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グループコーチング、はじまりました

KEC 初のグループコーチング。開講ギリギリまで準備に追われていましたが、なんとか間に合いました。ふぅ。受講生たちはグループごとに使う Wiki 上で自己紹介をし、個別セッションと第1週の課題を終えて、それぞれ2週めに入りつつ、メンバー間の交流をしはじめています。

募集をはじめた時点では「受講希望者なんているのかしら…」。募集が終わってからは「どんな人たちが集まってくれたのかしら…」。で、フタを開けてみれば、日本国内外のいろんな場所から、いろんな事情で英語を学びたいいろんな方が応募してくれました。学生、社会人、主婦、シニアなど、年代や職業も多様。参加者はもちろん、お知り合いやお友達に広く声をかけてくださったみなさんのおかげです。ありがとうございます。

このプログラムは、「大人の学び直しに貢献したい」という思いから、KEC の新しい挑戦として企画したものです。もちろん、受講生のみなさんにはご自分の英語を伸ばすことだけを考えてもらえばいいのですが、私としては、私のトレーニングにおつきあいいただいている感じです。職人的にクオリティを磨くのとは別のやり方で、さらっと軽く、ゆるく、肩の力を抜いて学びの場を提供できるように。1対1で凝り固まった“コーチ筋”をグループでほぐし、もっとやわらかい筋肉の使い方を身につけたいと思っています。

プログラムには個別セッションとグループセッションを交互に組み入れています。第1週の個別セッションでは、お一人お一人と顔を合わせ、これまでの学習歴、現在の英語使用状況、これからやりたいと思っていることなどをうかがいました。経験や考えを共有し、コーチとの二人三脚がはじまる。そこは普段の体験セッションと似ているのですが、立て続けに3人、4人とこうしたセッションをするのははじめてです。

「オンラインのコーチングセッションなんて、パソコンの前に座ってしゃべるだけ」と思われるかもしれませんが、実はものすごくエネルギーを使います。セッション後の私はいつもおなかペコペコです。また、神経が高ぶっているので、夜遅くのセッションでも終わってすぐには眠れません。初対面を相手にする第1回セッションではなおさらです。

今回はそれを連続でやるというはじめての体験。心配していたセッションごとの切り替えは意外と問題なく、その代わり、予想もしていなかった発見がいくつかありました。やってみないとわからないもんです。

たとえば、英語学習について悩んだり迷ったりしている人は、本当にたくさんいるんだなということ。英会話スクールや独学やマンツーマンで頑張ってみたり、逆に英語と距離を置いたり。勧められるままにあれこれ試してみても、自分の英語に対する満足度はなかなか上がらない。とはいえ、「英語はもうやめた!」とすっぱりあきらめられるわけでもない。なんとなくできるようになりたいし、やらなきゃいけないんだけど、何をやればいいかわからない。そんな状態で何年も過ごす。KEC との出会いを、そこから抜け出すきっかけにしてもらいたいと思いました。

また、「英語学習って孤独なものだな」とあらためて感じました。一人きりで学ぶ場合の孤独は当然ですが、教室や職場、留学先で周りに大勢の人がいる場合にも、やはり英語学習は孤独なのです。むしろ後者の方がキツイ。無人島より都会の方が寂しい、みたいなことかもしれません。明るい英語教室やにぎやかなパーティーで楽しく英語が身につけば、とってもハッピーでラッキーですが、現実にはそんなこと、めったに起きません。

自分の英語を伸ばせるのは自分だけ。それは最初から最後までずっとそうです。“ある朝起きたら英語ペラペラ”な薬も魔法もありません。自ら荒波に飛び込んで、たった一人で溺れながらもがくような覚悟や気力が必要な場面もあります。でも、そんな孤独な旅の途中で、ふと自分の気持ちを打ち明け、頭の中を整理して目標を定め、力と知恵を蓄える場所に立ち寄れたら、その先の景色は違ってくるかもしれない。

そう思ったら、コーチとしての仕事の一つ一つをいっそう丁寧にやらなけばと背筋が伸びました。通常プログラムもグループも、セッションもフィードバックも、メールのちょっとした一言も。おなかがすいても眠れなくても、がんばらなくちゃ。

あ、いやいや、「さらっと軽く、ゆるく、肩の力を抜いて」でした。難しい…。


Photo by Papaioannou Kostas on Unsplash

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