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絶対にEDMが作れるカリキュラム Vo.3(スケール/キー編)[DTM]

機材も揃え、DAWの操作方法も習得し、やっと楽曲制作できる中で、やはり知っておきたいのは音楽理論です。
もちろん音楽理論といっても、あまりに複雑なものに固執するとキリがないため、楽曲制作する上でまず理解しておきたい「キー/スケール」の概念について紹介します

1.キー/スケール

カラオケに行くと「原キー」ボタンを見かけたり、音の高低を調整する際に「半音上げて、もしくは下げて」って良く言いませんか?
一体これらはなにを意味しているかご存知でしょうか?
あえて不協和音を用いて恐怖心を与える曲などを除いて、世に出回ってる一般的な楽曲は1オクターブ(12種音)の中でキーから始まる7つの音しか使われていません。逆に言うと、この7つの音から外れた音を出すと音痴になるわけです。「7つの音って何?」って思ったかもしれませんが、それを理解する為にまずスケールというものを把握する必要があります

・スケールとは
スケールとは先程述べた7つの音の並び方になります。皆さんが想像する「ドレミファソラシド」はピアノで言う白鍵になるわけですが、この白鍵の並び方にスケールという概念があります。「ド」をスタート基準とした場合、次は「レ」になるわけですが、そこでは「ド#」をスキップしているわけです。一個スキップすることを全音といい、スキップなしを半音と言うのであれば、ドレミファソラシドは

全、全、半、全、全、全、半


ドからレに 全音
レからミに 全音
ミからファに 半音
ファからソに 全音
ソからラに 全音
ラからシに 全音
シからドに 半音 という並びになります。

この「全、全、半、全、全、全、半」という並びをメジャースケールといいます。

そして今回はドからスタートした並び方であるため、ドがキーとなります。
つまりキーとはスケールがどこからスタートするかということになります。

※ドレミファソラシドという呼び方はあくまでもイタリア式の呼び方であって、DTMでは基本的にC(ド) D(レ) E(ミ) F(ファ) G(ソ) A(ラ) B(シ) C(ド)となります。DAWソフト、プラグインの殆どが海外製品のため、音階表記法として「ドレミファソラシ」は基本的に使いませんし、出てきません。また後に紹介する「コード」に関しましても、ドレミファソラシで表記することはありません。
今すぐにでも「CDEFGAB」と覚えてしまいましょう。

そのためドからスタートしているメジャースケールのキーを「Cmajor」と言います。ちなみに、Cmajorの曲でいうとAviciiのThe Daysがそれに該当します。つまりこの曲は白鍵の7つの音しか使っていないことになります。
ピアノを見て確認してみましょう。

キーはC(ド)メジャー


Aviciiの他の楽曲を見てみましょう。
AviciiのWake Me UpはD(レ)majorになります。つまり先程述べた音の並び方をD(レ)から始めた7つの音を使っていることになります。
「全、全、半、全、全、全、半」
の並びをD(レ)から始めると
レからミに 全音
ミからファ#に 全音
ファ#からソに 半音
ソからラに 全音
ラからシに 全音
シからド#に 全音
ド#からレに 半音 という並びになります。
つまり使用している音は
レ、ミ、ファ#、ソ、ラ、シ、ド#の7つになります。
こちらもピアノを見て確認しましょう。

キーはD(レ)メジャー



つまり、もしWake Me Upのすべての音を1全音(2半音)ずつ落とせば、キーはCmajorとなり、全てが白鍵になるはずです。
このことから、キーとは「どこからスケールがスタートしているか」ということになります。したがって、ドレミファソラシドと覚えるのではなく、1,2,3,4,5,6,7と把握するとすんなり理解しやすいと思います。
キーを1として、そこからはメジャースケールの並び方で音が配置されていくって感覚を持ち、「3と4」,「7と1」の間だけ半音で移動すると覚えておくと良いでしょう。

まずは闇雲にピアノロールに打ち込むのではなく、キーをどこにするかを決めてからやるのが良いかもしれません。キーをCmajorに設定すれば、白鍵しか用いないので、わかりやすく楽曲が作れると思います。
FLの設定でPiano rollから以下のようにキーを設定すると、指定したキーに対応するスケールの背景が白くなるので、どこがスケール内かスケール外か彷徨うことはなくなります。やっていくうちに「不協和音」「キーに合ってない音が入ってる」とかはわかってくるものですが、最初はこの便利な機能を使うことをオススメします。

ここまで、多くの説明をしてきましたが、何を言ってるのか分からなくても、とりあえず

「結論、どの曲にもキーというものがあり、そのキーから始まる7つの音(スケール)で曲は構成されている」

ということを頭に刻んでください。


Cmajorに設定

そして上記で、メジャースケールに関して説明しましたが、メジャーがあるってことはマイナーもあります。マイナースケールに関しては、白鍵のラから始まるスケールだと把握すればわかりやすいと思います。ラからスタートした場合

全、半、全、全、半、全、全


ラからシ 全音
シからド 半音
ドからレ 全音
レからミ 全音
ミからファ 半音
ファからソ 全音
ソからラ 全音 
となります。
つまり「全、半、全、全、半、全、全」となります。
ただここで一つ疑問が生じるのは「C(ド)メジャーもA(ラ)マイナーどちらも同じ白鍵なら、同じじゃないの?」ってなると思います。
そうです。使っている7つ音は全く同じです。そのためMashupとかで掛け合わせても、違和感は生まれません。
DJの方がマッシュアップするときは、2つの楽曲のキーがメジャーマイナー違えど、同じ7つの音を使用していれば、音痴になることはなくなるので、こういった図表を把握しておく必要があります。


外枠がメジャー 内枠がマイナー


ただ、同じ7つの音を使っているからといって、全く同じではありません。この両者で明らかに違うのはコード進行と曲の雰囲気です。
マッシュアップであればまだしも、楽曲制作となるとコード進行や曲の雰囲気は非常に重要な問題となります。コード進行によって、同じ7つ白鍵でもメロディーラインはCの音がメインなのか、それともAの音がメインなのかが変わってきます。そのため、同じ7つの音を使用していてもメジャー・マイナーは区別して考えなければなりません。
次回はコード/コード進行について解説していきます。
それでは良きDTM生活を!!

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