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独裁をする国王の悪事が「病」によって揉み消された話


こんばんは。


寒いですね、男です。


…?


男です、寒いですね。


因果応報という言葉があります。


自分の過去の行いが、
自分に返ってくるという意味です。


言い換えると、自業自得でしょうか。


あまり良い意味では使われませんね。


私も大学時代に、
神がかった因果応報を見ました。


大学生にとってゼミの選択は非常に大切です。


なぜなら、


ゼミで作成する卒論が
卒業に必須の要件になっているからです。


教授が嫌いとか、
メンバーと仲が悪いなどの理由で
変えることはできません。


そのため、
大学生にとってゼミ選択は
卒業を左右するくらい大切なものです。


そんな事情があるにも関わらず、


私はゼミに対する情報収集を
熱心に行っておりませんでした。


特に専攻したい事も無く
行った先で頑張ればいいや、


くらいに考えてました。


それに加えて


当時の私は、
どこに配属されても上手くやれるという


謎の自信に満ち溢れていました。


ただ、物事には全て理由があります。


人気なゼミには人気の理由があり、
不人気なゼミは不人気の理由があります。


そこを考えなかった私は、
1番不人気なゼミに入ることになりました。


私の入ったゼミを端的に言うと、


作りたてホヤホヤの「国」でした。


国王(教授)は傍若無人に振る舞い、
民衆(ゼミ生)は国王に嫌われまいと媚びる


まさにこのような構図でした。


幸い私は
3人の良い同期に恵まれたのですが、


先輩方は救えない民衆でした。


すでに洗脳が完了しており
卒業したい、認められたいの一心で
国王に媚を売るばかりでした。


彼らを見た時
こいつらは救えない、と思ったのを
今でも覚えています。


そんな作りたてホヤホヤの国で


何をされたのかを
語り出したらキリがないのですが、
端的に言うと下記です。


・パワハラ
・アカハラ
・罵詈雑言


罵詈雑言に関しては
アカハラに通ずるところがありますが、


口に出して読んだ時に
良いリズムだったので一応入れときました


パワハラ、アカハラ、罵詈雑言♪


みたいな感じで。


その国では
与えられる課題の量も異常でしたが、


それ以上に、
週1のゼミでの人格否定まがいの討論会
特に異常でした。


国王は権力を持ちすぎて、
頭がおかしくなったのか


君は次から来なくて良い、
このゼミにはいらない


を口癖のように言っていました。


ひどい時には、
部屋から学生を閉め出し、
欠席扱いにすることもありました。


もちろん、
救えない民衆達は国王の味方です。


そんなとんでもない
場所に配属された私でしたが、


なぜか国王に
めちゃくちゃ気に入られていました。


挙句の果てには、
次期ゼミ長に指名されていました。


その一方で、


同期の3人が
毎週人格否定をされ続け
精神的にも追い詰められている様子を見ているので、


私は国王を
排除することしか考えていませんでした。


そんなある日、


ついに同期の1人が
精神的に限界がきてしまい、
大学を辞めると言い始めました。


冒頭にも書いた通り、
ゼミを乗り越えないと卒業はできません。


次のゼミから
その同期は来なくなりました。


国王は来なくなった彼を
根性が無いと、
救えない民衆と嘲笑うだけでした。


あまりにも理不尽過ぎるで、
同期3人で大学に直接訴えることにしました。



ただ、大学側は


教授それぞれの指導法がある


というばかりで、
全然取り合ってくれませんでした。


そんな中、
辞めると言い出した同期が
退学手続きに入った途端


手のひらを返したかのように
すぐに私たちは事情聴取をされました。


そんなこんなで事情聴取が終わり
ついに国王を排除できるという時、


別の教授に呼び出され、
ゼミが解散になることを告げられました。


理由を聞くと、


国王がくも膜下出血で倒れたとのことでした。


不謹慎ですが、
悲しくはありませんでした。


それ以上に


このことが明るみに出ず
全てが「病気」で片付けられる事に
憤りを感じました。


その後、
車椅子姿の国王を一度だけ見ました。


その時、


「ああ、これが因果応報か」


次期ゼミ長はそう呟いて、
見て見ぬ振りをしました。

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