見出し画像

オリジナル楽曲歌詞 僕にはもう歌う歌がない

僕にはもう歌う歌がない
  

🎼
黄昏の街を歩いた
曲がり角を過ぎるごとに 
秘やかな夜が待っていた
高架橋を渡る電車
地下に流れる車の群れ
ひとつの時代が終わったんだと
夜風の中 誰かが呟いた
だから僕にはもう歌う歌がない

いくつの街を過ぎただろう
同じ時代の友たちは
既に羽根を畳んでる
風月に煽られた時代
夜汽車に揺られ思い出している
ひとつの時代が終わったんだと
汽笛の音は既に乾いている
だからもう僕にはもう歌う歌がない

海に沈めた時間まで
堤防に留めたボートの舳先を向けてみた
過去を知らないかもめと
過去しか知らない魚が
いっしょに過ごそうと
新しい地図を広げて
優しく待っていてくれる
ひとつの時代が終わったんだと
ひとつの時代が始まるんだと

だけど僕にはもう歌う歌がない
だけど僕にはもう歌う歌がない

だから僕にはもう歌う歌がない

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?