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#オールガイナーレ Round15(アスルクラロ沼津戦)

というわけで、ダイジェストが来るまで待ってました。

とてもシンプルに言えば、残り10数分までは、特に動きらしい動きはほとんどありません(いやもちろん全く動いていないわけではありませんよ。試合の趨勢を決定づける動きがなかったという意味)でした。ガマン比べで終わるのかな、でもそれならそれでいいやと思いもしたのですが・・・。

この試合の分厚い壁をぶっ壊してみせたのがユリでした。ホーム開幕戦の北九州戦で故障してしまい、こないだの天皇杯から戻ってきたユリは、この試合でもメンバーとして登録されました。

さて、そのユリがいきなりやっちゃうのですが、その前段にあったのは例によってフェルナンジーニョの捌きから福村のクロス、これはユリの頭上を越え、こぼれを三沢がシュート、防がれたもののヴィートルガブリエルが拾ってシュート、これも防がれますが、今度は魚里が拾ってヴィートルガブリエルを経由してユリにピンポイントのクロス。ユリは概ね横っ飛びでこれを合わせてきました。
いや、これ、畳みかける攻撃も鮮やかでしたが、最終的にヴィートルガブリエルからユリへのラインが惚れ惚れしちゃいますね。これを作り上げるプロセスにいたフェル、福村、魚里らの奮闘ぶりもまた賞賛に値するものだと思いました。

これで先制。しかし、これで簡単に終わってくれるような試合ではありませんでした。

沼津ゴール前の混戦からシュートを放ったのは恐らく清水のはずで、これを井上亮太は前に弾いてしまうのですが、これを拾われて坂本修佑に同点ゴールを決められてしまいます。
坂本は坂本でうまいのですが、井上亮太のあれはどうなのでしょうね。あのプレーしか選択肢がなかったのか、あのシュートを弾かずに止める手立てを持っていなかったのか。それはちょっとわかりません。

これはあくまでも推測に過ぎず、確証は何もない、という前提の上でお読みいただきたいんですが、井上亮太は昨季の特に後半戦で北野からゴールマウスを引き継いで獅子奮迅の活躍をしてきて、今季も同じように重用されると思っていたのだろうと思います。
しかし、市川暉記という世代的にはほぼ変わらない、しかし能力的には幾分上回る選手がやってきて彼と競り合わなければならなくなった。
そしてモチベーションを上げきれないまま、チーム内での競争に結果として敗れたであろうことから井上亮太は出場機会を徐々になくしていった。
それが先日の天皇杯以来の数試合で再び市川に代わってゴールマウスを任されるに至ったが・・・という感じなのでは。

髙木監督がどういう意図からこの数試合で井上亮太にGKのポジションを任せるに至ったのかは知る由もありません。

この前たまたま見かけたこのひぐらしひなつさんのnoteにあるような事情があるのではないかと個人的には思っているのですが、もちろんハッキリとはしていません。
所詮推測の域を出ないことなので、それ以上論じることも有意義ではないと思います。またいずれ髙木監督による種明かしでもあるのでしょう。

ともあれ、せっかく勝ち越したのに後半の追加時間で追いつかれてしまいました。
しかしながら・・・。

またユリか!

追加時間もある程度経った頃、ドリブルで猛突進するヴィートルガブリエルを沼津の選手たちは誰も止められません。逆サイドにいるのはユリ。
ヴィートルガブリエルは、このユリを目がけてグラウンダーのパスを出してあげると、ユリはタイミングを見計らいGKとの間合いをうまく外しながらのシュートを放ちました。
しかもこの時、井上黎生人まで一緒に上がってきている(しかもこれが最終的にはユリを追い越してすらいる)のですから。ユリも恐れ入るけれど、井上黎生人も何というか。彼、凄まじいですねえ。

結果から言うと、これが決勝点になりました。しかし、それにしてもユリですよ、ユリ。
ユリの花の旬は、調べると概ね今時分の時期だということのようですが、鳥取のユリはこの時期に復帰してきて、いきなり大輪の花を咲かせてしまいました。

昔から言われる眉目端麗な人を喩える言葉に以下のようなものがあります。

立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は百合の花

今夜の場合は「立てば芍薬、座れば牡丹、攻める姿はユリの花」なのでしょうねえ。

というか、10数分程度の推移でこんな文章が書けてしまうとは思いませんでしたよ。それだけ濃い10数分だったのですね。そんな風に思いました。

基本的に他人様にどうこう、と偉そうに提示するような文章ではなく、「こいつ、馬鹿でぇ」と軽くお読みいただけるような文章を書き発表することを目指しております。それでもよろしければお願い致します。