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クリエイティブディレクターについて本気出して考えてみた。

こんにちは、SNSプランナーのオカモトカズマです。

The Breakthrough Company GOがコーディネートするクリエイティブディレクター養成教育プログラムTHE CREATIVE ACADEMYに半年間通っていました。

ありがたいことに会社の教育制度の一環として、一部会社に費用補助いただきながら、総勢10名で通わせていただきました。

通ってみた感想としては「めっちゃいい」の一言につきます。

参加していたメンバーの企画や、仕事の進め方に対する視座が高くなり、思考が深まったのを感じました。

講義後にはメンバー同士で感想や疑問点をぶつけあうことで、メンバー同士でお互いを高められた時間にもなりました。

制作途中だった提案書を、THE CREATIVE ACADEMYに通っているメンバーが「この企画じゃダメですね、根本から作り直しましょう」と言って作り直し、クオリティがぐっと上がったのを見た時は、この講座に通った意義を感じました。

クリエイティブディレクターとは

そもそも「クリエイティブディレクター」とはなんなのでしょうか。

古くは広告業界において、広告を制作する際に、制作進行や、全体のクオリティやクリエイティブのディレクションをする職種のことでした。

しかし、近年「クリエイティブディレクター」の職種は広告業界のみならず、多種多様な業界に広まっており、事実「THE CREATIVE ACADEMY」にも広告業界以外の「クリエイティブディレクター」の方が多数登壇されていました。

※余談ですが、先日ファッション雑誌の編集部を舞台にしたドラマをみていた際に、当たり前のように「クリエイティブディレクター」という単語がでており、世間的にも浸透しつつあるのを感じました。

しかし、これだけでは具体的に何をするのか、大切なポイントはなんのかは正直あまりピントはきません。

「クリエイティブディレクター」ひいては「クリエイティブディレクション」とは何なのか、について講座に通う半年考えつづけ、おぼろげながら見えてきたものを書き綴りたいと思います。


GO!の三浦さんは「クリエイティブディレクター」のことを」

「意味を生み出し、価値を作れる人」と言いました。


電通の古川さんは「クリエイティブディレクター」の仕事を

・Missionの発見

・Core Ideaの確定

・Goal Imageの設定

・OutputのQuolity管理

と言いいました。


POOL.incの小西さんは「クリエイティブディレクター」

「言葉で仕組みをつくる仕事」と言いいました。


ホテルプロデューサーの龍崎さんは「クリエイティブディレクター」

「企業の経営者の右脳であるべき」と言いいました。


バラバラなような、共通点があるような表現をみなさんされていましたが

ここから読み取れるのは「クリエイティブディレクター」の捉えかは

人の数だけあるのではないか?

ということです。

みなさん立場やなさっている仕事、業界も違えば捉え方が変わるのは自然なことです。

当初僕は「クリエイティブディレクターとは〇〇である」、という答えを求めていましたがそうではなく

自分なりの「クリエイティブディレクターの定義」を持つこと、

そして、その定義を固めるための土壌を作ることが大切なのではないかと思うようになりました。

とはいえ、講師のみなさんがおっしゃっていることは共有していたり、これ同じことをおっしゃっているのでは?と思う部分もかなりあり、いくつかポイントをまとめてみたいと思います。

1.本質を突き詰めて考える。

「クリエイティブディレクター」のみなさんは物事の「本質」を徹底的に考えていると思いました。

「本質」とは物事の持つ、本当の意義、表面上からは見えない価値だと思ってください。

物事の表面だけを見て、課題を解決しようとすることは一見楽かもしれませんが、持続性がなかったり、想像を超えるような効果を生み出すことは難しいでしょう。

固定概念にとらわれず、多様な視点から物事を見つめ、その本質を深ぼる力、それこそが「クリエイティブディレクター」の価値ではないかと思います。

例えば、GO!の三浦さんは漫画「キングダム」のプロモーションをする際に「キングダム」は経営者の方にファンが多かったり、ビジネスのシーンで活用できるセリフやシーンが多いことから「キングダムはビジネス書である」というプロモーションを実施されました。

このプロモーションは「キングダム」をただの漫画である、という捉え方をしては絶対に生まれないでしょう。

「キングダム」がビジネスマンにも響く内容が多い、という価値を発見し、そこを突き詰めたからこそ生まれた施策だと思います。

「本質」と言いましたが、対象の物事が持つ「価値」と言い換えてもいいかもしれません。

そしておそらくこれは1つではないのだと思います。

プレゼンテーション1

本質を認め、対象の多様な価値を発見できること。これが「クリエイティブディレクター」に必要な能力ではないかと思いました。

2.良い課題を発見できる。

「クリエイティブディレクター」とは企業や社会の課題を解決するのが仕事だと思います。

しかし、何名もの講師の方が「課題を解決することよりも課題を発見する能力が大切」ということを口にされていました。

特にホテルプロデューサーの龍崎さんの「問題解決無くして企画無し」という言葉は心に残っています。

THE_CREATIVE_ACADEMY|第12回|龍崎_翔子_mp4

「課題」「問い」「疑問」と置き換えてもいいかもしれません。

精度の高い課題解決を行う為には、そもそもの目のつけどころ、問題の焦点をどこに置くか、というスタートラインが1番大切なのではないでしょうか。

龍崎さんの例でいえば、彼女は幼少期に両親とアメリカを横断旅行していた際に毎日泊まるホテルがほんと代わり映えがしなかったことや、日本におけるホテルで宿泊する、という体験において多様な選択肢がほとんどなかったことに目をつけ、宿泊体験に重きを置いた「ブティックホテル」を作られました。

作られたホテル自体が素晴らしいことももちろんですが、最も大切なのは「ホテルという業界において選択肢が少ない」という課題を発見されたことなのではないかと思います。

おそらく、この能力は「本質を見つめる」という部分にも繋がると思っています。

良い「課題」を発見することで、「本質」が見えてくる。

だからこそ、常に「問い」「疑問」を持つ視点が大切なのでしょう。

「課題」「課題解決」は表裏一体です。

まずは良い「課題発見」をすること。

それが「課題解決」の第一歩なのだと思いました。

プレゼンテーション1

3.価値を生み出す。

そして「クリエイティブディレクター」にとって最も大切であり、最も求められていることは「価値」を生み出すことではないかと思います。

三浦さんがそもそも「クリエイティブディレクター」を日本に増やすべきと思われたのは、資源も乏しく、高度経済成長期のような産業構造や人口構造ではない日本が世界で生き残っていく為には、「アイデア」「企画」の力が必要だと思ったから、そしてそれをやるためには「クリエイティブディレクター」がいると思ったからだそうです。

もちろん、全ての仕事は何かしらの「価値」を生み出しています。

でもそれを「より効率的に」「より価値が高く」「より多くの人の心を震わせる」かたちで行うのが「クリエイティブディレクター」なのではないでしょうか。

例えばとある商品の売上が伸び悩んでいる時に「価格を下げる」「セールをする」といった解決策もあると思います。

でも、この手段を永遠に続けることは出来ず、一時的には売上は上がったとしても、根本的な問題解決はできていません。

しかし、そこで

「ブランドのコンセプトを再定義する」

「ブランドの持つ価値を見つめ直す」

「ブランドのストーリーをきちんと伝える」

「ブランドの名前を変える」

「ブランドのファンを作る仕掛けを考える」

そういったことをしていけば、もしかしたら商品自体は大きく変わっていないのに、問題を解決することができるかもしれません。

そして、それを高いレベルで行えるのが「クリエイティブディレクター」なのだと思います。

もっといえば「価値」を作るとはより多くの人の「幸せ」を作ることかもしれません。

・企業にとっての幸せ

・生活者にとっての幸せ

・社会にとっての幸せ

・自分自信にとっての幸せ

それの視点を持ちながれ、「企画」「アイデア」の力でより多くの人が「幸せ」になる状態を作っていくことが「クリエイティブディレクター」の仕事なのではないかと思うようになりました。

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冒頭で「クリエイティブディレクター」の定義は人それぞれによって変わるのではないかと書きましたが、僕自身の答えはまだ出せていません。

しかし、

・「本質を突き詰めて考える」

・「良い課題を発見する」

・「価値を生み出す」

という言語化はできましたし、自分の仕事にも常にこの視点を持って行いたいと改めて思いました。

僕のやっているSNSのプランナーという仕事は数値で成果が出しやすいため、ともすれば表面的な話をしてしまいがちです。

「フォロワー数」や「エンゲージメント数」などの指標ももちろん大事ですが、そうではない「価値」や「課題」を見つめられる人間になりたいと思いました。

「なぜSNSをやるのか」

「課題はなんなのか」

「SNSをやることでどんな価値を生んでいるのか」

そう常に自分自信に問いかけ、クライアントやユーザー、ひいては社会全体にとって少しでもより良いものを生み出せるに頑張りたいと思います。

そして、もっと成長できた暁には「自分にとってのクリエイティブディレクターとは」という答えがもう少し明確になっているかもしれません。

プレゼンテーション1

THE CREATIVE  ACADEMYには2期も参加させていただくことになりました。

引き続き精進したいと思います。

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