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山の水辺の心地よさを再び思う

今年のGWはほぼ暦通りに好天となり、皆様お楽しみになったのではないでしょうか。私はと申しますと、人混みや渋滞が嫌いなものですから(お好きな方はあまりいらっしゃらないでしょうけれど)、あまり遠出をせずに近場をサイクリングするか読まずに積み重なった本を読むことを計画をしていました。以前は、GWに入る一日前に休暇を取ってフライングで北アルプスにテントを担いで入ったりもしていたのですが、昔以上にテント場などが混雑するようになっていますので、やや敬遠気味。
そんな中、魔女が目を覚まされそうとの報に触れ、急遽思い立って、5月2日だけ余分にお休みを頂いて陸奥は会津を目指しました。

魔女の瞳こと五色沼

その魔女とは、一切経山の北にあって美しい深い青い瞳を開いた五色沼
魔女の瞳、五色沼とはよく言ったもので、私が眺めている間にも一度雲隠れされ(ツンデレ系?)、

姿を現された後は、瞳に映る雲の影に、その色を変化させてらっしゃいました。

流れる雲の影が瞳の色を変える

この魔女の瞳、そして後ほど紹介する鎌沼。
山の魅力は数多くあるものの、山の中の湿原や池塘にも雪山と同様に惹かれています。やはり山の水辺は美しいなと今回のnoteを書こうと思い立ち、過去にも同じようなことを書いたような気がして見返してみると、同じ魔女の瞳と鎌沼を訪れた際に、noteを書いていました。

単純と言いますか、成長が無いと言いますか。。無理やり前向きに捉えると一貫性があるのでしょうか?
とは言え、今回は季節が異なります。前回の季節は秋。華やかに浮き立つようなその表情とは異なり、今回は清澄で内に喜びを秘めたような姿で迎えてくれました。
前夜は冷え込み、朝方に魔女にお会いしている時も氷点下の風が吹き抜けていた一切経山。おかげで、予想外にこれまた好物(?)の霧氷も愛でることができる幸運。

魔女も秋に訪れた時とは異なる雪化粧を、目覚めたばかりの瞳に施されて、よりいっそうその美しい青を引き立てられたのでした。

心を抜き取られそうな瞳から目を離して周囲を見渡してみれば、伸びやかな広がりを見せる吾妻連峰の姿。

奥に横たわるのが前回秋に歩いた東大顚へ連なる山並み

魅力あふれる山域です。

吸い込まれそうな魔女の瞳も魅惑的ですが、穏やかで優しく包み込むような魅力を讃えているのが、すぐ近くの鎌沼です。

その鎌沼も、前回の秋とは異なる残雪の白い装いで、より清々しさが増しているように思います。

前回の秋のnoteでも書きましたが、何故にこれほど山の中の池塘の水辺に惹きつけられるのか。

海のように泳ぐわけでは無いのですけれどね(泳げないわけではないかもしれませんが、泳ごうとは思わないし、泳いでいる人も見たことがありません)。

ただ静かに、目に映る姿を愛で、吹き抜ける風の音を肌で感じ、耳で聴いて、その中に自らを同化するかのようにそこに在る。どちらかというと動の登山の先にあるその静に、えも言われぬ心地よさを感じます。

後ろのなだらかな山は前大顚
後ろの大らかな山並みは東吾妻山
手前は鎌沼

繰り返しになりますが、秋の静かながら華やかな装いとは異なり、雪解けの今の時期は、さらに「静」が際立っているように思いました。

ゆるゆると少し歩いては、再び座して明鏡止水の心持ちを目指すかのように、その景色を観入っていました。

風があったので明鏡止水という水面ではありませんでしたけれど。。とても静かでした

浄土平の駐車場から少し歩くだけでこの世界に入れるのです。雲ノ平のように長いトレイルを歩いた先にある楽園も素晴らしいですが、このようなお手軽な別天地もまた魅力的。
また再び訪れよう。

追伸
今回は沼尻高原ロッジに後泊し、ゆるゆると硫黄香る温泉とお食事を楽しみました。贅沢な時間。

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