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テレ朝通りを「右の街宣車」が通った

ある朝、テレ朝通りにある職場オフィス内が「朝会中」だった時に

「右の街宣車」が通った

仕事仲間の「今日の伝えたいこと」と街宣車の大音量の主張が混ざっていた。

皆、心がそっちに持っていかれているので、笑い、窓から外を覗くのだった。

「コロナウィルスを持ち込む中国」への抗議だった。

その後どこかへいった街宣車、

主張は聞こえなくなり、

メンバーはまた日常に戻った。

が、また街宣車が戻ってきた時

皆また笑った。

「警察捕まえないのかな...」

と誰かが言った。

わたしはあまり笑えなかった。

冷静に、選挙カーと同じだろと思ったし、

決して自分がそっちの思想、右左を持っているわけではないが、

どうでもいいことだったのだ。

よくあることだし、騒ぐことでもないという感じに近い

ただ、周りはゲラゲラみんなで「面白いこと」を言っている

盛り上がっている中、

自分だけが静かに仕事をしていた。

いよいよ私はこう考え出した。

「ひょっとして右の主張を持っているかな?」と思われそうだな...

何かこれに関して言葉を発しないといけないのではないかと考え始めた。

わたしは皆が笑っている中、

興味がない外を窓から見つめた。

そして街宣車をみて、

席に戻った。

わたしは盛り上がっている皆にこう伝えた。

街宣車3台いたのですが、その間をウーバーイーツが挟まれてました

周りは笑ったし、私もヘラヘラした。

これで私はとりあえず何かの主張に傾倒している人では無くなった。

わたしはまた仕事を始める

「ゆっくり走る街宣車」と

「急いでいるウーバーイーツ」は

テレ朝通りを仲良く一緒に六本木通りの方へ向かっていく。




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