見出し画像

過度に「システム化」した人間は、今後必ず淘汰される

とある手続きのため市役所に行きました。総合窓口で要件を極めて「的確に」伝え、担当窓口を案内されました。その窓口で要件を伝えると、

「うちでは分かりません。」

無表情で平然と答える担当者。
「あれ?窓口間違えたか?」と思い確認するも、総合窓口で案内された窓口で間違いない。「俺よ、臆するではない」と心で唱え、質問を変えました。

○○の件なのですが、どの窓口に行けば良いですか?初めての手続きなもので恐れ入りますが、お教え頂けますか?

担当者は重ねて淡々と、

「分かりません。」

の一言を置き去りに…

さすが担当者だ。伊達に担々麺が好きそうな顔はしてない。タンタンと返事を返してくるあたり極めて強敵だ…と思いつつも内心この時点で既に、

はっ?(´◉◞౪◟◉)

の状態でした。関西で使う「は?」は強烈な怒りを表します。ケンカを売る際などによく使う言葉です。良い子の皆さんは用法容量をお守りください。

仕方なく総合窓口に戻り、案内された窓口でのやり取りを説明すると、別の窓口を案内されました。申し訳なさそうな雰囲気など微塵も見せず…

「なんだ?おばちゃんの勘違いか?」と思いつつ、しかしまあふてこい(ふてぶてしい)おばちゃんやなあと。大阪のおばちゃんてこんな感じやったなそういや…と思いながら、再度案内された窓口へ向かいました。


感の良い読者の方なら想像ついたかもしれません。

最初と同じ事態に陥りました。

な、なんなんだ、役所というシステムは、横の連携がまるでなっていない!などと、職業柄的な事を思ったところでどうにもならず。しかし僕の内心は、

はっ(´◉◞౪◟◉)?

を通り越して、

め、目がーーー(´◉◞౪◟ )===◉!!!

と、ムスカばりに叫んでいました。

画像1

いや、正確には、

ゴーヤー(´◉◞౪◟◉)!!!

画像2

からの、

み、耳ガーー(´◉◞౪◟◉)!!!

画像3

の状態です。ホンマに耳を疑いました。このおもてなし大国日本で一体どういう事だ。クリステルはいないのか。俺が進次郎だとなぜ分からない。安易に「信ろう」とも言えず、ぐっと言葉を飲み込みました。

ここでまた総合窓口に戻るのもめんどくさいため、警察24時に登場するモザイクマンの様にヘリウム声で駄々をこねると、奥からとある声が。

「○○の件なら、××のところだろう」

この言葉をきっかけにようやく事なきを得た訳です。

・特殊な申請でも手続きでもないのになぜだ?

という疑問が拭えませんでしたが、彼等にこれ以上駄々をこねたとて無駄だと思い、帰路がてら近くにあった定食屋で担々麺とミミガー入りゴーヤーチャンプルーを食べました。


ーーーーーーー

この一連の出来事は、記事のタイトルを象徴している出来事でした。公務員は職務が厳密に規定されており、民間の企業人の様に「例外的な」動きは認められていません。それ故にできる人間ほど歯がゆい思いをするであろうことも想像に難くありません。友人に公務員がいる事からもその事は理解しています。

ですが、余りに「杓子定規な対応」であった事には間違いありません。民間企業であればあまりに空気の読めない人間と干される可能性が高いです。

対応してくれた担当者ももしかすると、「市民の生活インフラを支えるんだ」と、意気揚々と勤め始めたのかもしれません。恐らくそうだと思います。ただ、余りにシステム化された単調作業の中で彼等は心を失ってしまった。私はそう思いました。

マニュアルがある事はよい事です。思考せずに「作業」としてタスクを行う事が出来るため、生産性は必然的に高くなります。ただ一方で、マニュアルに依存しすぎてしまうと、これまでに述べたような事態になってしまうのではないでしょうか。

役所へ試験的にAIを導入した結果、大幅に人間の手が必要なくなるというニュースが先日報道されましたが、正にその通りの事態が起こり得るなと改めて実感しました。

とある旅館では、来館のお客様へ必ず「背景」を訪ねるそうです。来館に至る経緯です。カップルにとって初めてのお泊りデートなのか、もしくは結婚記念日なのか、何のための一人旅なのか。そうした「背景」を理解しておけば、もてなし方が変わります。それ故に高い顧客満足度を得ることができ、リピーターの獲得にも繋がります。

公務員に限らず、民間企業に勤めるサラリーマン、フリーランスの人間にも通じる内容です。

・相手はどのような背景があり
・どのような目的のもと
・どのような問題を抱えており
・どういう状態を理想とするのか

それらを綿密に踏まえた上で、自身にできる事は何か、つまり、提供できる最大の付加価値は何か。常にその事を考えられるようにならなければ、組織から重宝される事はないのではないか。淘汰されるのではないか。私はそう思います。

専門的なスキルも確かに必要ですが、それ以上に、相手の「機微」や「背景」を汲み取るヒューマンスキルが、AIの台頭と共に必ず必要になってくると私は考えています。その為には、相手に関する関心度を高め、雑談や質問から相手の背景を探る術が必要です。

そうすれば、相手との「関係性」は必ず向上します。関係性が向上する事によって、組織の生産性はもちろん、「あなた」の評価も劇的に変わります。

過度に「システム化」し、人間味を失った人間は、今後必ず淘汰される運命にあると、自戒を込めて強い危機感を私は感じているのです。


おわり

※クスっと笑えたなら、いいねを下さると嬉しいです。

※少しだけご案内させてください

関係性向上・改善による自己実現をテーマとしたコミュニティを運営しています。現役の経営者、心理カウンセラー、学生と幅広い層に参加頂いています。関係性(人間関係)に関心のある方々は是非ご参加頂ければと。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?