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#1 何の業務にどれだけの時間を使っているのか?

 まだ、会社に勤めていた時の話。就業時間のうち何の業務にどれだけの時間を使っているのか知りたくなることがよくありました。特に最近よく話題に上がる「働き方改革」や「組織風土改革」の話を聞く度に、疑問に思うことがありました。

  • 慢性的に忙しい部門があるのだが、このような部門では何に時間を取られているのだろうか?

  • 逆に、忙しくないと見られている部門もあるが、この部門の人は本当に仕事がないのだろうか?

  • 「会議が長すぎる」「報告のための書類が多すぎる」などが問題だと言われるが、これをやめたらどれくらいの効果があるのだろうか?

 何の業務にどれだけの時間を使っているのかは、実はよくわかっていません。特に設計部門や管理部門などディスクワークが中心の職場では把握が難しく、使えるデータはほとんどないのが実情ではないかと思います。

 何に時間を取られているか、何の作業の効率が悪いかなどの事例は、幾つも思いつくことができるでしょうし、確かにそうかもしれません。しかし、実際にどれだけの時間がかかっているのかは定量的になっておらず、本当にそうなのかどうかはよくわかっていないのです。「働き方改革」の中で会社が示す施策が、今ひとつ腑に落ちなかったりするのは、この辺りの「怪しさ」が原因なのかもしれません。

 おそらく「各人がやっている業務にかかっている時間を計測するのが難しい」ことがネックになり、業務の実態把握が難しくなっているのでしょう。しかし、これだけDX推進が叫ばれデータ活用が重要視されている中で、一番身近な自分たちの仕事に関するデータが取れないというのはどうなんだと思います。ほっといて良い話ではないような気がします。何か良い方法はないでしょうか?

 昨今のデスクワーカーは、ほとんどの業務をPC端末でやるようになってきています。コロナ禍により、リモートワークが必要になり、この傾向は益々顕著になっています。これまではPC端末等は使っていなかった会議などでも、リモート会議やペーパレス会議のためにPC端末を使うことが多くなりました。PC端末の操作記録などから作業時間を計測できれば、デスクワーカーの業務実態のかなりの部分を把握できるのではないでしょうか?

 このようなことができそうなものがないか調べてみると、作業時間を記録して視覚化する「タイムトラッキング」という種類のアプリケーションソフトウェアが多数あります。これらが、どのように使えるかを、もう少し詳しく調べてみたいと思います。
(続く)



 



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