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ソロを始めるにあたり参考にしている音源

今年に入ってから、真剣にソロで活動することを検討し、どんな感じでやろうかなとずっと考えています。
とはいっても、ぼくは基本的に歌詞が書けません。なので、今のところ過去に書いた曲やカバー曲をリアレンジすることになります。
自分のプレイにはとても癖がありますし、好きなコードやボイシング(和音構成)も癖があるので自己流にはなりますが、全体的にどんな感じに仕上げようかなというときに、いろんなアーティストを参考にしてきました。

ところが、意外に自分が「これいいレファレンスになるな」というものは少なかったんです。ピアノの弾き語りで、シティポップス~MPBを感じるものがなかなかない。矢野顕子さんまでいってしまうと、プレイが圧倒的すぎて参考にならない。苦笑

という中で、ギター弾き語り系も含めて、「こういうのは自分向けでいいな」と思ったものをピックアップしてみました。


まずは、女性弾き語りですが、Blossom Dearieです。

70年代にはいり、自分のレーベルで活動を始めた彼女ですが、この頃は
・Rhodesピアノを積極的に使っている(上記映像は生ピアノですが)
・テンションコードの多用

もうこの2点だけで、ぼくのハートをわしづかみです。苦笑
ピアノのテクニックがメチャクチャすごくて、今の自分には参考になりませんが、おそらくこの雰囲気が、最も自分の目指したいエリアに近いです。



いきなり変わり種ですが、ハウスミュージックのドン、BlazeJosh Milanはコンポーザーとしてもリミキサーとしても、そしてピアニスト・ボーカリストとしても「ドラマティック」にまとめてくる、素晴らしいアーティストです。

このイントロ見るだけでも、鳥肌です。サビのコード進行も恐るべしです。
ここまでしなくてもいいんですが、ドラマティックな曲展開は常に憧れです。
Blazeはキャリアはとても古く、そもそも1stアルバムをMotownから出しているというバリキャリです。

彼らの曲を聴くようになってから、ハウスミュージックに対する印象がガラっと変わり、自分がハウスにのめりこむキッカケにもなりました。このへんは、書き始めるとキリがないので、また改めて書きたいです。



続いては、Bar Bossaの林さん界隈では定番となりつつあるLucid Fallです。

確かのpwmワタナベさんのツイートで、「あなたは静かに」を知りました。ギターの演奏も、切ない曲進行も素晴らしいのですが、ぼくが注目しているのはボーカルです。このケンカが弱そうなインテリ感。笑 これこそ、自分がボーカリストとしても狙いたい領域でした。到底追いつかないですけど。

短い文節でつないでくるあたりは、Caetano Velosoを相当研究しているな、とも思います。
ちなみに、ぼくはLucid Fallについては、最新作『花は何も言わない』が一番内省的で好きです。



Lucid Fall以外にも、韓国には素晴らしいSSWがいます。ここ1年で一番好きなのは、Kang A Solという女性SSWです。

彼女のことは、偶然YouTubeで知りました。アルバムは今のところ2枚出していて、上記の1stは日本ではCD入手が難しそうですが、配信で入手できます。最新作の2ndは、Amazonなどで購入できます。

この幸薄そうな(失礼)地味なルックス、シンプルなギターの爪弾きながら、ところどころオンコードを混ぜた考え抜かれた曲調、少し低めでまたしてもケンカが弱そうなボーカル。全部良い。YouTubeでアルバムはほぼ全曲聴けますし、ライブ映像などもいっぱいアップされています。アルバムではピアノもギターも弾いているようです。今一番のお勧めです。



日本人だと、実はあんまりソロとしてのレファレンスはなかったんですが、やはり最後はここに行きつきます。Lampです。

はじめて彼らの曲を聴いたときは、それはそれはキリンジ以来の衝撃でした。自分が一生懸命アレンジして作っていた曲を、アレンジもハーモニーも、曲のセンスもすべて軽く凌駕してる、しかも自分よりも年下。ショックでもあり、自分が音楽で食うということを追わなくなったキッカケとなったアーティストでもあります。
特に永井さんの曲とボーカルの艶やかさ、切なさがたまりません。上記の曲でも、3'40"あたりからの裏返るボーカルが最高にツボです。どんなに頑張っても、ここには行きつけないなあ...。

もうこの10年ほど、全く飽きることなく一番聴いているアーティストだと思っています。この数年のライブは東京公演はすべて欠かさず行っています。

そんなLampのライブが10/22の木曜日にあるので、そろそろラウドな音楽ばかり聴いていないで、Lampの全音源を復習したいところです。ああ、この曲もほんと不朽の名作だわ...。

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