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イランの洪水

イランが激しい洪水に襲われている。イランは呪われてでもいるようであるかのようである。昨年アメリカが厳しい経済制裁を復活させた。これで石油の輸出が困難になった。しかも昨年は、例年以上に雨が少なかった。水と油でイランは苦労した。そして今年は記憶にないような大雨と洪水である。救助作業も、へリコプターの数の不足に阻害されているようだ。イランは、アメリカの経済制裁でヘリコプターの交換部品に不自由しているようだ。経済制裁は、指導層の前に庶民を直撃しがちである。今回も、そうである。日本政府がイランへの災害復興支援に乗り出しているのは心強い。さらなる支援の強化を望みたい。

洪水の被害の中心の一つは同国の南西部のフーゼスターン地方である。石油生産地帯である。水害による石油生産施設への被害も甚大だろう。大産油国のベネズエラの政治が不安定である。もう一つの産油国のリビアでは内戦が激化している。イランの洪水は、世界の石油供給を、さらに脅かしている。

アメリカは、経済制裁でイランをいじめつつも、石油価格の急騰は望んでいない。ガソリン価格が上昇すればトランプ大統領の再選に悪影響があるとの計算からである。イランいじめの方は気象まで協力して成功している観がある。だがガソリン価格の安定という目標の達成は、予想外に難しそうである。

洪水の写真

21 March 2019
https://media.mehrnews.com/d/2019/03/21/4/3081011.jpg
Mohammad Moheimani


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