小野 和哉

東京在住のライター/編集者。千葉県船橋市出身。2012年に佃島の盆踊りに参加して衝撃を…

小野 和哉

東京在住のライター/編集者。千葉県船橋市出身。2012年に佃島の盆踊りに参加して衝撃を受け、盆踊りにハマる。盆踊りをはじめ、祭り、郷土芸能、民謡、民俗学、東京の農、などに興味があります。共著に『今日も盆踊り』(タバブックス)。連絡先 kazuono85@gmail.com

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小野和哉のプロフィール(〜2023年12月)

フリーランスのライター/編集者です。2021年の3月に独立しましたので、プロフィールを更新したいと思います。 <ざっくり経歴> 2006年〜2008年、2009年 本の雑誌社でアルバイト 2008年4月〜2009年3月 某Web系求人広告会社にコピーライターとして所属 2009年10月〜2021年2月 制作プロダクション都恋堂でディレクターを担当 2021年3月〜 フリーランスとして独立 <やってきたこと> ・ライト層向けのIT系の月刊誌の編集(4年間) ・オウンドメディ

    • アンチヒーローとしての夏子:『夏子の酒』を読んで<ネタバレなし>

      最近読んだ漫画で、出会った人、誰彼かまわずおすすめしたい漫画がある。それが尾瀬あきら著『夏子の酒』だ。ああ、あの作品かとピンとくる方も多いかもしれない。1988年から1991年にかけて「モーニング」で連載され、1994年にはテレビドラマ化も果たしている。私も作品名だけは知っていたが、漫画もドラマも見たことがなかった。そもそも酒が飲めないので、興味を持つ接点もなかった。 きっかけは、偶然。漫画アプリで全話無料のキャンペーンを行っていたので、なんとなく読んでみることにしたのだ。

      • きっかけだけど、憧れではない

        仕事の原稿ばかり書いていたら、段々と息苦しくなってきて。たまには、もう誰にも頼まれていない、ごく私的なテキストでも書き散らしてみたいと思うようになった。なので、この原稿は清書もしないし(気づいたら、こっそり誤字は直す)、オチも考えない。 なんとなく頭に浮かんだのは作家の椎名誠だ。おそらく、私が編集やモノを書く仕事というベクトルに意識を向けるきっかけとなったのが、この椎名誠なのだ。本を読むことは小学生ぐらいの頃からずっと好きだったが、自分も本の仕事に関わりたいと思うまでには至

        • 国立市谷保の祝い歌「土手のもぐらもち」のいち考察

          「土手のもぐらもち」との出会い東京都国立市谷保の民謡について調べていたとき、「土手のもぐらもち」なるユーモラスなタイトルの祝い歌と出会った。少し長くなるが、歌詞を引用してみよう。 土手のもぐらもち? 一体、どういうことなんだ? はじめて曲を聴き、歌詞を目にした時の印象はそんな感じだった。一つずつ見ていこう。 「もぐらもち」とは聞き馴染みのない言葉であるが、「もぐら」の古い呼び方であるらしい。「もちゃげ」というのは、続く「かげん」という言葉から文脈を察するに「持ち上げ」とい

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        • 雑記
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        • お仕事報告
          15本
        • 日本盆踊り紀行
          2本
        • \勝手に/ 白鳥ふかぼり隊
          7本
        • 盆踊りのつれづれ
          12本

        記事

          雑文#1 でかいこと

          出張仕事で、長岡に向かった。偶然だが、実は仕事で長岡を訪れるのは、今年で2回目だ。長岡のことについて、僕はおそらく100あるうちの1も知らないのだろうけど、なにかこの街には以前から惹かれるものがあり、勝手に、実に押し付けがましく、縁のようなものを感じていた。 いたずらに、もし自分がこの街に住んだら、どういう生活を送るんだろう。どんな仕事をするんだろう、と想像してみる。そんな思いに駆られる街なのだ。 長岡に初めて訪れたのは、コロナ禍になる前年の長岡花火大会だ。どんなきっかけ

          雑文#1 でかいこと

          東京23区の小さな田んぼを取材して3年、訪れた奇跡の1日

          一昨年前に、足立区の水田を営む農家さんを取材させていただいた。もともと、SNSで「足立区唯一の水田」と紹介されていた投稿を見て、関心を持ったのが取材のきっかけだった。 詳しい場所は示されていなかったので、ネットで調べながら、なんとかその場所にたどり着いた。田植えを終えたばかりの時期で、住宅街の真ん中で、2枚の小さい田んぼに、青々と稲が実っている光景を写真に収めた。 取材をさせていただいてからも、この田んぼの存在や、農家の小宮さんの人柄になんとなく惹かれるものがあって、こち

          東京23区の小さな田んぼを取材して3年、訪れた奇跡の1日

          生活の解体

          引越しに向けて、毎日細々と荷物の整理をしている。ワンルームの狭い部屋と侮るなかれ、これが結構骨が折れる作業だ。 原因はどう考えても蔵書の多さだし、箱詰めした段ボールを部屋の中でどのように配置していくか、これもまた部屋の狭さがネックになっている。昔、倉庫番というゲームがあったが、まさに荷物の多いワンルームの引っ越しは、あのパズルゲームと同じ要領だ。 この引っ越しを会社員の時にやっていたら、と考えるとゾッとする。土日の限られた自由時間を使って、一気にこの作業を進めていくなんて

          生活の解体

          谷戸あるき学入門 #1谷の奥をウロウロ歩き続けたらわかったこと

          おぬしらは「谷戸(ヤト)」を知っているか と、のっけから前のめり気味で申し訳ないのだが、ここ1〜2年ほど、個人的にずっと気になって追いかけていた「谷戸」なる地形の魅力について、ようやく言語化できるほどの、知見と、経験と、資料が蓄積されてきた。その成果をいよいよ発表するぞ、という心の勇みが椎名誠風の(伝わるかな)言い回しになって、ほとばしってしまっているのである。どうか、ご容赦いただきたい。 なお、タイトルに「#1」と掲げている通り、この記事はシリーズものとして継続的に執筆

          谷戸あるき学入門 #1谷の奥をウロウロ歩き続けたらわかったこと

          私がジョナサンをほぼ毎日利用するになった理由(ワケ)

          2023年に入ってから、やけに仕事が立て込んできて、だんだんと精神も犯されそうになるくらい、切羽詰まってきた。やはり人間には適度な休養が必要なのだ。さりとて、締め切りは矢継ぎ早に迫ってくる。 どうしようもなくなり、私は近所のジョナサンに逃げ込んだ。10年近くこの地に住んでいるが、ジョナサンはファミレスの中でも割高感があり、ちょっと仕事に疲れた帰り道に、自分へのご褒美という感じで、ミックスグリルを食べに寄る、そんな機会が年に1〜2回あるかないか、というとってもとっても薄いお付

          私がジョナサンをほぼ毎日利用するになった理由(ワケ)

          服を捨てる

          3月に引っ越しをすることにした。 それにあたり、少しずつ荷物の整理をすることとする。まずは洋服から。着る服なんかにまったくこだわりなんてないのに、収納ケースを引っ張り出すと、やたらに服が出てくるのには辟易する。 躊躇せずにどんどんゴミ袋に突っ込んでいくが、「サイズも合わないし、この服、絶対に着ないだろうなあ」なんて思うものでも、ちょっとした思い入れがあったり、それなりに高い買い物だった服は、「せっかくだし」という気持ちが働き、そっと畳んで横に分けておく。こんな自分でも、服

          服を捨てる

          おなじみで公開された記事(2022年6月〜10月)

          お仕事報告ができていなかったので、まとめてご紹介です。いろいろなお店さんを取材させていただきました。 酒場愛にあふれる魔女っこれいさんの言葉の数々が印象的でした。酒場への真摯な姿勢に惹かれます。 珍スポ業界では超有名物件かと思いますが、店頭に掲げているメッセージがけっこう胸を打つというか、僕はこの店主が「変」だなんてまったく思えませんでした。 熱海で本気で移住してみようかな?と思ってしまう取材でした。 店主の川井さんとは、うっすら繋がりがあって、その動向はSNSでずっ

          おなじみで公開された記事(2022年6月〜10月)

          「途中でやめる」デザイナーの山下陽光さんと、檜原村に野生のわさびを探しに行ってきた #東京わさび

          リメイクブランド「途中でやめる」のデザイナー、山下陽光(やました・ひかる)さんのことを知ったのは、いまからおよそ10年前のことだ。当時、山下さんは「アトム書房」なる、戦後間もなく原爆ドームの付近で営業されていた謎の書店をリサーチし、その研究成果を続々とネットで発表をするという活動を行なっていた。 学者や研究者というわけでもない山下さんが独自のアプローチと表現方法で「アトム書房」の全貌を明らかにしていく、そしてその過程がリアルタイムで発表されていく劇場型のリサーチ活動はエキサ

          「途中でやめる」デザイナーの山下陽光さんと、檜原村に野生のわさびを探しに行ってきた #東京わさび

          東京唯一の養蚕農家 長田さんのむかし語り

          東京都で唯一となった養蚕農家が八王子加住にある。それが長田誠一さん、晶さんご夫妻で営まれている「長田養蚕」だ。八王子の民俗について興味を持った昨年(2021年)、たまたま今や日本全国でも貴重となった養蚕農家さんがいらっしゃると聞いて(大日本蚕糸会の調査によると、2021年時点の養蚕農家戸数は186軒)、ぜひ話を聞いてみたいと取材を申し込んだ。その時の記事が、以下だ。 取材に行った時は、6月の終わり頃で、春蚕(ハルゴ)の出荷が終わったタイミング。養蚕の現場をその目で見ることは

          東京唯一の養蚕農家 長田さんのむかし語り

          2022年5月のお仕事

          今年はお祭り復活の兆しがあって、なんだか嬉しいですね。まあ、まだ油断はできない状況ですが、夏にかけて出費も増えていきそう。本も毎日何かしら買っているので、バカになりません。大丈夫だろうか。5月は昨年取材した23区唯一の農家さんの田植えを見学させてもらい、とても楽しかったです。大量の梅をいただきまして、腐らないうちに慌ててネットで検索し、道具を買い揃え、梅シロップ、梅酒、梅ばしをこさえました。美味しくなってくれ。 ●おなじみ ●DIGIDAY ●オマツリジャパン

          2022年5月のお仕事

          2022年4月のお仕事

          4月は怒涛の記事掲載があったので、お知らせがモリモリです。暖かくなってきて、色々と活性化してきました。 ●ONE 盛岡初のスタートアップ企業、株式会社ヘラルボニーのプレス・中塚美佑さんと、代表取締役社長の松田崇弥さんにインタビューさせていただきました。障害のある作家と契約をしてライセンスビジネスを展開している企業なのですが、社員の方それぞれの持つストーリーと企業のビジネスモデル、理念の一貫性、芯のある活動が印象的でした。「慈善事業ではなくビジネス」と言い切り、作家に継続的

          2022年4月のお仕事

          2022年3月のお仕事

          3月のお知らせは一本になります。 ●オマツリジャパン 家に町史やら村史がいくつかあったので、この異常さを記事にまとめてみたいなと思い立ち書きました。実は「マニア」と言えるほどの蔵書はないのですが、もう勢いで。めちゃくちゃ肩の力を抜いて書いたのに「あの記事見たよ」とやたら言っていただけるのがありがたいやら、戸惑うやら。

          2022年3月のお仕事