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【酒話】「来てください」と言えない

※各地域の状況にもよりますが……
短縮営業や、感染症対策を徹底しながらの営業など、「それでも営業を続けている」お店がよく発する言葉。
「来てくださいとは言えない状況」

だれが言いはじめたのかわかりませんが、本当に苦しい中から出てきた言葉だと思うし、同じ状況のお店が共感する的確な言葉だと思います。
「来てくださいとは言えないけど営業するしかないんです」と。

だって、STAY HOMEが叫ばれているさなか、「お店に来てください」とは、なかなか言えません。
不謹慎ですから。

と、つい、このあいだまでは思っていました。
……実際、前回の記事でも、この言葉を使いました。

営業しているということは

この言葉を発するのは「それでも」営業を続けている人たちだけです。
休業をした人からは聞かれません。

でも、考えてみれば、営業しているのならば、お客さまに来てほしくないわけがありません。
みんな、お客さまに来てほしいと思っています。

だけど、「来てほしいとは言えない」と言った手前、「来てほしい」と言えなくなる未来が来てしまったのです。
不本意だけど、自分で自分の首を絞めてしまう未来が訪れてしまったわけです。

不謹慎だから

お店をしている人は、普段なら直接的でなくても、伝えますよね?来てほしいと。
それが営業であり、宣伝であり、集客です。

でも、みんながSTAY HOMEと言い、自粛している中、どれだけ感染症対策をしているとは言っても、「来てください」なんて、不謹慎だと言われそうです。おい、空気読めよ、なんて。

行きたくても我慢している人の気持ちを踏みにじってしまうような気がして……

正直に

上にも書いた通り、正直に気持ちを伝えたら失礼になってしまうんじゃないかな。。って、そういう不安がある。

でも、そんなことはわかっています。
お客さまは、みんなわかっています。
だから、もう、正直に言ってしまったほうがいいと思うんです。

「来てほしい」と。

いまの各地域の状況にもよりますが、大切なお客さまに、正直な気持ちを伝えられないうちは、前に進むことができないと思うんです。

苦しいなら苦しいと。助けてほしいなら助けてほしいと。
それを伝えられるからこそ、本音を話せるからこそ、大切なお客さまであり、大切な人なんだと思います。
伝え方は人それぞれ違っていいです。

だけど、いつまでも、営業活動するのが不謹慎、なんて空気のままではいけないと思うんです。

嫌われてもいい

そうやって「来てください」と発信することで、不謹慎だと思うだれかに嫌われたっていいと思っています。
お店が苦しんでいること、来てほしいと思っている正直な気持ちをわかってくれない人にまで媚びる必要もありません。

さまざまな事情があり、行きたくても行けない人がいるのは承知の上で、それでも、「来てください」って、言っていくことが大切です。
普段だってそうでしょ?
毎日来てもらえない事情があるのは知ってるけど、毎日来てもらいたいと思っているし、毎日来てほしいって伝えている。

だから僕は、今日から、いまから、
「来てください」と発信していきます。
普段通り、気持ちを伝えてく。
だって、それが正直な気持ちだから。

いつだって楽しい空間づくりをしています。
おいしい日本酒を飲みに来ませんか?
本日も、笑顔で、お待ちしています。

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