小杉湯ライブ「第10回フォークバンケット」イベントレポート 2018/10/13 #オクトーバー銭湯フェスト

銭湯とクラフトビールがコラボした祭典「オクトーバー銭湯フェスト」。お湯とお酒にまつわる様々な企画が用意されている中「ビール片手にイベントを楽しむ」と題するイベントシリーズの第一弾、小杉湯ライブ「第10回フォークバンケット」が10月13日(土)高円寺小杉湯で開催されました! 銭湯でひとっ風呂浴びて、ビールを流し込みたくなるような、秋寒の深まる気候の中、どのようなライブになったのでしょうか。音楽×銭湯×クラフトビールという最強の布陣となったイベントのレポートをお届けします。

「第10回フォークバンケット」はかつて小杉湯でアルバイトをしながらミュージシャンとして活動をし、ラップグループ3人組”ENJOY MUSIC CLUB”の一員としても活躍される江本祐介さん主催のイベントシリーズ。今回は銭湯再興プロジェクトによる「オクトーバー銭湯フェスト」とのスペシャルコラボです。

番台ではキンキンに冷えたクラフトビールと、イベント特製カップ、コースターがスタンバイ。クラフトビールを購入された方には、もれなく「すだち」も配布。ビールが最高にうまくなるやつですわ……。

12:30の開場とともに、続々とお客さんが会場となる脱衣場~浴室に入ってきます。今日の予約はなんと60名! 銭湯を利用したライブ会場という異色の組み合わせを初めて体験される方も多いようで、みなさん興味津々に辺りを見渡しています。席につかれたお客さんには、さっそくビールを手にされている方も!  

<ACT01 江本祐介>

いよいよ、開演の時間。BGMで流れていた松任谷由実の曲がやむと、

「ユーミンをかけてみました。あまり意味はないです......」

照れるような江本さんの言葉が発された瞬間に、かき鳴らされるギター。

#1「願いに星を」

優しくて、少しセンチメンタルな歌が会場に満ちていきます。お客さんもすぐにその世界観に引き込まれていきます。

「今日はちょっと寒いですね。前回(の小杉湯のライブ)は夏にやりましてかなり暑かったんですけど、今日はちょうどいい感じです」

湯船になみなみとはられたお湯の温もりが、人々を包み込むようです。江本さんの温かな歌も続いていきます。

#2「ワゴンR」

#3「ナイトランデヴー」

「今日、お誘いしたayUさん、この間の下北のライブで仲良くなってお誘いしたんですけど、ayUさんの出番の1分前まで話し込んじゃったんですよね(笑)。あとで機材のことを相談したいので、お願いします」

「ayUさんのカセットテープに荒木一郎のカバーが入ってたんで嬉しかったんですよ」

そんなエピソードとともに始まった「#4あなたのいない夜」。

#5「サマーバケーション」

#6「ライトブルー」

いよいよ、最後の曲を迎えました。

「11月18日に次のライブが決まってます。よろしくお願いします」

#7「わをん」

銭湯で巻き起こる何気ない日常のドラマを美しくなぞっていくような、江本さんの曲と歌。この場所で鳴り響くからこそ、新しい意味が生まれていきます。優しい余韻を残したまま、次のアーティストにバトンタッチします。

<ACT02  ayU tokiO>

続いて登場したのは、本日のゲストであるayU tokiOさん。アーティスト、猪爪東風さんのソロプロジェクトであり、SSWとしてだけでなく、プロデュースや楽曲制作など多彩に活躍中。もちろん、銭湯で演奏をするのは初めてです。

「いつになく緊張しています……」との一言でライブがスタート。

#1「やどなし」

「音、聞こえてますか?」

銭湯という空間を確かめるように、音楽を丁寧に紡いでいきます。

#2「恋する団地」

こんなんずるいわ〜、と言いたくなってしまう素敵な感じ。浴室の天窓からさんさんと注ぐ太陽の光、そんな感じでキラキラと歌が輝いています。

「だんだん慣れてきたな~という感じがします。お風呂で歌うのってみんな好きじゃないですか。でもお風呂で歌うって、最近しなくなりましたね。今日、久々にやりました。目を閉じて歌わせてもらうと、(自宅で歌っているかのような)プライベートな感じというか、すごく気持ちいいというか……」

「7月に出たアルバムの中からあひるという曲です」

#3「あひる」

#4「ちょっと一息」

「みなさん、ケロヨンみたいなのに座っているのがいいですね。あ、ケロリン?(会場笑)」

最初は探り探りながらもだんだんとリラックスされ、この状況をとても楽しまれているようなayUさん。MCで江本さんについて語り始めます。

「江本くんの活動ってすげえお洒落っすよね。最高だなと思いますよ。銭湯でライブをやっていくバイタリティというか、本当にいいなあと思って」

「江本くん、ふと目を離した隙にEMCで駆け上がっていって、すごい人気ですよね。本当に仲良くしてもらえて俺は嬉しいですね。(「前から尊敬していたんで」と客席から江本さん)いや、尊敬されることは何一つないです(笑)」

「さっき江本くんが歌っていた荒木一郎さんのカバーを僕もやったんですけど、あしたのジョーのアニメの2があって、そのエンディングテーマの『果てしなき闇の彼方に』のカバーをやってみようと思います」

#5「果てしなき闇の彼方に」

 #6「大ばか」

心に栄養が満ちて、豊かな気分になってくるayUさんの音楽。それを銭湯でビールを飲みながら聴く贅沢。いや、最高の最高でしょう。いつまでも終わって欲しくない、終わって欲しくないと思いながらも、時は過ぎていきます……。

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演奏後にお二人に感想を聞いてみました。

ayUさん
「(銭湯だと)声がギターの小さい音がどこにいても聴こえる。かなり特殊ですね。リバーブというか、どこにいても気持ちよく聴こえる」
江本さん
「会場全体がマイクみたいな。静かに歌う方が、声が抜けていく感じでいいと思います」
ayUさん
「お風呂で歌っている感じが気持ちいいです。でも緊張しましたね(笑)」
江本さん
「距離感が近いので緊張するんですよ」
ayUさん
「マイクがないぶん、向きを変えて自由に歌えるのが気持ちよかったです。本当に自由度が高い。また、ここで歌ってみたいですね」

心地いい音楽、心地いい空間、そしておいしいビールが、多幸感あふれる時間を作り出していました。お客さんの中には、このライブを見るために初めて銭湯に来たという人も。音楽が銭湯に足を運び、体験をするきっかけになるかもしれない。そんな可能性を感じさせるイベントでした。

江本さん、ayUさん、ありがとうございました!

さて、「オクトーバー銭湯フェスト」のイベントはまだまだ続きますよ。

テキスト=小野 和哉(銭湯再興プロジェクト)
写真=アベ トモユキ(銭湯再興プロジェクト)


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小野 和哉

銭湯再興プロジェクト報告記

斜陽産業とみなされている銭湯を、10年後、銭湯に行くのがかっこいいと思える文化にするために有志で集まった『銭湯再興プロジェクト』。このマガジンでは、プロジェクトの記録や、メンバーが感じた銭湯の可能性をお届けします。※銭湯再興プロジェクトの詳細:https://camp-fi...
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