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長野で一軒家をDIYリノベしてる話

こんにちは、カズワタベ @kazzwatabe です。突然ですが長野県の移住メディア『SuuHaa』で取材されました。

とは言え移住したわけではなくて、こちらの記事に書いてある通り、昨年あたりから長野に定期的に行って一軒家をDIYリノベしています。

Before - 畳の和室を解体しているところです
After - 2部屋を繋げ、天井を上げて梁や柱、壁を塗装。
断熱材を入れた後オーク材のフローリングを施工

主に友人で売れっ子フォトグラファーのヤンス @yansukim 、一級建築士を目指してる高橋くん @naganoiida_hbw と施工をしており、隠れキャラとして売れっ子編集者の モリジュンヤ @junyamori なんかも参加しています。また、物件の大家さんは長野のスーパー調整役の藤原くん @zuku_fujiwara です。

記事中ではシェア別荘という表現をしていますが、特に用途を決めているわけではなく、どちらかと言うと思う存分家をDIYでリノベするという方が目的です。とにかく家をイジりたい&長野に拠点が欲しい気持ちが先にあって、偶然友人の実家の持ち家が空き家になっていて賃貸でDIYできたこと、さらには知見があるメンバーが見つかったことが重なり実現したプロジェクトです。

なんでDIYしてんの?

みなさんご存知の通り僕は主にインターネットに生息している人間なんですが、ここ数年仕事でやってるのは釣りと料理関連だったりと、元来オンラインで完結することよりは生身での体験をテクノロジーを活用してどう変化させるかに興味があります。

加えて、元から建築が好きだったこと、近年は広義のDIYに取り組む人を増やすことが社会にとってとても重要だと考えていること、住宅コストはほとんどの人にとって最も高い「サブスク」なのだからそのリテラシーを高めたいと考えていることなどがこのプロジェクトを初めた理由です。

ここまでのDIY

1. 解体

2階の個室は現状で綺麗だったのでほぼそのまま使う予定。主に1階部分をリノベーションする計画に。まずは居室と台所を解体しました。

台所の解体の様子
居室の解体の様子

2. 居室の床の基礎

畳の下は薄い板張りで断熱性があまり高くないので、断熱材を入れた後に合板を貼って基礎とします。

まずは角材を等間隔で。これは根太(ねだ)と呼ばれます。
スタイロフォームという断熱材を根太の間に詰め込みます。隙間をなるべく埋めて、最後に気密テープで外気が入らないようにします。
根太の上に合板を貼ります。後ほどこの上にフローリングを貼ります。

3. 居室の壁、天井

壁は砂壁だったので、いったん剥がしたあと必要な箇所は合板や石膏ボードで新設しました。その後、壁、梁や柱を塗装しました。

塗装前の状態。天井板を撤去することで梁が露出。
塗装後の状態。梁や柱は濃い色に。壁は白で統一。

4. フローリング

フローリングは施工効率を考え、180mm幅の乱尺のオーク材にしました。

フローリング用ボンドを塗ったあと、エアコンプレッサー空気圧で釘を打っていきます。
オーク材の質感。節があったりと適度なラフ感が古民家と相性良いです。
フローリングが貼り終わった状態。柱の周りや端の処理が大変でした。

これからのDIY

今後は以下のように進めていく予定です。

  • 居室の建具

  • 廊下

  • トイレ、洗面所、浴室

  • 台所

  • 駐車場

  • 外の塀、花壇

  • 外壁

DIYやってみて

当初の目的通り、家に対する理解度が上がったのがとても良かったです。壁を塗る、クロスを貼るくらいの表面のDIYは今までもやったことがあったんですが、壁や天井、床の中身がどうなっているか、断熱はどのようにされているのか、それぞれの材料の価格や工数はどの程度なのかなど、物理的な構造だけでなく、コスト構造含め理解が深まりました。また、それらによって「ここはこのくらいの費用で、自分で作れる/直せるんだな」という感覚が家に対して持てるようになったのは大きな変化だと思います。

あとは何より本職の方たちへの尊敬の念が前にも増して強まりました。高度な木工技術を持つ大工さんはもちろん、床や壁を確実に垂直、水平に仕上げる、皺なくクロスを貼る、滑らかに塗装する、フローリングを隙間なく貼る、いずれもプロの職人さんは各々凄い技能を発揮して家が作られてるんだということがよく分かりました。

また、上の方で「広義のDIY」という表現を使いましたが、僕は今回のような大工的DIYに限らず、現代において健全に生きる上では「自分でやる」ことがとにかく重要だと思っています。例えば自分で事業を興すこともDIYですし、ウェブサイトをつくることもDIYですし、料理することもDIYです。

現代は高度に分業化が進んでしまい、その結果、自分の領域外のことへの理解度が高まる機会がとても少なくなっています。商品でもサービスでもほとんどは買えば入手できるし、その方が時間もかからないし、質が高いので合理的です。しかし、お金を払って完成品を入手するだけではモノに対する理解度は深まらず、ただ消費し機能を享受し続けることしかできません。有限な資産や、時間を何に使うべきか、DIYを通じて理解を深めることで、自分の意思で決めていきたいと思っています。

友人各位へ

リノベが完成したら遊びに来てください。酒飲みながらプロジェクターでマリオカートとスマブラやるのが目標です。


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