伝えたこと。伝えたいこと。
私は佐渡保育専門学校の特任講師を務めています。
特任講師といっても,
授業をして,
課題を課し,
テストをし,
点数を付け,
単位を出す。
学生にとっては,それだけの存在です。
当校の設立に関わった経緯もあり,
学校への愛着,
学生への愛情は,
かなりのものだとは思っていますが,
実際にやっていることは,
授業をしているだけの人。
学生のお世話をするとか,
悩みを聞いてアドバイスしたり,
励ましたりなんてしません。
卒業を控えた学生への最後の授業。
私は,以下の話をして終えました。
3年間,様々な授業で,みなさんに関わってきました。
これから皆さんが社会に出たら,
私のことも,
私が教えたことも,
すっかり忘れてしまうでしょう。
ですが,子どもを目の前にしたとき,
あなたが判断すること,
子どもへの言葉がけ,
対応など・・・・,
そこに,私が伝えたことが,わずかでも影響してれば,
それはそれで,うれしいです。
親の心,子知らず。
親心をあれこれ語って,押しつけても,ウザいだけ。
まあ,こんなもんでいいかなと。
でも,本当は,こんなことも言えばよかったなと後悔しています。
目標をもつな。
理想なんて抱くな。
その日1日を何とか生き延びることだけ考えろ。
明日は明日の風が吹く。
明日の事なんて考えずに早く寝ろ。
必死にそれを繰り返していくうちに,
前できなかったことが,
だんだん楽にできるようになっていく。
その時だ。
理想を思い出し,とりあえず小さな目標を立てて,
今よりも少しましな自分になるために,
今よりも少しましな仕事をするために,
アクションを起こせ。
もう一度言う。
目標や理想なんてもつな。
それはまだまだ先でいい。
就職して,
理想と現実のギャップに困惑したとき,
ぜんぜん,できてない,目標なんてはるか先だと失望したとき,
こんな風に考えて,まずは毎日,働いて生きてくれたらなと。
それだけで,まずはいいのになと,思うのです。
折れたり,壊れたり,辞めたりしてしまう前に。
今回は以上です。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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