見出し画像

キングダム第691話考察・竈の数

001ネタバレ⚠

こんにちは、KAZUMAです。下記は前回の考察です。

第691話はヤングジャンプNo.41号でお読み頂けます。

ついに、桓騎軍が扈輒本陣近くに姿を現しました。改めて勢力図を更新しておきます。

戦況

前回の記事で書いた下記の伏兵ですが…

勢力図を見る限り、桓騎軍で残っているのは飛信隊くらいです。これも3~5千という数。桓騎はこの戦が始まる前から、どこかにゼノウ軍などを伏せていたのでしょうか?

今回分かったのは、桓騎は別働隊の伏兵を準備していたわけではなくて、「竈の数」を意図的に減らすことによって、趙軍の「秦軍総数」を見誤らせたのです。

まんまと騙されました(私も)。

この戦術は、紀元前342年(平陽の戦いから約100年前)に、馬陵の戦いで斉の軍師・孫臏(そんびん)が魏軍を打ち破った時のものとして紹介されています。

馬陵の戦い(紀元前342年)

斉軍を追撃する魏軍を指揮する龐涓は、竈の数が減っているとの報告を受け「戦意の低い斉軍は、脱走兵が続出しているのだろう」と考えた。そこで龐涓は一刻も早く斉軍を捕捉して撃破しようと考え、歩兵部隊を残して騎兵隊のみを率い、昼夜兼行で急行した。

孫臏は魏軍の進行速度から、夕方ごろに狭隘な馬陵(現在の山東省臨沂市郯城県)の地に至るだろうと予測した。

そこで馬陵の街道脇の大樹の木肌を削り、白木に墨で「龐涓この樹下に死す」と大書し、周囲に弩を持たせた一万の兵を伏せた。伏兵には、夕闇の中で火がともるのが見えたら、その火めがけて一斉に箭を放つように命令した。果たして魏軍は日没後に馬陵に到達し、指揮官の龐涓は道端の大木になにやら字が記されているのを見つけたが、すでにあたりは暗くてよく見えない。そこで松明を持ってこさせ、火をつけて字を読もうとした瞬間、周りから一斉に矢が飛んできた。龐涓は満身に無数の矢を受け「遂に豎子の名を成せり(あの小僧に、名を挙げさせてしまったか)」と叫んで絶命した。

軍師・孫臏の作戦をこの戦で実行してしまう桓騎の智力には驚かされます。

そんびん

しかし、どうやって兵を隠したのでしょうか。

地形的に判断して、中央と右翼・左翼を隔てる山岳地帯に潜ませたのでしょうか。それも、夜間に隠密に実行する必要があり、趙軍も警戒している中で実行されてきたわけです。趙軍に智将というか軍師レベルの将がいなかったことが災いしているようにも思えます。

この桓騎の智力の凄まじさを思い知ることになった趙が、「やはり李牧がいないと秦には勝てない」と判断し、李牧を再び戦場に戻すことになると予想します。今の趙には、王翦や桓騎に勝る智将がいません。怒れる李牧が桓騎を迎え撃つ場面は、平陽の戦い後のハイライトになるでしょう。

扈輒はあっけなく斬られることになるでしょうね。前線で戦う趙軍に桓騎軍の所在が知れ渡ったら、桓騎は挟撃されてしまうので。あと1回か2回で、扈輒の首は落ちると予想します。


サポートありがとうございます。独自の取材・考察に使わせていただきます。