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なければあるもので なんとかするしかないのです

もう30年も前の話ですが、年末年始にかけて
ダム湖の朱鞠内湖にニジマス釣りに入りました。

私は8mmカメラマンとしての同行でした。
年末年始には道路は除雪されていないので
釣り場にはスノーモビルで入るしかありません。
その日は焚き火で暖をとりましたが、
体を温めるために持っていった焼酎は凍りつき
焚き火で溶かして飲むしかありませんでした。
寒くて眠ることもできず翌日を迎えたのですが
朝、−35℃まで測れる寒暖計は振り切れていて
赤いアルコールが下の球に溜まっていました。

厚さ20cmほどの氷を割ったのに釣れないので
一人はスノーモビルを乗り回して遊んでいます。
その内ぼちぼち釣れ出し、昼には釣りを諦めて
いざ帰ろうとするとスノーモビルが動きません。
リーダーがプラグが濡れたのではないかと疑い
外そうとしたのですがプラグレンチがありません。
考えた末に使ったのがプライヤーとナタでした。
プライヤーで挟みナタで叩いて外したのです。

プラグをきれいにすると無事動いたので
遭難せずに帰ってくることができたのですが
元特攻隊員だったという経験豊富なリーダーの
なければあるものでなんとかするしかない
という粘りの精神は今でも語り草です。


コーヒーミルのマイナーチェンジをしています。
今回はハンドル部分の改良です。

ハンドルの端にはボール状の物を付けていました。
これまでは金属のビーズを使っていたので
ロウ付けが可能でしたが手持ちの金属ビーズが
なくなってしまったのです。


代わりはガラスかプラスチックのビーズです。
でもこの部品は熱に弱いので不向きなのです。
そこで仕方なくロウ付けをハンダに変更しました。


銀色のものは押さえるために使ったダイヤモンドやすり

ハンダ付けなので木材の上でも作業できます。
それでドリルでくぼみを作って固定しました。


この方法であればプラスチックビーズでさえも
短時間でハンダ付けできるので熱は加わらず
溶かしてしまうことはありません。
それで今までよりグンと楽に作業ができました。

なければ代替え品で乗り越えるという経験が
ほんの少し今に生き返ったかのようでした。

   💙    🇺🇦    💛


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