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真木あかり
2019年2月25日 22:47
ねえ、そこ、今から行ってみようよ。穏やかな冬の日曜に発せられた恋人のことばには、正直なところ賛同しかねるものがあった。我々は朝イチで仕事をしたあとすみやかにうたた寝をし、まどろみのなか私が15年前に参加したプロジェクトの施設について話していた。仕事は人生を語るうえで定番のファクターである。私は笑いと、自負心と、ただ少しばかりの恥と後悔をもってその仕事を語っていた。厳しいスケジュールのなかでベス
2019年3月7日 01:32
「僕はぼんやりしているから、いけないところがあったら遠慮なく指摘してほしい」そう言われて驚いた。私はその人と接していて、ぼんやりだなんて一度たりとも思ったことがなかったからだ。むしろ、私のことをいつも気にかけてくれている神経の細やかな人だと思っていた。私が悲しくないか、退屈していないか、元気でいるか、おなかをすかせていないか、仕事を溜め込んでいるのに無理して時間を作っていないかどうか、などなど