生物教師の植物日記「タンポポ調査・2025高知県」
生物教師としてこれまで過ごしてきましたが、あまりにも「生物」そのものに無頓着に過ごしてしまっていました。
そんなとき、いきものコレクションアプリ「Biome」に出会ったことで自分の足元の生き物たちの観察を改めてするようになったので、マイペースではありますが、調べたこと・知ったことなどを整理していきたいと思います。
職場の周囲が自然豊かなこともあり、話のタネはたくさんあります。
日課は難しいですが、定期的に更新できたらいいなと思っています。
今日は、牧野植物園が事務局になって高知県で行われている「タンポポ調査・2025」ついて紹介したいと思います。
タンポポ調査とは
タンポポ調査の元々は、大阪がスタートで西日本各地に調査範囲が広がっていったそうです。
今回、たまたま牧野植物園の植物調査ボランティアに登録していたので、声をかけていただき参加することにしました。
普段、あまりタンポポをまじまじと見ることないなぁというのと、何それ面白そう!の気持ちで、参加は即決した次第です。
外来タンポポのセイヨウタンポポは確かによく聞くけども、どんなところまで分布しているんだろう?というのが最初とても気になりました。
高知のタンポポは白色が普通?
こちらは、タンポポ調査の特設サイトにある過去の調査結果と現在の調査進捗がわかるページです。
ここで分かることは、一番多い高知県のタンポポ在来種は「シロバナタンポポ」であるということ。
私は、元々広島県の出身だったので黄色いタンポポ(たぶんカンサイタンポポ)が普通のイメージだったのでとてもびっくりしました。
どんなところに分布しているの?
またタンポポの分布については、タンポポ調査特設サイトで過去の作成されたGoogleMapを確認することができます。
前回の調査でも、結構高知県の隅から隅まで調査されています。
特に県境辺りの山間部など調査が大変だったのではと思います。
で、在来種と外来種を比較してみると、とても面白い違いが見られてました(正しくは牧野植物園の人に教えてもらいました^^)
⇩こちらが白花在来種の分布
⇩こちらが外来種の分布
そうなんです。
外来種の方が山間部の方に広く分布しているように見えるんです。
市街化されている平野部の方が、外来種が多いかと思っていたのですが、在来種よりも外来種の方が山間部に広がっているとのことでした。
なぜかは、予想はいくつかあるものの確実にコレ!というのはまだわかってないそうです。
タンポポ調査参加してみたい!
実は、このタンポポ調査。一般市民も自由に参加できるというのがとても素敵な取り組みだなと感じています。
手順は、とっても簡単です。
タンポポを見つける
調査用紙に記録する
タンポポ(花もしくは種)をティッシュで包む
牧野植物園に送る
調査用紙は、タンポポ調査・2025高知県特設サイトからでもダウンロードできます。
え?タンポポの花むしるんですか!
咲いているタンポポを全部取る必要はありません。その場所に咲いている花もしくは綿毛のやつを1つで大丈夫です。
それに、タンポポは花を取られても、地面にある成長点の部分がダメージを受けなければ再び花を咲かせてくれます。
で、調査にあたってとても重要なことがあります。
この調査に関しては、「高知県内のタンポポ」に限ります。他県のタンポポを受け付けていませんのでご承知おきください。
他県は他県で、植物園や博物館、教育委員会といったところが窓口になったりしていますので、ぜひお近くの関係部署に尋ねてみてください。
まとめ
朝ドラでも、高知県出身の牧野博士を描いた「らんまん」が放送されていましたが、皆さんも、牧野博士みたいに足元のタンポポ、改めて見てみませんか?
かくいう自分も、まだ確保したのは1つなので、ウロウロと春を探してみようと思います。
この生物教師の植物日記では、気の向くままに身近な植物を調べてまとめていきたいと思います。
ちょっとした、植物の知識に繋がると嬉しいです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?