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お江戸めぐり③

齢50を超えて、やたら肉が食べたくなった
という友人

長年の付き合いだが
そういえば、肉を食べてるイメージはない

焼肉屋に連れて行ってくれた
よくひとりで食べにくるそうだ

しかし、リーズナブルでうまい

飲み続け食べ続ける友を
たのもしく眺める

歳を重ねてわたしたち
なんだか生命力増したんじゃない?

おいしいものを
おいしいと言えることは
ありがたい

ふと、友人が笑顔で手を挙げる
視線の先を見ると、同年代と思われる綺麗なお姉さんが同じく笑顔で応えていた

「これから予定ないなら、うちにくる?」

食べ終わったわたしたちは誘われ
近所のタワーマンションへ

予定を決めないということは
あらゆる可能性を連れてくる

窓から遠く富士山が見える全面ガラスのお部屋
わたし以外のふたりは
引き続き酒を飲み続ける

わたしは酒好きがすきだ

ゆるゆるとご機嫌になっていく様を
同じことを繰り返し言う様を
美味しそうに飲む様を

みているだけでしあわせな気持ちになる

当のわたしは
お酒が苦手なわけでもないが
おいしさを感じないわけでもないが
あまり飲まない

酔っ払うより
酔っ払いを見ている方が
すきなのだろう

よく笑い、気持ちのよい彼女
居心地が良すぎて
ひとんちのキッチンでパエリアを作る
ほぼわたしが鍋ひとつ食べた
気づけば8時間も滞在し
家主が眠くなったところでお開きとなった

大企業で管理職な彼女
全世界を飛び回る生活だそう
数年後には北の方に異動が決まっており
そちらにマンションを購入したという

一億はしない

と言っていた
ちょっと意味がわからない

また全国に
わたしの宿が増えた

#かっこいい彼女

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