世の中はつまらない事だらけ

　基本的に自分の身の周りで起こる出来事が仮に100あるとすると笑える事や面白いことっていうのはせいぜい5、下手したら1とか0だってあり得る。他人のミスで（大体はしようと思ってしたミスじゃなくて起こってしまったミスが多いから、その場合は昼飯でも奢ってもらうことで許してあげましょう、持ちつ持たれつはあるから）仕事が増えたり、遅くなったり。身に覚えなのないクレームを受けたり、ミスコミュニケーションだったり。車の運転でも阿吽の呼吸が合わないとか電車が遅れたとか人身事故だとか、家電が壊れたとか。だいたいいいことってのは少ない。何も起こらないことこそ、いい1日だったって言えるようなものが大半の大人の基本的な人生だと思います。
　好きなことを仕事にして好きなことで輝ける努力をして努力の方向性も間違えなくて、体格や丈夫さや才能と言ったちょっとしたギフトをもらって成し遂げられた人は別ですが、努力をしてても方向性を間違えてしまったり、経済面だったり健康面だったりで不確定要素があって本来歩みたい人生じゃなくなってしまう人の方が圧倒的に多いわけです。いい大学に入ったから、いい会社に就職したからと言って必ずしも人生が楽しいかと言ったらそうではないってところがミソですね。選択肢の幅や多少は良い目を引く確率は高くなるだろうとは思いますけれども保証するものでは全然ありません。
　なによりも、子どもは生まれながら何かしらの才能があると思いますが、それが何かを突き止めるのが難しいことだとも個人的には思います。基本的に世の中はつまらないことだらけだと思います。

だからこそ自分で楽しいことを探す

　人から与えられるものや普通に生活していく上で楽しいことが起こる確率はとても低いという現実があるのであれば、つまらない人生に楽しみを与えるのは自分自身のことをよく分かっている、1番わかっている自分自身で御褒美をあげなければなりません。
　これは完全に自分の努力でどうにかするしかありません、うちの子どもはまだ幼稚園や保育園に入る前の年齢なので我々がおもちゃを与えていますが、おそらく中学生くらいからは自分で見つける必要があるでしょう。経済的に問題がなく、倫理や法的に触れない中での選択肢になりますが、物事はルールや規範があった上での自由です。法や規範のない無秩序が自由ではありません。その中で自力で自分にご褒美となる楽しめるものを探す、探索するというのは自分でしなければならないこと。個人的には自分でしなければならないことの筆頭である用を足した後に尻を拭くことの次に大切な事は楽しみを探すことだと思います。
　自分のことは誰よりも自分が分かってるんだから、自分で自分を褒めて慰めて讃えて癒やしてあげるようにしましょう。これは思考法とか関係ない、ネガティブな自分が嫌いとかそう考えてしまう自分が嫌いってよく聞くけど、ネガティブだろうとポジティブだろうと精神疾患があろうと好きなものは好きなんですから。
　なんでそう言えるのかって？精神科の病院に長期実習行った時にEXILE大好きな患者さんがどんなに辛くてもキツくてもこれさえ聞けば落ち着くって自分で見つけてましたから。10年前後ずっと入退院を繰り返す疾患をお持ちでもそういう努力はされていましたし、鬱病に苦しんでた方も家庭菜園のようなものを始めて成長を見ていると落ち着くと毎日の楽しみにされていた人が居ました。長期で外出もままならない入院している方でも見つけるのですから、より時間や行動に制約のない我々が出来ないことはないはずです。

楽しいツボは全員違う

　味覚と違って楽しいっていうのは大衆受けするっていうのはありません、地道にプラモデルを組み立てるのが好きな人もいれば大勢でフェスで暴れて盛り上がって酒飲んで知らない人と意気投合してホテルまで行っちゃうってのが好きな人もいます。雨の音を聞いてるのが好きって人もいれば、晴れの日に山間道を車でドライブするって人もいます。結局、千差万別。母数の多い楽しみ方か少ない楽しみ方かってだけの話です。人がどうこう思うは別に良いんです。ルール内であれば。楽しいツボは全員が違うのであなただけが持っているツボを自分で探してあげる努力をしましょう。見つけられたらきっと人生も自分も楽しくなると思いますよ。