もう一歩を踏み出す
対馬TC副代表の安田(やっさん)です。
「記録に残しておかなければ!」と思い立って久しぶりに記事を書きます。
ご一読いただけると幸いです。
歴史に幕を下ろす
2024年の1/26(金)〜28(日)の期間に長崎県では、第70回郡市対抗県下一周駅伝が開催されました。この大会は、県内の市町をベースに編成された11チームによって、3日間で42区間407.3kmのコースを小学生からシニアまでの幅広い年代のランナーが襷をつなぐ県内最大の長距離のイベントです。
私も大学1年の時から出場しはじめ、合計15回対馬市チームの代表として走ってきました。
その大会が、コロナ禍で3回の中止を経て、「やっと今年開催される!!」と心が躍ったランナーや関係者、県下一周駅伝ファンは少なくないと思います。。。。。。が、しかし、衝撃の情報が発表されます。
「第70回大会をもって、郡市対抗県下一周駅伝は終了します」
当たり前だと思ってはいけない
この情報を耳にして絶句したの私だけではなかったでしょう。「なんで急に?」「県下一周がなくなるなんて、悲しすぎる」「なんとか続けられないのか」と様々な想いが込み上げてきました。そんな中で、1つ気づき、ハッとしたことがありました。
”大会が開催されることが当たり前”、”主催者が参加者のために大会を準備することが当たり前”と思い込んでいたのではないか。
ここ2年ほどで私自身がイベントを作る立場、運営する立場になってみて、イベントを作っている人の努力・苦悩・喜びを感じることができていたからこそ、気づけたのかもしれません。
「与えられて当たり前」という大きな勘違いがそこにはあったんだと、県下一周駅伝がなくなるとわかってから、気づいたんです。
県下一周駅伝大会の素晴らしさを再認識
そんな気づきを得ることができて臨んだ今大会。今回は選手としてではなく、監督として参加しました。
最後の大会を盛り上げるため、選手が楽しく気持ちよく走るため、対馬チームをたくさんの人から応援してもらうためにできることはないかと考え、私にできることを模索して取り組んだことがこれです。
選手のコメント動画の発信。実際選手にお願いするときは「本当にやってくれるかな?」と不安がめっちゃありましたが、蓋を開けてみたら、みんな結構楽しそうな顔で動画を撮影してくれてたんですよね。とても嬉しかった。
そして、もっと嬉しかったことは対馬チームの複数の選手から『他のチームの選手から「動画とか発信してて、対馬チーム楽しそうだね」って言われました』と嬉しそうに教えてもらえたことでした。
そして、3日間みんなで楽しみながら走り抜けた結果は、過去最高タイの総合5位。そして、最終日には、対馬チームが強豪チームを押し退けて先頭を走るというこれまで見たことのないようなシーンを目の当たりにすることができました。
言ってしまえば、3日間のための急造チームでしたが、「対馬のために」とみんなが懸命に走り、最高に楽しんだ結果だったのかなと思います。
県下一周駅伝に参加した選手、チーム関係者、沿道で応援する人、遠くから応援し結果速報の更新ボタンを押し続けた人、いろいろな人が「県下一周駅伝」の素晴らしさを再認識したのではないかと思います。そして、改めて、この大会が続いてほしいと感じたのではないかと思います。
みんなでつくる新しい県下一周駅伝を
こんなにも素晴らしい県下一周駅伝大会を70回にもわたって、続けてきてくれた長崎新聞社さん、そして長崎陸協さん、その他の関係者の皆さんには本当に感謝しかありません。心からありがとうと伝えたいです。
そして、これからは、この大会の継続を”誰かに任せる”のではなく、”みんなで一緒につくる”という意識が必要なのではないかと私は思っています。
大会を作るために必要な様々なオペレーション、そして、大会を作るための「努力」・「苦労」・「楽しさ」などの感情を、「走る人」「支える人」「応援する人」など関わる全ての人で共有し、みんなで大会をつくること、それがこれからは求められるのだと。
これまで県下一周駅伝を作るために頑張ってきた方々の想いやご苦労は簡単には計り知れないものだと思います。でも、いろんな意味でみんながそれを理解しようと歩み寄り、「県下一周駅伝」という素晴らしいコンテンツを楽しむために、みんなで新たな一歩を踏み出すことが大事だと私は考えます。
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