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【日経新春杯2024】京都芝2400mの特徴と馬場傾向(トラックバイアス)

日経新春杯の好走傾向=先行有利

日経新新春杯(京都芝2200m) 過去5年好走馬直線進路

直線平均進路:8.0頭目÷大外平均:13.0頭目=馬群内直線位置:62%
4角平均位置:5.8番手÷出走平均数:15.0頭=馬群内道中位置:39%
好走馬上がり3F平均タイム=36.00秒

近年は京都競馬場が馬場改修工事のため開催がなく、その代わりに中京での代替だった。そのため最近は2020年以前になるが、それを見る限りだと内外にはバイアス感じず、脚質は4角時点ではやや前をいる馬に好走が集まっている。内外前後に強烈なバイアスはないもののコースの特徴を探り、相性の良い馬を選んでいきたい。

3角のアップダウン

京都外周りのコース形態

京都競馬場の特徴はご存知の通り、3角にある大きなアップダウン。向正面途中から急激な上り坂、3角では急激な下り坂と勾配が短い範囲の中に集まっている。外回りを1周する芝2200mはこれを全て経由するわけだが、レースの終盤に向けて特徴的なアップダウンに差し掛かるため、どうしても影響を受けてしまう。

日経新春杯の2020年以前過去10年は上がり3Fがレース平均 35.49秒/好走馬平均 34.85秒 と決して速いタイムではない。これは下り坂が始まるL4F地点からスパートを強いられてしまうために終盤で急激な加速をすることができないという現象が起きているからだと考える。

自力で加速ができなくとも、下り坂を使って加速をすることができるために他場での上がり(3F)勝負に屈した「キレ負け組」がここで足並みを揃えるような構図になりやすい。

緩い流れ経験者優位

前走距離別成績(~2020)

このコースは1角までが平坦+600mもあるために序盤こそスピードが高まるが、先述の通り向正面で上り坂になるため、ここで息が入ってペースが緩む。故に直前で中盤が引き締まったままのスピード勝負になりやすい2000mを経験した馬よりも中盤で息が入りやすい2400m以上を経て参戦してくる「距離短縮組」が好相性である。

京都の冬はタフな馬場

冬の京都は馬場がとにかく重たい。20年以前京都開催の日経新春杯に騎乗した鞍上の中には毎年のように馬場について「馬場が重たい」「馬場が緩い」「馬場が悪い」と各自口を揃えてコメントを残している。馬場状態の悪さは明らかであるが、これが馬場を改修して初めて迎える2024年1月開催も同じ現象が起きていた。

内外の痛み方については詳しく解明できていないものの、レース映像で見る限りでも馬の蹴る脚によって土が飛び跳ねる光景を目視できるほどであったため、馬場の緩さや重さがあるのは間違いないだろう。
馬場造園課は野芝の加えて洋芝のオーバーシードなどを施して良好な馬場状態を維持しようと努力をしているようだが、レース試行に対しては重たい馬場となり、それに対応できない馬が脱落しているような状態だ。

過去に重たい馬場での好走のある馬の評価を上げるとともに、重たい馬場を苦にした馬は割引になるだろう。

当週の馬場傾向

<トラックバイアス>
2019年 土曜:4.5/日曜:4.6
2020年 土曜:6.8/日曜:4.8
※数値はその日の3着内馬がL1Fで内ラチから何頭分離れた場所を走ったかの平均値

20年までの2年間のデータでは、数値は低めで比較的「内有利」である。ただ季節的にコース内側の芝が綺麗なのではなく内外に強い馬場差がなくてコース形態の影響で内側が好走しているといったところだろう。

注目馬

◎サヴォーナ
距離短縮で息の入る緩い流れへの対応は可能。3歳時は2月の東京、3月の中京と共に時計のかかる馬場で好走経験あり。スパイラルカーブ&直線が短い福島で何度か連続好走があるということは、早仕掛けで4角先行位置に合わせて動ける機動力があって、この脚色ならば京都外回りはフィットするだろう。
1人気想定のサトノグランツとは、直線加速を強いられた ゆきやなぎ賞(0.1差),神戸新聞杯(0.0差)でキレ負けしながらもほぼ差のない競馬で、キレを要求しない京都に変わった菊花賞で逆転した。それでありながらも重賞実績の影響で斤量は1.5kg軽いとなれば今回はこちらの部があるだろう。

★最終予想はX(旧Twitter)で公開予定です。




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