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伝わっていないこと、伝わっていること

新しいウェブサイトを公開して、1週間。私にとってサイトは注文住宅みたいなものですから、住みながら、ちょこちょこ手直しをしています。言葉づかいや表記など細かいことから、図の差し替えなどやや大きなものまで。その際に参考になるのは、サイトを見てくれた人たちからのコメントです。

リニューアルを重ねるごとにマシになってきているとはいえ、やはり「よくわからない」というコメントをもらいます。なるべくわかりやすくしているつもりなのですが、まだまだ足りないんだな…。なかには、わかりにくい箇所の具体的な指摘や、「もっとこうした方がいい」という提案をくださる方もいて助かります。直せるところは直しています。

ちょっと意外だったのは、プログラムのページを見て「ワクワクする」と言ってもらえたことです。実際、プログラムの中では私も受講生もワクワクする場面があるので、それが伝わるようになったのでしょうか。よかった。これもひとえにデザイナーさんのおかげです。

今回、特にありがたかったのは、ある友人がくれた、このコメントです。本人の許可をもらって編集、引用しています。

最初に思ったのは、「このプログラムを受講したら何が得られるのか、どんなメリットがあって、どういう結果につながるのかがわからない。サイトをパッと見ただけでわかるよう、もっと明確にした方がいい」ということでした。

でも、よく見たら冒頭に、「KECの英語・英会話学習コーチングは 一人ひとりがもっとも効率よく学べる方法を コーチとの二人三脚で見つけ 学習者として自立するためのプログラムです。」とちゃんと書いてある。「では、なぜ書いてないと思ったのか?」と考えました。

すると、僕自身が一般的な英会話教室やダイエットジムのような、”一見してわかりやすい結果”を期待してサイトを見ていたからだと気づいたんです。そこから、KECはその逆で、もっと長期的かつ持続的な結果にフォーカスしているのだと気づくに至りました。

「コーチングってなによ?このサービスを通じて私の英語力は一体どうなるのよ?」というモヤモヤ感が、本来あるべき姿だなと。そこから踏み込んで考える人にこそ、このサービスは提供されるべきなんですよね。

わわわ。ありがたいやら、恥ずかしいやら、おそれ多いやら。軽い気持ちで、「ちょっと見といて」とお願いしたために、忙しい友人が、貴重な時間をつかってこんなふうに考えを巡らせ、丁寧なコメントをくれたことに申し訳なくなってしまいました。

それから時間を置き、落ち着いて読み直して、なるほどと思いました。

多くの人が求めているのは、”わかりやすい結果”。たとえば TOEIC のスコアがいくつ上がる、などでしょうか。でも私は、英語を学ぶ人たちに、そういうものに振り回されないようになってほしい。自分の頭でよく考えて、自分の学び方で学んで、自分らしい英語を身につけてほしい。そういう想いはわかりやすくないし、わかりやすくないなら、多くの人が求めるものではないのでしょう。

ある程度は、しょうがないことなのかもしれません。いつか解決できる日が来るのかもしれません。それまでは、このわかりにくいサイトをきっかけに、勇気を出してプログラムに飛び込み、”モヤモヤ感”を分けてくれる受講生たちを大切にしていこうと思います。


Photo by Will H McMahan on Unsplash

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