見出し画像

キングダム第737話考察・趙人の結束

やっとの思いで赤麗城入城を果たした、壁をはじめとした秦軍。体力を回復し、攻めてくる趙軍と対峙せんとしていたところ…赤麗城の井戸には毒が仕込まれていました。秦軍は壊滅したわけですが、この戦略を考えたのが趙将・舜水樹です。

秦vs趙の戦いにおいて、鍵となる人物が舜水樹です。その理由は、「地の利」も含めて以前書いたものをぜひご参照ください。

中山国の出身者として舜水樹を登場させたことは、趙軍の反撃においてかなり重要な役目を持つ可能性が高いです。

舜水樹の活躍については、恐らく他のキングダム考察で推察できた人はいないと思います。

自らの出身(中山国)まで明かされていた舜水樹ですから(史実には登場しない架空の人物ですが)、「この地におけるキーパーソン」として李牧が重用すると考えていました。第737話では、まさに李牧+舜水樹の趙最強タッグで赤麗城を無血奪還しただけではなく、秦軍の残党を壊滅させたわけです。この功績は相当大きいですよ。

ここで改めて、秦の趙攻略図説を再掲します。現在は、紀元前233年の「肥下の戦い」が描かれている最中です。

この趙攻略における秦軍について、以前私は「キングダムでは赤麗占領が描かれていない」と書きました。

桓騎軍はまず①赤麗と宜安を占領しています。キングダムでは、ここが描かれていません。

第716話考察・打開策の有無

原先生は史実の流れに近づけるため、今回の壁将軍による「赤麗城入城」を描いたわけですね。ただ、たった1日で奪還されてしまい、李牧の強さがさらに際立つ結果となりました。このあたりの描き方が、やはり凄いです。ただ落城しただけではなく、趙による赤麗奪還で「李牧」というキャラを「秦の最大の敵」にさらに押し上げています。そして前述の通り、舜水樹の存在感も増したわけです。

秦にとって不幸中の幸いだったのは、赤麗城に秦軍の主力部隊が入城しなかったことです。桓騎や李信は、宜安城にいるため、赤麗城で何が起きているかも知りません。宜安城から脱出するための唯一の「光」であった赤麗城は、趙軍に奪還されてしまいました。

次号から、この宜安城に李牧率いる趙軍が総攻撃を仕掛けます。秦軍は絶望の中、またもや趙軍の包囲網を突破しなければなりません。秦軍をとことん「死地」に追い込み続ける李牧、恐るべし。そしてこれは妄想ですが、桓騎が「死地」から脱出するプランを初めて明かすことになると考えています。

今回もお読み頂きありがとうございました。


サポートありがとうございます。独自の取材・考察に使わせていただきます。