見出し画像

【中国ビジネスまとめ】トレンド・ライフスタイルから視る中国③~オンライン学習サービス~

本日もどうぞよろしくお願いいたします!!

1、背景

教育サービスの面においても中国ではデジタル化が進んでいる。政府の後押しもあるなか、2017年のオンライン教育市場の規模は前年比22.9%増の1,941億2,000万元(約2兆9290億円)となり、2019年には2,727億1,000万元(約4兆1150億円)に達する見込みであると報告されている。またその中でも「AI教師」「AIトレーニングパートナー」などAIの存在が大きくなりつつある。今までできなかった生徒の表情から読み取るカリキュラムの構成やテストでしかできなかった学びの数値化が期待されている。

最近資金調達した中国スタートアップを紹介しています。

2、教育サービススタートアップ

「小盒科技(Knowbox)」は、AIを活用した小学2~4年生向けの算数の授業を提供しており、1回の授業は実際の教師とAI教師による各45分間のレクチャーと学習サポートから構成される。利用者は3カ月に1度料金を支払う客単価は約1200元(約2万円)で、主にターゲットとしてお金を払っても受けたいと考えているユーザーに焦点を置いて運営している。強みとして全国31の省・自治区、400都市にある10万校以上の小中学校のデータを蓄積しておりそれらのデータをAIで活用し個々の学習に適応させることができることだ。1万人を超える有料会員のうち30%が継続ユーザーとなっている。またアンケートによれば、AI授業の履修完了率は90%を超えていて実際の授業と比べても変わらない。同社は今後モーションキャプチャや音声合成技術を駆使し、各生徒のエンゲージメント(表情や反応など)をもとに、学習領域との適合性を改良していきより技術的にも優れたサービスを提供し、授業のフォローアップ(予習・復習・宿題)ができるシステムを作っていこうと注力している。

「縁音科技(YuanYin Technology)」が提供する「楽意音楽(01yinyue.com)」は、AIを活用したオンラインでのピアノ学習サービスである。テンポ、強さ、ペダルテクニック、運指等などをデバイス上で表示させることで視覚化させ、ユーザーの演奏はデバイス上のマイクを通じて認識され、こちらもリアルタイムでミスを指摘し、評価が行われる。さらに、ユーザーの練習データを基にAIが新たな練習プランを提示してくれる。価格は月額1500円で、1日約15分のフリータイムがつく。同社サービスも、お金を払っても使用したい層に向けており、すでに登録会員数は2万人にのぼっている。個人利用以外にも法人利用で3社と提携している。

3、考察・参照

上述のように、ユーザーは伝統的な同質的な教育より、より個人に寄り添った質の高い教育を求めていることが伺える。Edtechが流行りを見せている中国では、マーケティングも大事だが、よりサービスが優れていて直感的にリプレイスできるかが差別化につながると考える。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?