僕の知らない世界
内田樹先生が図書館についてこのように書いていました。
本が僕に向かって合図を送ってくるということがある。でも、それはしんと静まった図書館で、書架の間を遊弋しているときに限られます。というのは、そういうとき、僕は自分がどれくらい物を知らないのかという事実に圧倒されているからです。
どこまでも続く書棚のほとんどすべての書物を僕はまだ読んだことがない。そして、たぶん自分に残された時間の間に読むこともできない。この世界に存在する書物の99.99999・・・%を僕はまだ読んだことがないし、ついに読まずに終わる。その事実の前に僕はほとんど呆然自失してしまうのです。
でも、それは別に「がっかりする」ということではありません。僕の知らない世界が、そしてついにそれについて僕が死ぬまで知ることのない世界がそれだけ存在するということに、「世界は広い」という当たり前の事実を前にして、ある種の宗教的な感動を覚えるのです。
http://blog.tatsuru.com/2019/08/12_0949.html
僕にとってヨガは同じようなものです。
それは全く知らない世界。
でも、そこに確かに何か大切な、何にも代えがたいものがある気がする。
少しでもそこに触れてみたい。
世界は広い。
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