相談:高校三年生男子
私の母はとても教育熱心です。私たち三兄弟に幼稚園の頃から、勉強をさせていました。実際にそれは徹底されていて、その日に学ぶ教科とページ数と憶えるべきところなど、全て指示されてきました。そのお蔭で、このままの成績で行けば、僕は東大理科三類に入ることになります。
兄二人は、現役で東大理科三類に入っていて、将来は医者になることが決まっています。
僕はつい先日ある友人から、
「本当に君は将来東大理科三類に入って、医者になりたいの？」
と聞かれました。
「もしかしたら君のお母さんがそうさせたいだけじゃないの？」
とも言われました。
今まで自分が勉強することや、進路に疑問を持つことはありませんでした。
どうしてこんな事を言われたのか、気分が悪いのですが、なぜ気分が悪いのかが正確には言い表せません。
そして、自分の将来に初めて疑問を持ってしまいました。
僕はいったい、どうしたら良いのでしょうか？

回答:
三人の子どもが同じ大学の学部に行き、同じ職業につく。
医者の子どもは医者になる。
芸能人の子どもは芸能人に。
歌舞伎役者の子は歌舞伎役者に。
政治家の子は政治家に。

考えたら、ものすごく不自然なことではあります。
みんな自分のしたい事をして成長して、やりたい事を見つけて、そうしどうにかこうにかやっていくのではないでしょうか？
それらをすっ飛ばして、考えることのほとんどは親に任せている。
それも親の視点で本人の視点ではない。
おそらくそれが、友人から言われて貴方が持った違和感の正体です。

そうするしかなかった

というのが正しいと思います。
みんなそれぞれの親の子どもだから。
もしかしたら、今が自分で考えられるようになる、チャンスなのかも知れません。

もっと賢い海外の医学部にも行けます。
宇宙飛行士にもなれます。
今すぐ就職することも。
ユーチューバーにも。
引きこもることも、退学して家を出ることも。

お母さんに反対されるから無理ですか？
それなら、やはり、そうするしかないのでしょうね。