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銀の鈴

オリジナル楽曲

銀の鈴

G      Em 
G      Em

🎼
坂の上から体を投げ出し
その勢いで
冬の街を走れば
白い吐息が空に映えた

曲がり角の花屋の
死に忘れた蝶は
ガラス越しの陽射しに
ためらいながら蜜を吸う

少し傷んできたが
今日まで生きてきたよ
少し疲れてきたが
坂道の途中 まだ止まれない

心の隙間にオニオンサラダと
ウイスキーを少し
ほら黄昏に月が光り始めた
いつからいるのか
いつも笑って野仏
尖った落陽に萌えながら
何を想う何を祈る

少し苔けてきたが今日まで生きてきたね

少し錆びてきたが
軋む銀の鈴はまだ啼いている

時代の背中に棹射せば
川の流れが激しすぎて
間に合うまでにほど遠い
時間が全てを
捌くと誰かがいうが
待ち人はいつも待つだけ
待ってため息を空に吐く

それはきっと普通の話さ

少し捻れてしまったが
僕らはきっとまた春を待つ

少し歪んでしまったが
坂道の途中 誰も止めはしない 

きっとそうだろう
みんなそうだろう

少し捻れてしまったが

少し錆びてしまったが
探しものはどこにあるんだろう

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