見出し画像

GRAPHIC TRIAL 2019 - EXCITING

凸版印刷のプリンティングディレクターとクリエーターが共同し、印刷をてこにして新表現に挑戦する試み。

どんなトライアルがなされてきたかを示す中で、CMYK各色を印刷する版の線数(細かさ)を変化させてみたり、蛍光色を使うことでRGB的な表現があったりと、印刷のプロセス自体もしれて楽しい。普段印刷のプロセスに触れることってなかなかない。

一番好きだったのは山本暁さんという凸版印刷のクリエーターの方の「オフセット印刷の不良」という作品。

水と油を活用するオフセット印刷で、敢えて紙を水に浸すことで着色不良を起こさせる「水浸し印刷」、ポジとネガを同時に印刷すると真っ黒になるはずが、印刷時の水分により紙が伸縮してポジ印刷とネガ印刷にズレが生じ、元の図形がかすかに現れる「ネガポジ印刷」、紙に凸凹をつけておくことでうまく印刷されないことがあるのを楽しむ「デボス印刷」、裏面に透けてしまうのを活用する「裏抜け印刷」と、印刷ならではの特徴を掴みながら、新しい表現に取り組んでいたのが面白かった。
なおかつ、それを「リーゼント」「タバコ」「ピアス」といったちょっと不良っぽいモチーフで可愛らしく表現しているのも楽しい。

プロセスを知るからこそ、新しいトライアルができることもある。

図録も手に入れたので、興味ある人いたらお声がけください!



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?