、たとえ顔は見えなくてもポジションと雰囲気でなんとなく「これは~選手だな」というのがわかるんです
もし相手選手の名前とポジションまで覚えてしまえば、どこで誰と誰が対峙しているかも頭でだいたいわかってしまいますね
ただ例えばフリーキックやコーナーキックみたいなセットプレーのとき
ゴール前に密集していてポジションが固定じゃないから、ゴール前で混戦になってシュートがあっても、僕は誰がシュート打ったのか、誰かシュートブロックしたのかはわからないことが多々あります
ところがテレビ観戦だとリプレイ映像でアップとスローで映してくれる!
これが見えづらい人にとって非常に助かる!!
ありがたくてさらに目からカルピスがあふれます
こんな感じで自宅で好きなものを飲み食い(カルピスは関係ないけど)しながら周りを気にせずにゆったり試合を観れるのもテレビ観戦の幸せのひとつです
天気の心配もいらないし、帰りの交通手段や混雑の心配もいりません
負けた相手チームのサポーターからインネンをつけられる心配もない(笑)
もちろん大勢で楽しむパブリックビューイングというものもあってそれも楽しいですけどね
テレビ観戦というのは視覚障がい者視点で考えたときには見えづらくても少し見えて、まったく見えない人でも聴くことで楽しめるのでいちばんストレスがない方法ではあります


スタジアム観戦

サッカー観戦というかスポーツ観戦の醍醐味じゃないでしょうか
先にテレビ観戦良いねって言いましたけどスタジアムで観るサッカーはまた違います
サッカーという競技をメインにした大きなエンターテインメントと言っていいでしょう
ミッキーマウスがサッカーだとしたらディズニーランドがスタジアム観戦そのものです
僕は「観る」というよりも「感じる」というほうが正しいと思ってます
まずスタジアムにはサポーターやお客さんの熱気と一体感があります
試合を楽しみに集まる人々はそれぞれいろんな想いを持ってやってきます
勝利への強い執念を燃やす人もいれば、地域のお祭りや催しのような感覚でリラックスしている人もいます
僕はと言うとたぶんどちらでもなくちょうど中間ぐらい
応援するチームの勝利を願いつつも、純粋にサッカーという競技を楽しみたくて、さらにスタジアムのイベントや食事を楽しんだりとか、最終的に選手の活き活きとした良いプレーが見れたらそれで満足です
あとやっぱり友達や知り合いが一緒だと何倍も楽しいです!
試合内容が盛り上がらなかったり負けたりするとモヤっとすることもあるけど逆に勝った時は最高に嬉しくて、同じ場所で同じ空気に触れ、景色を観て、においを感じて、音を聴いて…いろんな感覚をいまその瞬間にそこにいる人たちだけが共有できる…
それがスタジアム観戦で味わえる僕にとっての最高のエキサイティングですね
全国にはいろんなスタジアムがあって、ひとつひとつ土地柄も違って面白いです
僕は県外へのサッカー観戦に行くときは必ず観光地巡りもプランに入れてます
実はもうすぐ静岡行きが迫っていて今からワクワクしてます!


なぜサッカー観戦について書いたかというとこんな記事を見つけたからです

ツエーゲン金沢も2年前から「Future Challege Project」という視覚障がい者向けのサッカー観戦会と、視覚障害について世間に知ってもらったりブラインドサッカー体験を通して子供から大人まで楽しんでもらえるプロジェクトをやっています

今年も秋にツエーゲン金沢のホームゲームで開催が予定されています

そのブラインドサッカー教室には僕も選手として参加します

視覚障がい者は目が見えないゆえにスポーツを見るにしろやるにしろどうしても参加に対して消極的になりがちです

そこに手を差し伸べてもらえることで彼らの社会活動への意欲が一気に高まります

少しずつ全国的にこういった活動は増え始めてるのかなと印象を受けました

僕はもともとサッカーが大好きですが、サッカー観戦を視覚的に観る以外の楽しさにたくさん触れています

なによりサッカーを通して人との繋がりの大切さもわかります

視覚障がい者の「自分たちにはできない・向いてない」というネガティブな認識

一般人の視覚障がい者に対する「難しそう・できなさそう」という偏見

僕が子どものころと比べたら、だいぶ両者の壁は薄くなってきたかなと思っています

もっとも~っと障害のある人もない人も自然に当たり前に混ざり合う世界をサッカー界から作っていきたい!

微力ながらそんな想いでブラインドサッカーの活動もしながら、大好きなサッカーの観戦と応援をしています

サッカーのちからってスゴイ!

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