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[RFID UHF] タグ周りについてざっくりしたまとめと使用時の発見

これまでにいくつかRFID UHF帯のタグ使用について書きました。
RFIDを使っているとちょいちょい聞きなれない用語など出てきたのでその辺についてと、使っているときに発見したことについて記述します。

これまでの記事
1.【M6E-NANO】RFID-UHFタグの読み取り実験
2.[RFID]複数のRFIDタグを比較してみる。

そもそもRFIDタグとは
一つ一つのタグが個別のIDを持つことのできる小さなICチップをつかった物理タグです。見た目に差がないバーコードのようなものになります。
UNIQLOの商品のタグの中などに入っており、そのためUNIQLOではレジで一瞬で商品を判別することができます。
実験しているとたびたび「UNIQLOのシステムすごい」という気持ちにさせられるでしょう。
もう少し詳しくは上記の1番の記事にまとめてあります。
使用上のざっくりした特徴は以下です。

RFIDの特徴
・アンテナ周りにあるものが一定の距離いないで特定できる。
・一度に複数判別できる。
・基本的に小さい、軽い、安い。
・アンテナ周りのタグの電波強度が読み取れる。(ただし単一アンテナでは周りにある者の二次元以上の位置は分からない。)
・基本的に金属、水分が苦手。
・タグの見た目に差がない。(埋め込める)

RFIDのUHF帯タグとリーダライタ、アンテナは比較的安価に開発用に購入できる基盤(といってもアンテナ合計2万以上はするが)などがあり、以下のように遊んだりできます。

SparkFunのRFIDとフリスビーを使った使用例


現状UHF帯で遊んでいる人はあんまりいないようなので、なにか他に使用例としてオリジナルのゲームを作ってみたいものです。
そのほか、トランプなどに仕込めば第三者の観戦に特化したライアーゲームのような遊び方もできそうです。

そのほか使っているとあまり聞きなれない単語がいくつか出てきます。

・EPC (Electronic Product Code)
RFIDに書き込める情報の一つ。なにを格納しているかの識別コードが格納される。 [00 00 00 00 00 00 00 00] のような構造で書き込まれる。

実際には、RFIDに読み書きを行える領域として、EPCメモリ(識別コード)、USERメモリ(個別コード)と別れているが、安価なものであると、USERメモリが無く、EPCメモリだけだったりし、EPCメモリがUSERメモリとして使われたりする。
詳しくはこちら

・RSSI (Received signal strength indicator)
日本語で受信信号強度です。 -60 など、負の値で受信する。値が0に近いほど電波強度が強い。

基本的には、距離を計測するのに使用される。その場合、周囲の環境に依存するため、電波干渉の少ない環境が必要になる。
また、同一種類のタグで比較する必要がある。
詳しくはこちら

・積層タグ
カードのようなものに付加する際に、RFID通常タグは読みとられにくくなってしまいます。こうした場合でも読み取り制度を向上させるタイプのタグ。
アンテナの形状が通常タグとは少し異なります。

・金属対応タグ
金属面に付加しても読み取ることのできるタグ。
一般に1mm以上とやや厚くなる。


【おまけ】 RFIDタグを使用時の発見

自身の検証ではどうにか金属面においてもできるだけ厚みを出さずに金属対応タグでないものを使用したいと思っていました。
そこで市販のもので高周波対応と明記はされていませんが電波干渉防止シートを購入し、タグの上に張り付けてみました。

いくつかためしたところ、以下のような防止シートであれば、アンテナに対して一定角度で読み取りが行えました。
https://www.amazon.co.jp/gp/product/B07SBYVHVV/ref=ppx_yo_dt_b_asin_title_o04_s00?ie=UTF8&psc=1

完璧な解決策ではありませんが、以上のように、タグの設置位置や周辺環境をうまく工夫することができれば、一見難しい場面でもUHF帯のRFIDタグを利用することができそうです。

以上になります。

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