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Perfusion Index基礎・総論編。PIとはなにか。硬麻ブロックの効果判定や輸液反応性、体温管理にも(麻酔ICU等プロ向け記事)

ご購入前にお読みください。

本記事は私の独自理論に基づく内容です。Evidence basedではありません。 本記事は総論で、応用例の各論は別記事での販売となります。

Perfusion index

Perfusion index (PI 灌流指標)はSpO2をつけるだけで簡単に得られるパラメーターです。

日本光電の上位モニターではSpO2の隣に自動表示される


PIの解釈法を習得すると、こんなことができると私は考えています。

  • 硬麻・神経ブロックの効き判定

  • 輸液反応性など循環モニター

  • 体温マネジメント、シバリング予測

  • 覚醒後の疼痛予測、特にラパロ後の腹痛の予測

  • 鎮静(麻酔深度)の判断、麻酔からの覚醒のタイミング予測の補助

  • 全身状態(サイトカイン暴露、カテコラミン受容体反応度)の参考

PIは複合的な要素を含む値で、解釈は複雑です。 複合的ゆえ統計に乗りづらく、Evidence basedな議論は性質上困難ですが、
複合的ゆえ、状況に応じて多様な情報を与えてくれる便利な数値です。

この記事は、はじめてPIの臨床使用を学びたい人向けに、総論的な解説をします。


PI (Perfusion Index) 灌流指標とは

SpO2モニタ機の内部パラメータで 、拍動性成分と無拍動性成分(定常成分)の比率を数値化したものです。
つまり SpO2波形の波の高さ(絶対値)です。

SpO2波形は、モニターの幅に合わせて拡大率を補正された状態で表示されるが、PI値は補正前の絶対値。

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