ノートをシェアするマーケットプレイス

最近驚いたビジネスが、Study Soupというビジネス。

2014年に幾つかの学校のコミュニティで発生した、授業でとったノートをシェアするビジネス。つまり、賢くて真面目な奴がとったノートを売買するマーケットプレイスなのです。$11-$30のサブスクリプションモデルらしい。

先週、Elite Note Takerと呼ばれるノート職人からメールが来て、「Kazu、良かったら買ってよ」と言われてこのビジネスを知ったのですが、この会社、先月170万ドル調達したのね。

Tech Crunch 授業ノートの売買を仲介、StudySoupが170万ドルを調達(2016/08/27)

最初は、「なんとインチキな」と思ったんですが、このクラスメイト、実はNYUでは数少ない苦学生。学費と生活費を稼いでいるんです。そして、このノートを買うのが金持ちのダメ学生と留学生。実際、留学生にとって、先生の授業スピードはかなり早く、結構ついていくのが大変です。需要はある。勉強行為がデジタルサービスになって有料課金とかになると、一瞬けしからんとか思うのですが、そういえば、僕らもメシイチでノート借りたりしたよなーとか思い出して、ミレニアル世代の授業ってこういうことになっていくんだねーとしみじみ。

ちなみに、面白いのは、数名が宿題を丸パクリして提出したらしく、教授が怒り狂ってました。その辺のplagiarism(剽窃・パクリのこと)への認識の浅さもミレニアル世代の現象の一つかも。よく、日本では、こういうことがあると中国ガーとか騒ぎますが、案外ネイティブもやります。やらない人はやらないし、やる人はやる。中国人はなにせ数が多いので、そういう人にあたる確率も高い。そういうことなんだなと実感。

彼らが「誰かが作った情報」にカネを払う理由は、「特定のタイミングに、自分だけに重要で、入手が困難なレアリティの高いもの」であって、「いつでも入手できる情報」(ニュースも動画も)にカネは払わないという原理がある。

教科書は誰かしらが持ってるからシェアしてもらう。でもノートはユニークな情報だし、中間試験前に詰め込むとき休んだ授業のノートは買ってでも欲しい。

アニメはネットで探せば出てくるのでタダで見る。でも、声優のコンサートやニッチなキャラのコスチュームや、心に残るシーンを再現したフィギュアや、何より同じコンテンツが好きな人と語らうイベント参加は、ニッチでレアで、かつ次のチャンスはないかもしれないので金を払う。

フリーミアムの世界で無料広告我慢してコンテンツを消費してる彼らに、当てるべき広告やマーケティングがぼんやり見えてきた気がする。プログラマティックで、ターゲット属性とリーチが自動最適化される世の中ですが、消費しない人たちにリーチする広告に広告費払うのってどうなんだろ、と思っていたのですが、そこにこそ活きる商品があって、それはメディアの問題じゃなくて、売れないものをなんとか売ろうとしている企業側の問題なのかもな、と思ったりします。

ともあれ、明日ノート買ってみようと思います。

Find high quality study materials!

https://studysoup.com/

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Kazu Kanazawa

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