マナーの高騰、結婚式の服装のこと
この週末に友人の結婚式に行ってきた。
マナーの高騰について思うところがあったので、結婚式のマナー解説サイトについて「そんなん嘘じゃね??」と感じたことについて書いておく。
マナーの高騰について
よくある論だが、一応書いておく。
頻度が低いイベントに関するマナーは、極端な方向に振れがちである、ということが通説になっている。理由はおそらく2つある。
1. 参加者自身が、恥をかくことを勝手に恐れ、より丁寧なマナーを選択してしまう。
2. マナーを教える人は、マナーが簡素になると自分の仕事が無くなるので、過剰なマナーを教える。
たぶんこの2つの原因により、世間一般のマナーは、より極端で困難な方へ振れていく。
なので、世のウェブサイトで紹介されているマナーは、話半分に読んだほうが良い。少なくとも私はそう感じた。実際、今回の結婚式で、私は結婚式参列者のマナーをWeb上で読み漁ったわけだが、どれも過剰な部分があった。
もちろん、それらの結婚式情報サイト運営者も、悪気があってやっているわけではないのだろう。恥をかきたくない、という人はたくさん存在する。そのために、安全な方向のマナーを紹介するのは理解できる。
しかし、そのためにマナーが行き過ぎてしまって、たくさんの人が苦しむのを防ぎたい、と私は思う。
今回参加した結婚式の状況
今回私が参加した結婚式の概略は以下の通りだ。
・私は新郎と同業者。同じ業界の友人という立場。
・働いている業界はWeb制作業界。
・新郎はアラフォー、新婦は30代後半。
・8月後半の暑い時期の結婚式。
・私は「2次会」だけではなく、「結婚式」と「披露宴」にも出席した。
参考にしたサイト
最も熟読したサイトは主に下記「みんなのウェディング」さんだ。
マナーの全てを答え合わせするのは困難だ。今回は服装のみにターゲットを絞って書こう。
1.スーツ
みんなのウェディングさんは、服装としてはスーツを勧めていた。色は、できれば黒かグレー。カジュアルな式なら柄物も可とのこと。また、スーツ以外の選択肢は無いような書き方であった(明確なNG表記はナシ)。
今回私が行った結婚式では、スーツではない人が半分くらいいた。夏だったから、ということもあるだろうが、短パンにかりゆし風の半袖シャツ、という姿の人も1~2割ほどいた。
スーツでなくてもOKの場合も結構多い、という記述が欲しかったところだ。
なお、私はグレーのスーツで行った。礼服ではない。ZOZOTOWNで買ったZOZOブランドの普通のビジネススーツだ。
2. Yシャツ
みんなのウェディングさんでは、「基本的に無地で白の襟付き、ボタンダウンは避けるべし」との記載があった。
実際には、ボタンダウンのYシャツの人のほうが多かった。そもそもみんな気にしていなかったぞ。
ちなみに私はボタンダウンのYシャツしか持っていなかったので、白のワイシャツを近所のドンキホーテで買った。この型のワイシャツを着るのは久しぶりであったので、なんとなく気分がアガった。結果的に良し。
3. ネクタイ
みんなのウェディングさんでは、「白か薄いシルバーが基本で、柄物でも可、パステルカラーは割と可、派手過ぎなければOK」と書いてある。
結局どれが正解なのかわからんぞ。
私は、鮮やかな水色の無地ネクタイを選択した。周りの人たちは、普通のビジネス用ネクタイという感じが多かった。白の人は、たぶん新郎のお父さんしかいなかったと思う。たぶん、みんなそんなとこまで気にしてないのだろう。
2次会で新婦のご友人から「そのネクタイすごくいいですね!」って言われた。100円ショップで買ったやつなんです、とは言えずにそーっすかウフフと言って乗り切った。もしかしたら悪目立ちしてたかも??とりあえず文句は言われてない。
4. 小物
みんなのウェディングさんでは、ポケットチーフを着けるのが普通のような記述の仕方をしていた。私は真に受けてそれ用のものを買っていったが、今回の会場ではチーフを着けている人はひとりも居なかった。私も、結果的に着けなかった。
5. 靴
みんなのウェディングさんでは、「革靴が基本。カジュアルなものはダメ。」と記述されていた。また、柄の着いた革靴は「殺生をイメージさせるから」という理由でNGに挙がっていた。
私は普通のビジネスシューズで参加した。
今回の会場では、さまざまな人がいろんな靴を履いていた。そもそも短パンの人がそこそこ居て、そのような人はサンダル履きだったりしたので、上記みんなのウェディングさんの記述とは前提がかなり異なるように感じた。
ともかく、みんなあまり気にしていないように見えた。
6. 靴下
みんなのウェディングさんでは、「無地の黒orネイビーorダークグレー」と記述があった。これは今回の結婚式ではみんなだいたいそのような感じであった。ただ、そもそも誰も気にしていなかったと思う。
特に、ネクタイにパステルカラーがOKなのに、靴下は黒っぽいものじゃないとダメ、というのは理屈が通らないような気がする。何か特殊な意味があるのだろうか。
まとめ
そういうわけで、現代の結婚式は、普通のビジネススタイルでいいんじゃね?というのが率直な感想だ。今回の私の場合、非日常感があったほうが良いかなと考えたので、今回はネクタイの色だけパステルカラーにして冒険した。
あ、あとスーツはクリーニングから返ってきたままの状態のピンとしたものを着ていった。シワシワではない、というところは大事なポイントかもしれぬ。
もちろん場合にもよるけれども、やっぱり全体として、マナー解説サイトは行き過ぎた記述が多い、と感じた。みんなもっと気楽に行こう。どうせみんな新郎新婦に注目しているから、一般参加者の服装なんか細かく見ないだろう。
くだらんことを考えず、同じテーブルに着いた見知らぬ参加者さんたちと、新郎新婦のエピソードについて会話して楽しめば良いのではないだろうか。
いずれにしろ、今回の式は良い結婚式であった。楽しすぎて少々飲み過ぎ、久しぶりに二日酔いになった。楽しい人の周りには、楽しい人が集まるのだなあ。そういう新郎と繋がりを保てている私は幸せである。
以上!
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