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カスタマーサクセスあるある。


久しぶりの更新です。

最近カスタマーサクセス関連のイベントに参加する機会が増えて、改めてどの企業も似たような悩みを抱えているなと感じています。

そこで、過去に4年弱くらいカスタマーサクセスをやってきた中で、自分もあるあるだと思ったことについていくつかまとめてみました。もしよろしければ皆さんの感じているカスタマーサクセス あるあるもぜひ教えて欲しいです!

それではどうぞ。

CSあるある① キーマンまで情報が届かない

クライアントにもよりますが、フロントの担当者のレイヤーが低くこちらの提案やKPI/KGIが決裁者まで届かないことがあります。そういったときに起こる突然のチャーン。成果が社内で認識されておらず、経費削減などでバッサリいかれてしまうことがあります。悲しいですね。

教訓:上長を死んでも巻き込む。どうしても呼んでくれないなら「成果を上長に第三者として報告したいんです」「担当さんの負担削減のために他の人巻き込みましょう」など目の前の人のメリットを一生懸命に考えて引きずり出す。

CSあるある② KPIは達成してるのにKGIが大未達

例えばWEBサイトのコンバージョン改善で、セッション数や離脱率の改善は順調なのにコンバージョンが増えないなんてことはザラにあります。

この場合、ボトルネックが正しく把握できておらず、施策の打ち所が間違っていることがあります。WEBサイトの改善の例で言えば、集めるべきターゲットに見せるべきコンテンツを見せることができていなかったり。成果に直結しないKPIは KPIではありません。真剣に見直しが必要です。

教訓:カスタマーサクセスにも高度な知見や経験が求められる。カスタマーサポートの延長くらいに考えていてはなかなかサクセスできず、共倒れする。常に高い戦闘力を誇る組織であるべき。また、立てるべきKPIがKGIに繋がっているかどうかは慎重に判断すべきである。

CSあるある③ サクセスに対してのリターンがない

カスタマーサクセスの目的はLTVの最大化に置くことが多いのですが、顧客成果につながっているのに追加投資がなされないケースがあります。

うまくいってるのに追加投資がないということは、それ以上のスピードでの成長が見込まれなくなってしまうので、できる限り成果は次の投資に回してほしいところ。実際それがクライアントの為にもなるので、成長への投資にはどんどん予算を回してもらいたいですよね。

こういったケースでは、オンボーディングのタイミングで掲げた目標が低すぎるか、リマインドが足りず意識から離れてしまっている可能性があります。

教訓:高い目標を掲げ、常にそれを言い続ける。そして長期的なロードマップを引ききった上で、なぜその追加投資が必要なのかを明確に伝える。この時、後出しにすると一気に説得力も減るので、事前にある程度は提案しきることが重要である。

CSあるある④ クライアントのスピード感が遅い

これもあるあるですね。こちらの提案に大してのスピード感が遅すぎるケース。他の業務に圧迫されて手が動かせないという場合が多いのですが、緊急度と重要性をあげきれていないのが問題なので、改善が必要です。

クライアントの本質的な問題は何で、自分の提案内容がなぜ根本課題の解決に役立つのかを伝える必要があります。とはいえ、現実的な範囲にはなってしまうので、できる限りのスピード感で、という形になってしまいますが。

教訓:緊急度と重要性を上げるために、まずは深いところまで課題をヒアリングする。表面的な課題に対してのソリューションではなく、根本課題に対してどういう意味があるのかを伝える必要がある。

CSあるある⑤ 他部署との連携が弱い

カスタマーサクセスは一番カスタマーと近い存在なので、積極的に声を集め社内にフィードバックすべきなのですが、うまく仕組み化できている企業も少ないのではないでしょうか。

また、他部署からすればカスタマーサクセスの動きが見えなかったりもするので、提案がアップデートされなかったり、最新の事例を反映させた話ができていなかったりすることも。

CSの成功事例も徐々には増えていますが、まだまだ浸透しきってはいない印象です。

教訓:社内へのフィードバックはカスタマーサクセス側から行なっていくべき。重要なことは何度でも何度でもフィードバックする。顧客成果に責任wp持っているカスタマーサクセスこそ上流に立って他部署へ影響力を持っていくべきで、意識して変わっていくしかない。

カスタマーサクセスが変わっていけば、他部署の見る目も変わり、コミュニケーションも少しは活性化する。まずは自分たちが変わるところから。

CSあるある⑥ 社内での立場が低い

続いてはこちら。私がカスタマーサクセスをやっている時に思っていたことです。社内的には純粋な営業など、売り上げをたくさん持ってくる部署の方が立場が高いことがあります。実際給与もそちらの方が高かったりもする。そうなると、やる気のある社員ほどモチベーションが下がってしまうことも。

ですが、これ自体は何年も前に感じていたことで、今となってはカスタマーサクセスの立場はとても高くなってきていると感じます。(まあ、カスタマーサクセス っていう言葉が広まってきている影響もあると思うので、改めて世の中の空気感って大事だなあと思うわけですが)

実際、カスタマーファーストやユーザーファースト、CXなどなど言われてる中、サブスクリプション型のビジネスモデルも流行ってきていて、世の中的にもカスタマーサクセスの重要性が増しています。

また、そもそもビジネスの本質はカスタマーのサクセスだと思っているので、カスタマーサクセスこそ責任とイニシアチブを持って事業を引っ張っていくべきだと思っています。

ちなみにこれは偉い偉くないの話ではなく、あくまでサービス改善や事業価値の向上のために、どういうスタンスでいるべきかという話です。また、そういったスタンスへの社内理解的な意味でもあります。

どんどん役割の重要度が増しているカスタマーサクセスは、これからますます花形の部署になっていってもおかしくないなと思う今日この頃です。

教訓:確かに純粋な営業の方が目に見える数字を持ってくるのに目立ちやすいが、カスタマーに一番近いカスタマーサクセスへの理解こそ全社的に浸透させるべきである。そのためには、カスタマーサクセス自身が責任とイニシアチブを持って事業を引っ張っていくというスタンスが必要。

CSあるある⑦ 何でも屋と化すカスタマーサクセス 

サービス導入後の対応は全てカスタマーサクセス、という状況がこれまで幾度となくありました。そしてなぜかチャーンの責任が全てカスタマーサクセスの部署に押し付けられることも。

教訓:カスタマーのサクセスは単一の部署で行うのではなく、全社で行なっていくという思想が重要。カスタマーサクセスの頑張りだけではチャーン防止もアップセルも限界がある。


CSあるある⑧ 現場にいるときは目先の数字しか見えない

ここまでCSあるあるを書いてきましたが、そうは言っても現場にいるときは目の前のKPIの達成に必死で、ここまで冷静に考えることができませんでした。てかとても忙しかったし非常にしんどい時期もありました。

今となってはCSから少し離れて冷静になっている故、こうして頭の中の整理や振り返りができているのですが、当時は現場にも出っ放しで、毎月の予算を追っていたり、マネジメントしたり、とにかく走り続けていたので、立ち止まってを考えることができていなかったような気がします。

有名な話ですが、木こりが木をのこぎりで切るに当たって、ひたすら木を切り続けるのではなく、ある程度歯を研ぐ時間を取ることは重要です。自分にはそういった時間が少なかったなと。あとは歯の研ぎ方というか、全体的な進め方について相談できる人も少なかったのが大変でした。

だから今、まさに同じような悩みを抱えている人は、一度無理矢理にでも立ち止まって、あるべき姿や提供すべき価値を、トップも含めて考えてみると良いかもしれません。また、カスタマーサクセス系のイベントも増えているので参加してみるのも良いかと。

教訓:一度立ち止まるか、離れて考えてみることも重要。イベントにも積極的に参加して、ノウハウも吸収すべし。

まとめ

昔のことを思い出しながらつらつらと書いてきましたが、これからもカスタマーサクセスはどんどん盛り上がっていくと思いますし、いろんな事例が増えていくんだろうなと思っています。

その中で同じような壁にぶつかる会社も多いと思うので、ケーススタディがどんどん増えていくことで、結果的にカスタマーのサクセスも増えていくので、より良い世の中になっていくのかなあと考えています。理想論かもしれませんが。

私も現在、パートナーサクセスとカスタマーサクセスについて色々と勉強中なので、学びがあったらどんどん発信していこうと思います。ぜひ、良い情報、良い気づきがあったら教えてください!


今回は以上。


小木曽

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